武蔵國日記(むさしのくににっき)

土佐日記にあやかって、「女もすなる日記といふものを、中年男もしてみむとてするなり」

政治と科学

2016-10-01 09:29:55 | 随筆
東京都 豊洲市場の盛り土問題
小池知事が「ピンポイントで、責任が発生した部分を捉えられなかった。」と記者会見で発表した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160930-00000058-mai-soci

過去の都の決定事項として、
”危険な土壌をはぎ取り、客土する。”という発想までは、何とか理解出来なくはないが、
基礎を打つとはいえ、直下型地震の懸念が取沙汰される東京湾の不安定な地盤の上に更に盛り土をして、
その上に重量構造物を建てるという発想は、建築工学的には首を傾げざるを得ないだろう。

建築工学の科学的合理性が政治判断の非合理性に負けているというのが、
過去の都議会での決定。

マスメディアは、一様に責任者探しに躍起であるが、
設計変更報告報告が無いことを気にしているのならば、そのことに絞って報道すべきであって、
「危険だ。危険だ。」と根拠の無い煽りは、炎上商法と似ている。

因果関係が有ろうが無かろうが、人々は印象で物事を判断し易い。


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