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戦争が始まればあなたも私も虫けら!=戦慄のインパール作戦をみる

2017年08月15日 | 政治・社会
「戦慄のインパール作戦」―もっとも無謀な作戦はなぜー(NHKスペシャル)を見ました。

 東条英機首相兼陸相、大本営参謀総長のもと、インパール作戦は多くの反対意見を押しきり、牟田口中将の「やる気」に動かされ無謀な作戦のゴーを出したのが1944年(昭和19)1月。この牟田口中将の作戦等については、加藤少尉が詳細な記録を残しており、英軍の聞き取りとともに紹介されていました。
 
 印象的だったのは、「5000人を殺せばインパールは獲れる」と彼らが言うこと。5000人を殺すとは?それは敵兵の数ではなく日本軍の兵隊の数でした!5000人ぐらいの犠牲者があれば獲得できるという兵隊を家族もいて、生きている人間としては扱っていないことがわかります。兵隊はコマだというけれどそれどころか、虫けら扱いです。

 こういう考えですから、兵站は進攻先のビルマ(ミャンマー)の人から徴発して賄うと牛や食料は十分の用意をしない作戦です。日本軍が中国で行った作戦も同じでした。

 また、戦後に牟田口中将が英軍に語ったところでは、その敵の英軍の戦力や兵士の数ははっきりつかんでいなかったと言っています。これも驚きですが、まさに精神論で兵士の犠牲はなんとも思わなかったことが分かります。
 こうして「白骨街道」と呼ばれるほど悲惨な進軍が始まり、死者の数が累々として道にあふれるほどになって行きました。
 当初3週間で決着とか言っていたのが4か月に及び、その間、命令によって武器もない中で弾薬を抱えてしゃにむに強力な武器の英軍に突っ込むということが繰り返されたのでした。陸上の特攻作戦でした。

 数千人単位で死者が出て、多くの師団長が作戦の中止を進言しても止めずに、4か月後に退却を決めた時には、一層残酷な有様になっていました。雨期に入ったので道に放置された死体にはウジが湧き死者はどんどん腐っていったと言います。また、退却の途中の川の川幅も広がり、渡れずにそこで命が尽きた兵士も数千もいたようです。

 食糧は尽きて、日本人同士その死体を食べたり、売り物にしたりという恐ろしい現場に遭遇した兵士もいたと、生き残った人は話していました。こうして日本兵の死者は30000人を超していったのですが、その6割近くが作戦中止後の退却途中での病死、飢え、自殺だったと言います。

 所で、その時の田口中将など上層部はどうしていたのでしょうか。さっさと役目を解かれ帰国にしていたのでした。いまも90才を過ぎている記録の加藤少尉は車椅子で、軍隊上層部の一般兵への思い、命を命とも思わないやり方を告発していました。
 また、当時の新聞への窓口だった人は、新聞に記者には勇ましいことを話して戦勝の様子を作って話したことを言っていましたが、記者が自分で偽の記事を作っていたことと合わせ、大本営発表の片棒を担いでいたことが分かります。
 今、いくつかのマスメデアは戦後は反省したものの、政権と言う権力とい一緒になって国民を誘導している例を見るとマスメデイアも、営利体だから、戦争はもうかるという論理で動く側面もあると思い至ったことです。

 さて、戦後多くの上層部は戦争責任を巧みにのがれ、あるものは首相にまで上り詰め、あるものは憲兵を組織替えした公安に入ったりと日本の戦後はまだまだ終わっていないと思わされます。
 件の牟田口中将も70数才まで生き、晩年には作戦が必要なものであったという肉声を残してまで自己保身に走っていたことが分かりました。「一人を殺せば殺人犯、数万人を殺せば英雄」と言われますが、敵国でもなく自国の兵士を無謀な作戦を立てて無駄死にに追いやっても無罪とは!そういえば「原発事故」も・・・。

 陸上自衛隊の日報隠ぺい問題も加計、森友問題も国民には事実を知らせないで、支配する上層部でお互いにうまくやるという構図は変わらないのは残念です。だまされない感覚と、知識が必要だとおもいました。

 今も生きている現地の人々からの聞き取りや、膨大な資料をもとに一人一人の兵士が死亡した場所を特定しながらグラフ表示など、番組の担当者の熱意が伝わる、終戦の日にふさわしい番組でした。
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2 コメント

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Unknown (木漏れ日)
2017-08-21 07:55:27
インパール作戦、私も見ました.この番組を作ったNHK、視聴料を支払った価値をここに認めます。
多くの日本人が戦わずして飢え死にした作戦といわれていましたが、映像を見てその思いを強くしました、これが
軍国主義が起こした戦争の実態です。
この頃内地(国内)では空襲による犠牲者が日に日に増える一方でした。
真っ黒になって固まった人の形が今も記憶から消えず、思い出す昨今です。
想像力を高める (マーちゃん)
2017-08-23 00:29:17
コメントありがとうございます。軍隊の非人間性がよくわかった番組でした。同時に日本人の問題点も。
経験がなくても話や史実をもとに想像する力が必要なんでしょうね。人肉まで・・・・、うーん。

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