キサラギ・ジュンの税務小説 『日本人のパナマ文書リスト公開ー住所別』『NORADテープー撃墜した戦闘機』

『イミテーション・ゴールド』『微風のマニラから』『天皇財産と課税』『ナピサン』『大統領になれなかった男』

国家をだまして税金を巻き上げる方法:  キサラギv.2016/8

2016-10-12 10:12:28 | ワインボックス殺人事件
    1. ジュン・キサラギの税務小説Flag Counter

      http://junkisaragi.com

       

    コンニチワ、キサラギです。たまにもうかると税金がすごい・・という納税者の皆さん、だったら国家をだまして税金を巻き上げたらどうです?エ、巻き上げる?少なめに収めるんじゃなくて?そうです。「どうやって?」それはこの税務小説を辛抱強く最後まで読めばわかります。では~
    1. □ラリーズ・テーマ
    2. NZ映画 Scoopedは次、約8分のプロモーションです。。(短編プロモーションはここをクリック>→SPOOCED 8分15秒。)
    3. Http://www.nzonscreen.com/title/spooked-2004
  1. 彼らの世界では、陰謀説を唱える者は軽蔑的に扱われる。陰謀を声高に唱える者は偏執狂か左翼主義者だとみられがちである。原理主義派とかゴシップ好きの類とあまり変わらないと評されるのだ。これは奇妙な現象である。社会的事実関係や社会現象から説き起こされた陰謀説まで、「法的に証明できない」とか「真実味に欠けてありそうもない」とかでかたずけられてしまうからである。それは事件を起こした側の陰謀かもしれないのに
  2. -John Piliger,A Secret Country,1989
  3. 序1
  4. □事件の概要(1992年9月23日水曜日)
  5. ニュージーランドの政治家ウィンストン・ピータースは国会において、今や破竹の勢いのニュージーランダー事業家が、党人政治家にワイロを送っていた事実を糾弾した。彼の糾弾はエスカレートして、その事業家のスイス子会社が南太平洋のど真ん中、ポリネシアのクック諸島で“疑惑取引”をしているという。
  6. その疑惑とは、ニュージーランドや豪州の金持ちの顧客のため、フィルム・リース・スキームや競走馬ファンドスキームを通じた租税回避取引、あるいはクック諸島に登録した国際金融銀行(シェルバンク)を使って違法な送金、マネーロンダリングをしているというものである。
  7. 具体的には、「88年3月当時、準国営銀行のバンクオブニュージーランド(BNZ)がクック島のペーパーカンパニーを使って粉飾取引をし、2億ドルの架空利益 を上げた。そしてたこ足配当をしたカネにクックの源泉税(15%)をかけて引き去った後、それを裏で返してもらっている。そのうえニュージーランド政府に法人税の申告をして、「外税控除」という税金還付を受けている」というもので、その「青年実業家」はそのカネからある政治家へのワイロに使ったらしいのだ。
  8. *それで、そのだまして取り上げた税金はどれくらいなんだ?
  9. 120億円
  10. 120億円!1億2千万円じゃないか?
  11. いや、120億円だ。それを日本の政府、すなわち君たち日本人の税金から巻き上げている。
  12. 本当か?
  13. 本当だ。
  14. 1992年6月の夕刻、26歳の中古パソコン修理販売業、ポール・ホワイトが電話を受けた。同じ中古家具販売業のデビッド・パルマ―からで、パルマ―はシテイバンク・オークランドから処分家具を買ったのだが、その中に、銀行が使っていたデスクトップのパソコンがあるので買わないかと云ってきたのだ。ホワイトがパルマ―の店に行くと、一台のパソコン(92年当時のセコハン)、フロッピィ・デスクが入ったプラスチック製の小箱(FD90枚)、そのほか、10冊あまりのフラットファイルなどが机に並べられていた。デビッド/パルマーはそれを誰から買ったかは云わなかった、盗品かも知れない。ホワイトはその全部を550ドルで買って事務所へ持ち帰った。FDの情報はそのパソコンで復元が可能だったが、どうしても開けられないものもあって、ホワイトはその情報の解析を友人のクリス・コットンに依頼した。
  15. そのホワイトが1992年9月5日(土)の早暁、オークランドのハイウエイに入るターンパイクで「運転を誤り」、事故死したと警察が発表した。
  16. ホワイトが自損事故で死んだのか、又はなんらかの陰謀があったせいなのかについて、ウエリントンの警察長官ジョン・バンクス は、より慎重で正確な検証を行うようオークランド警察署へ指示した。あまりに早く、酔っ払い運転による「自損事故死」とオークランド警察が発表したので、ホワイトの家族、市民団体、テレビ局、新聞社やピータース議員らが騒ぎ出し、ウエリントンの警察庁にクレームをつけたためである。
