『黒幕と言われた男』の著者の戯言

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ロームミュージックファンデーションコンサート

2016-08-07 12:15:01 | 日記
 ロームは半導体などを手掛ける京都の中堅企業であるが、次世代を担う若き音楽家たちの育成に

多大な貢献をしている。ファンデーションの理事長佐藤氏(前ローム社長)が若いころ音楽家を

目指して専門教育を受けたがそれで独り立ちできるのがいかに困難なことかを痛感して経営者に

転身したと聞いている。このファンデーションは奨学助成制度として月額30万円(返済不要)を

原則1年間支給する。この分野に学ぶ学生は大学の授業のみならず著名な演奏家の個人レッスンを

うけるために高額な月謝を支払っている。よほど富裕層の子弟でなければ続けられない。

この奨学金が受けられるのは大学生とはいえ、すでに幼少期からいろいろなコンクールで優勝したり

実績があり将来を嘱望される才能の持ち主であるから、さらに奨学金をもらって海外留学して

国際的な権威あるコンクールで入賞を果たしている。

 今回は奨学金をいただいた成果を報告するスカラシップコンサートであったから、その技術の高さ

に圧倒された。彼や彼女は必然的に難解で演奏の困難な曲を選ぶので一般のコンサートより聴衆も

緊張を強いられたが大いに感動して満足した。しかも入場料1000円という破格なのだ。

 ロームミュージックファンデーションが企画するコンサートは今回のようなスカラシップコンサー

トでなくても、そこそこ世界で活躍している著名な演奏家と新進とを組み合わせてこのような値段で

提供される。おそらく、著名人も無名時代に奨学金をいただいて成功した経歴をお持ちなのだろう。

ロームの恩に報いるために手弁当で出演してられるのだと思う。これらはまことに値打ちのある

コンサートである。いろいろな分野でこのようにメセナに理解のある企業が増えてほしいものだ。

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