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シリーズ「大学生のための自己分析のススメ」その7

2017-07-18 | 仕事

就活が楽しくなる!そのカギは、私たちが日々”無意識”に行っている自己分析を早期に”意識化”することです。

「大学生のための自己分析のススメ」と題して、簡単にできる自己分析の手法と活用法を、分かりやすく解説してゆきます。
自分を知ることは周囲や世間とつながってゆくことを意味します。あなたにしかできない就活を楽しんでください。

今回は、インプットの3つの情報源の2つ目「他者の声」についてのお話です。

 

 

②他者の声:人からの、思わぬ情報こそ重要です。

最初に言っておきますが、この項目が一番重要です。就職活動成功の必須条件と言えます。
そして、就職活動中のほぼ全ての学生に不足しているのが他者からの情報収集です。
ほぼ全ての学生が、せいぜい周囲の親しい友人や家族くらいにしか聞いていないからです。
これは、「他己分析」などとも呼ばれており、自分のことを周囲の人に尋ねて再確認したり、自分の行動を見直したり、さらには新たな一面を発見したりする分析手法ですが、実は自分のことを知るためには、親しい人にも訊くのもありですが、それ程親しくない人に訊く方が、意外に為になる情報が多いのです。
だからと言って、誰かれ構わず、通りすがりの人に訊けば良いというものではありません。

ここではまず、人から情報を上手く引き出すためのコツと、続いて誰に何を訊くべきかを説明します。
まずは、人から情報を上手く引き出す時のコツをまとめると、以下のようになります。
① 事前に、聞きたい内容を整理しておく。(順番も決めておくと良い)
② 相手の都合に合わせ、十分な時間を設定する。(時間厳守)
③ なぜそんな質問をするのかの理由を述べてから質問する。(唐突な言い方をしない)
④ メモを取り、内容を確認しながら聞く。(分からない事は再度聞く)
⑤ 相手のペースに合わせ、途中で話を遮ることのないよう心がける。(最後までよく聞く)
⑥ 相手の立場や役割を理解し、適切な態度で質問する。(うなずき、笑顔、感謝などの表現)

就職活動の時期に盛んに行われる会社説明会や、OB・OG訪問など、さらに就職支援の相談窓口などで絶大な威力を発揮するのが、以上のコツです。
実は、人に質問するということは、コミュニケーション能力の向上には最良のトレーニングにもなるので、出来るだけ多くの人に質問する機会を作ることをお勧めします。
そして、適切なマナーや、上手な質問の仕方をマスターすると、多くの人が訊かれた内容以上の、もっと為になる情報を与えてくれる様になります。

では次に、誰に何を訊くべきかについて説明します。
これは絶対にそうすべきということではありませんが、多くの学生が意外に訊いていない部分に焦点をあてて説明する事にします。
① 自分の第一印象・・・初対面の人(就職支援者や会社訪問先の担当者など)
⇒ 過去からの印象の変化については、付き合いの長い友人や先生に訊く。
② 自分の声量や語調などの話し方・・・初対面の人(就職支援者や会社訪問先の担当者など)
⇒ 普段の話し方の確認は友人や先生・ビデオや録音などで確認する。
③ 自分の長所や短所・・・友人・先生・親(家族)・就職支援者・アルバイト仲間など、気兼ねなく
はっきり意見を言ってくれる人。
④ 自分の将来に関すること・・・先輩・先生・家族・就職支援者・会社訪問先の担当者

以上の4項目は、意外に多くの学生が人に聞いていない内容です。
特に①②などは、就職活動においては必須項目ですが、全く気にしていない人も多い様です。
私は職業柄、相談を受けた方には、その人の印象について何らかの情報を発信しますが、一般的には、人から「私の印象はどうですか。」などと聞かれる場面は稀と言えます。
しかし、就職活動で一番重要なのは、その自分の印象なのです。自分は周囲の人にどんな第一印象を与えているのか、どんな話し方をしているのかを、客観的に知る事が大変重要なのです。
勿論、良い印象だと言われたら安心できるでしょう。しかし、そうでない場合が問題です。
そうでない場合とは、単に印象が悪いという意味ではなく、自分の思っている印象とは違う印象を与えている場合のことで、自分では普通に振舞っているのに、相手には「機嫌が悪いのかな?」などと思われたり、逆に「何だか嬉しそうだな。」と思われたりするケースのことです。

自分をよく知る友人や先生が相手なら、そんなことはないでしょうが、初対面の人は普段の貴方を全く知らないので、第一印象で勝手に判断します。(自分もそのように人を見ていると考えれば良いのです)
だからこそ、普段の自分をあまり知らない就職支援者などに「私の印象はどうですか?」などと、勇気を持ってストレートに尋ねると良いのです。
しかし肝心なことは、良くも悪くも受け止める姿勢で訊くということです。
自分のことを人に尋ねるのは容易なことではなく、大変勇気がいるし、時には傷つくことも覚悟しなくてはいけません。しかし、それもまた社会に出て行くためのトレーニングだと捉えて欲しいのです。
他者からの情報収集は不可欠ですが、そこには謙虚さと熱意が必要です。
真剣に、一生懸命な姿勢で質問すれば、ほぼ全員が真摯に応えてくれるはずです。
そして貴方自身も、やがて友人や後輩達に情報を求められた時は、真剣にその人のことを考え、真摯に応えることのできる人になって下さい。