  17. □健全な記者魂の取材
  18. 所得税?もしも、もしもだよ、君の事業の所得税申告で税が多額に還付されてくるんだったらこんなにいいことはないだろう。取られるんじゃなくて還付されるんだから、でもそんなへたくそな申告をしたらすぐ税務署がやってきて、警察につきだされるだろう。だって、君は納めてもいない源泉徴収票を偽造して、所得税の確定申告をしたんだからな、当然だ。詐欺罪(国家をごまかして税金を横領した)で罰金はその還付額の三倍といったところだろうな。それでそれが払えなけりゃ、懲役1年の実刑、身体で返すって寸法だな。
  19. この12カ月の間、イアンはず~とユーロピアン・パシフィック社のことが気がかりだった。TVNZで特別番組を制作する取り組みが始まって、プロジェクトXという特番が組まれることになった。これがイアンの気持ちを最後の一分にかける記者魂を奮い立たせることにつながっていく。じつのところTVNZの上層部はユーロピアン社に遠慮して「健全な記者魂精神」による企業訪問番組の形で番組を構成しようとしていたが、ユーロピアン社のどこに「健全なジャーナリズム」が興味を持つっていうんだいとイアンたちは思っていた。
  20. この番組特集のターゲットは世間でいう、どちらかが嘘を言ってるゴシップ記事番組とは違う。金融専門家たちによる用意周到な「ストーリー」と実際にその「ストーリー」の理論構成通りにキャッシュを動かす実需の取引をしたユーロピアン社がターゲットなのだ。彼らが起こした「税の還付劇」を問題とするものだ。しかもこの「税の還付者」は、ニュージーランド政府のみならず、日本政府も含まれている。もしそれが事実と証明されれば、国家レベルをだます国際的詐欺事件に発展する可能性を含んだ番組なのだ。
  21. この「取引」を創成した企業にとっては迷惑な話だがわれわれにとっては公益上重要なものだ。この「取引」は野党、ニュージーランドファースト党から政治的に取り上げられ、ニュージーランドの調査機関によって何カ月も調査あるいは捜査されている。だが、事態は違っていた。調査機関(IRD)や捜査機関(SFO)は無能で、事件をメチャクチャにしていただけだったのだ。
  22. ジャーナリズムも無知をさらけ出して同じようなものだった。「最初、そんな悪事が組み込まれているなんて知るはずもないし、テレビゲームで、既に組み込まれた落とし穴を経験上避けるようなトラウマテックな取材に陥っていたというわけさ」とある仲間が云った。そのとおりだと思う。
  23. その「取引」は、ユーロピアン・パシフィック社(EP社)のラロトンガ出張所(クック諸島)で起こった、のでその場所に移動する。
  24. デビッド・ロイズの机の上の電話が鳴った、彼は受話器を手に取った。「イアン、君は間違った樹に吠えてる犬だよ」と、イアンが間違った「領収書」の話をしたいと申し入れるなり、こういう返事をしたのだ。
  25. イアン「ロイズさん、私たちは1988年の“マグナム・デール”のことを問題にしてるですよね」、続けて「(この事件は)本来の取引に誰かが違う意味を持たせた取引ですよね」、「ハイ、返事は結構です。こちらの疑問はその違う意味は本来はどういう意味でなくてはならなかったか、(あなたから)聴きたいのですよ」。
  26. ロイズ「ウン、椅子に座って君とある状況のことを話し合うのも悪くはないが、状況が状況だけに、電話ではどうもな、別の意味に取られちゃ困る。イアン、君はこの取材を急いでいるのかね?」
  27. 急いでいたのである。月曜日ラロトンガ行の飛行機の予約をしている。そのことをロイズには話さなかったが、もっと具体的な質問をした。
  28. 「ユーロピアン社、特にダンディー社とEPMFとが、クック諸島政府資産公社(CIGPC)と取引して予め、政府に損をさせる仕組みを作ったことについて・・・ 」
  29. 「イアン、聞け、俺が云いたいのはそんなセンシテブな話を電話でしたくないんだよ。われわれ組織には、馬に食わせるほど多くの(正当な)書類があるし、・・来週の水曜日、ニュージーランドへ行くからその時にな」と電話は切られた。
  30. 電話を聞いていた仲間たち(TVNZの取材班)がそれぞれ意見を述べた。やはり、ロイズCEOとラロトンガで会うべきだ。われわれはロイズとの対面取材を基本とする。ロイズがオークランドに来ればそれはかなわないということになった。
  31. そうこうしているうちにイアンたちの特番編集室にファックスが舞い込んだ。発信者はルド、ワット&ストーン弁護士事務所で、受信者はこちら側の弁護士ブレント・ハーマン宛てとなっており、イアンへのCC(カーボンコピィー)が附されていた。
