マチンガのノート

読書、映画の感想など  

「結合と分離の結合」について

2016-08-30 18:37:34 | 日記
小林隆児氏の発達障害の子供の観察では、母親の近くにいると
居心地が悪そうにして離れたがり、遠ざかると寂しそうに母親を伺うと有る。
そのような「甘えたいのに甘えられない」状態で、宙吊りになっていることが
その後の様々な特徴に繋がるとのこと。
乳幼児期から、近づきたいのと遠ざかりたいのが常に混じっていて
どっちつかずで、状況に即した行動に文節化していかないのだろう。
結合に向かう部分と、分離に向かう部分が常に同時に混在して、
本人も、その2つの感覚に翻弄されているのだろう。
そのため、好きと嫌いも曖昧な状態が続いているのだろう。
好きと嫌いが曖昧だと、自他境界を持てずに、常に外部からの刺激に
翻弄されるのではないのだろうか?
そのことが感覚過敏などの基に有るのではないのだろうか?
「結合と分離の結合」とは、その2つの極を持ち、ある程度のことを
決められる余裕のある状態を指すのだろう。
好きとか嫌いとかを持つ余裕すら無いと、他者と鏡像的関係を持ち
その他者を真似たりするところへ行かず、何かを学んだりすること
繋がらないのだろう。