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『おんな城主直虎』9話 いつか、辻が花を

2017-03-07 15:14:02 | 大河
2016年NHK大河『おんな城主直虎』第9回「桶狭間に死す」の感想まとめのまとめです。


高橋一生クラスタが死にそう。



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■桶狭間アバン


レッツゴー桶狭間。
祈る千賀様と次郎のところに、昊天さんからのお知らせが届きました。


「尾張の桶狭間とやらで今川の軍勢が大敗を期したと」

桶狭間、アバンにて終了……!

あのワクワクしていた太守様はどうなってしまったのかというと。


「雨上がりに奇襲、義元公も討ち死されたとのことです」

!!!!!
そういえばオープニングのクレジットなかった!


泥まみれの金の扇子、えげつないなあって思いました。

第1話からだいたい2カ月くらい。
過去作品のイメージを払しょくするような、「謎めいた」イメージで描かれた義元公。
それを忠実に守ったまま、最期を迎える。
本人が血まみれになるより、扇子が泥まみれになるっていうのが、なんとも『らしい』なあって。



■逃げる恥だが歴史に名を残す


そのころ三河のボンヤリは。


「ここを出て岡崎へ戻ると言うのは、またとない好機なのでは」

昨年に引き続き、逃げる恥だが役に立つ発動。

大高城を脱したのち、岡崎城に戻ることに成功。


「も……戻れてしまったの!」
「戻れてしまいましたね」
「戻れ…戻れてしまったの!戻れてしまったの!」


なんなのヤッス可愛いの?
マスコットなの?


ヤッスと一緒に喜び合っているのが、石川数正なんですが。


後に再び一緒に逃げたときも一緒にいるのが石川数正なんですが。


そりゃあ泣きたくなるなあって。
堺さんがベストシーンって言いたくもなるんだろうなって。


(改めてレクター信尹が鬼畜)



■だめだあ。


そんなヤッスとは対照的だったのが氏真様。

「若殿さま、太守様に代わってお下知を!」
「お下知を!」

と混乱を極める今川館なのですが。


「そっそそそそ、そちたちのよいようにせよ」

だめだあ、この人だめだあ。




■帰還


さて、問題の井伊谷。
負傷した兵たちが続々と帰還します。

直親と政次に担がれて、奥山朝利が帰ってくるのですが、その朝利の口から玄蕃の死が伝えられました。


「見事な戦いぶりじゃった」
「さように…ございますか」


明るい光の下ですが、血のりや汚れ、傷が生々しい。
朝利の口から、雨上がりの桶狭間で見た地獄が語られます。
急襲、総崩れ、敵も味方も分からない。

合戦自体の映像はなくとも、壮絶なものだったのだなと。






■直盛



直盛が帰ってきました。


背中で語る千賀様の美しさよ。



くくく首いいいい……

最近見た生首ありの時代劇って『真田幸村の謀略』なんですけど(それもどうなだろう)
チラ見せだけでもどきっとしますね。
『空飛ぶ真田丸』51話「真田幸村の謀略」




直盛を連れ帰った孫一郎によって、直盛の最期が語られます。
伝えられる合戦は真田丸の40秒関ヶ原でもありましたが、朝利や孫一郎などによって語られる回想桶狭間ってのも新しいですね。


「どうせ死ぬなら織田の輩の手柄ではなく、井伊の役に立ちたい」

自分の首を掲げて、織田勢のふりをして戦場を抜ける。
そうすれば井伊の武者がひとり助かる。


全ては井伊のために。
井伊の未来のために。



「おまえたちはまだまだこれからじゃ!」

直盛の散り際がなんとも直盛らしくて。
先週までの「そんなんだから死んじゃうんだよ」とは違う、直盛らしさ。


「殿、お働きまこと御苦労様でございました。おひげを整えましょうね…」

静かに、静かに直盛と向かい合う千賀様。
第3話で、「井伊を潰さないためにはお下知に従うしかない」とおとわを叱った時や、第8話で「二度と娘を襲わないで」としのを睨み付けたとき。
そのどれとも違う気丈な強さよ。


ショックを隠せない次郎。
亡き父の言葉を思い出し、おとわに戻ったように涙を流します。


「もしも、何だったのですか。いつか、何なのですか。父上」

柴咲コウの泣きの演技はぐっとくるんですよ……。

直盛、玄蕃を含め亡くなったのは16名。
でもそれは誰かの大切な人が、16名。

「井伊の重臣たちは誰一人として血縁を亡くしておらぬものはいなかった。井伊にとって桶狭間はそれほどの大打撃であった」


真田丸13話「決戦」でもそうでしたが、絶望感や悲壮感のたたみかけかた。
見知らぬ時代をリアルなものにさせますね。



■直親の表情が読めなくて



印象に残ったのが、訃報を知った時の各々の表情。


玄蕃の死に続き、直盛の死に直面した政次が大きなショックを受けているのですが。


うん?直親くん?

敗戦で悔しいの?
直盛がいなくなったことを嘆いているの?
それとも、信州の山奥でそんなに人の死に対してドライになってしまったの?


表情の読めない直親怖い。

直親、もしかして茶々様枠?




■でんでん…!!