  32. 「Dear Sir,先日、あなたがたやCEOゲアリー氏が取り上げた放映予定の番組について、あなたがたがデスカッションをしたことを承知しております。その番組名は、別名”ユーロピアン・パシフィック・グループとある事業上の取引”と云う表題であることも承知しております。ついては・・」。
  33. 何だって?疑惑の目がイアンに注がれた。
  34. そんなことはデビッド・ロイズと会話していない。第一、ゲアリー氏がその会議に出席していたなんてことも知らなかった。このファックスはTVNZの内部にリークした者がいることを示唆していた。このファックスは重大なことを示唆している。
  35. TVNZ部内でもこのストーリー(「EPについて」は匿名扱いだった)の番組編集会議が開かれたことを知る者は少ないし、その会議にCEOのノーマン・ゲアリー氏が出席していないのに「出席した」と言ってることだ。多分、ゲアリーCEOが誰かに話した内容がその誰かによってリークされたに違いない。ゲアリー氏はEP寄りの政治家筋からプレッシャーを受けており、それをブレント・ハーマン弁護士と相談しているとは思うが、ハーマン氏がそのリーク者だとは思えない。
  36. イアンたちは彼らが知っているそのストーリー通りに取材を進めていく予定なのだ。彼らに取材の手の内がすっかり読まれているということだ。
  37. 「OK、デビッドに電話しろ、彼がラロトンガで取材を受ける気があるか正面から聞こう」と同僚は云った。
  38. 案の定、デビッド・ロイズの秘書はそれを拒否した。「イアン、君の云うことは分かるが、君がどういう意図をもって取材するのかが俺にはわからないからな、十分に整理できていないからな」と。
  39. 「クックで秘密の取引があったかどうか聞きたいんですよ」とイアン。
  40. 「もう前に話したろう?、世間じゃ普通の取引を別な意味に取り、“秘密の取引”と呼ぶんだからな、始末が悪いぜ」とロイズCEO。
  41. 「わかりました。では、ズバリ言います。EPTBG(EPトラストバンク/香港) の社長は88/89年当時、デビッド・リッチホワイト さんとポール・コリンズ さんでしたか?」
  42. 「ボブ、そんなことは電話で聴くことじゃないよ」
  43. 「私たちは日曜日そちらに行きますよ」
  44. 「な~、ボブ。まとめるとだな、君と以前話した取引の内容を今、君と話し合うことは裁判所により差し止めされているってことなんだよ」→そのような差し止め命令は出されていない。
  45. 「わかりますよ、私は単にジャーナリストとして質問しているんで、何も裁判上の法的根拠を聞きたいわけじゃないんですよ」
  46. 渇いた笑い声とともにロイズの電話は切れた。
  47. □「それでいい」
  48. BNZ銀行のある役員が言った。「私がフェイ&リッチホワイト社(以降「フェイリッチ社」)の会議に呼ばれた時のことですが、その席にはサー・マイケル・フェイ や財務担当役員のジヨン・バルガニエ 、BNZ(バンクニュージーランド)から来たジョナサン・アーサー (フェイリッチ社の会計担当)、ロジャー・ケネディ(BNZの法務担当弁護士)、ラッセル・マクビィー・バートリート法律事務所から二人の弁護士が出席していました。彼らは銀行側であるのにもかかわらず全員が顧客としてのフェイリッチ社の側に立って議事を進行しました」。
  49. BNZは以前からフェイリッチ社へピンキービルを担保として貸付をしていた。BNZの極度貸付の上限は担保物の現在評価額の50%までだが、この会議で決まった極度貸付額は72%になった。その時の銀行側の貸付超過の理屈は、ピンキービル自体の時価評価よりもフェイリッチ社の将来収益を評価した結果だというのだ。ピンキービルは半分がフェイリッチ社の持ち分だがあとの半分は別の会社で、そんなところに、ビル全体の評価額の72%も貸すというのは誰が見ても異常だった。だが、BNZの貸付会議に臨時出席したフェイリッチ社のCEO、サー・マイケル・フェイ(マイケル卿)は「それでいい」と云ったので満場一致で決まってしまったのだ。マイケル卿の個人的持ち株会社、CML社はBNZの25%の株主で、BNZの取締役をマイケル卿が兼務していた以上は「しょうがない」と臨席した役員たちは皆一様にあきらめてしまったからだ。
  50. 何を?
  51. 「つまり銀行が一つの会社グループに銀行の貸付総額の5%を超えて貸し付けちゃならんと云うルールをあきらめたのさ」。
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