そんな疑惑が沸々と立つ中、井伊のこれからの問題が議題に上がります。
発端は孫一郎が預かった殿の遺言でした。


「この後は井伊谷を中野殿に任せるとのことです」

寝耳に水の話に驚く一同ながら、政次は直盛の遺言の真意を推察していました。


「思いますに、この後遠江三河一帯が乱れるのは大いに明らか。殿としては唯一のご嫡流である直親様を矢面に立たせたくなかったのではないのでしょうか」

戦に詳しい中野殿に任せるのが最も理に適っているのではないか。
慎重派の直盛らしい遺言です。

がしかし、それを察しないのが井伊のプロの脳筋たち。

 
「殿は誰かに入れ知恵されておったのではないか」
「但馬は殿亡き後混乱に乗じて再び乗っ取りをはじめるつもりなのじゃ」
「それでは家中が但馬が意のままにしておるのと同じではないか」


朝利がそんなこと言い出したから、でんでんてめえ…!って。





■家族


なつ(朝利の娘、しのの妹、玄蕃の未亡人)と亥之助をとりもどす、そう言いだした奥山朝利でしたが。
なつ本人は帰る気などありませんでした。

というのも千賀様が家族を亡くした家臣たちへ向けたお悔やみの手紙。


「亥之助はここになじんでおりますし、置いて頂けるのなら私は引き続きこちらに御厄介になりたいと思っております」


なつさんの言葉に泣きそうじゃねえか政次……。


「いや、ありがたいと思うてな。亥之助は玄蕃の幼いころに瓜二つじゃからな」

つーか泣いてんじゃねえか政次……。



そんなこんなで、なつと亥之助が奥山に帰ると言う話は白紙になったのですが。


「守らねばならん」
「守らねばならん」


でんでん落ち着けでんでん。



■作画の違う佐名様


閑話休題。
駿府にやってきた南渓和尚。



作画の違う佐名様に会いにこられておりました。

佐名様と和尚といえば、けしからん色っぽさ。
第3話


「なれど兄上、この先いかよういもならぬようになった折には瀬名たちを井伊にて匿って頂くことはできますでしょうか。私も瀬名も今までずいぶんと井伊をお助けしてきたことと存じますが」

ドキドキしちゃう、頭のいい人たちの心のうちの探り合い。
色っぽさが加味されてるから余計ドキドキ。




■いつか、辻が花を


千賀様が多くの家臣家族、遺族たちにお悔やみのお手紙を書きあげました。
それを手伝っていた次郎。
母上もまた遺族のひとりであるのに、とつぶやいた次郎が見つけたのは自分宛てに書かれた手紙でした。


「そなたのお父上はお優しく人の心を大事にするお方でした。それは時として頼りないと映るほどに。」
「けれどお父上は私心はなく井伊のためとあらばどこまでも身を削られる覚悟のあるそういうお方にございました」


「井伊のために出家をし井伊のために還俗も諦めた。そなたはお父上に似ています。」
「さようなそなたが今ここにいてくれることが、私にとって何よりありがたいことにございます。」


優しく静かな語り口の千賀様の手紙。
千賀様の手紙は、生前の直盛がよく言っていた言葉を描いていました。

「そうそう、私は何度も何度もこうおっしゃるのを聞きましたよ。」

『今日、村で次郎が働いておるところを見かけたんじゃがのう。また美しうなっとっての。日焼けボロをまとっ取るにもかかわらずじゃ』
『いやーあれはちょっと他にはおれんの。いったい誰に似たのかの』

「思えば失礼な話です」


『いつかもし。世が収まり穏やかになったら、辻が花でも着せてやりたいの。緋かえび色、濃い紅もよかろうのう。美しいぞ、きっと』
「いつか、もし。世が変わり、穏やかに暮らせる時が来たならば、真っ先にツジが花を着せてやりたい。それはどれほど美しかろうか、かわいかろうか。そうして最後はいつも涙目で」

『あの月とどっちが美しいかのう』
「たとえ月のない夜でも。」


「気丈なそなたのこと。我が身は墨染と無理をしておられるようにお見受けいたします。
この手紙が束の間、そなたをただの娘に戻せることを祈りつつ。」















こんなん泣くに決まってんでしょうが!!!!
さすが我らが佳子の手紙芸。


喪失感、絶望感、悲壮感。
畳みかけるものは多くあるけれど。


それでも気丈に振る舞って、夫を亡くした妻としての務めを果たす千賀様も。
直盛の気持ちを受け取る「おとわ」としての次郎も。

ああきっとこうやってとわが次郎になり、次郎がおんな城主直虎になっていくんだろうなって。



■運命の子


ちょうどやってきた直親としの。
ごめん、すっかり忘れてた。
千賀様界隈がいい話過ぎて、うっかり忘れてた。


「跡継ぎが出来ました」

菅 田 将 暉 爆 誕 。


しのさんの笑顔も、喜びを隠せない千賀様も。
とてもよかったです。
というか財前さんの緩急の演技がお見事。



■向けられた悪意


別れの数だけ出会いがある。
ああ、いいもんみた。
財前直見すげえなホントに。

しのさんも生まれ変わり発言はなんとなく無神経?って思ったけどまあいいや。
直親の高笑いちょっと怖いけどまあいいや。

辛いことに耐えて耐えて、そこでやっと向けられた温かい言葉に喜びの涙が爆発。
ああいいものを見た。


あれ、尺余ってる?

あれ?政次と奥山殿?
あれ?


……あっ、忘れてた。


奥山殿に呼び出された政次。

「会うて話せばわかってもらえるのではないかと思ってな」
と例の話を切り出すのですが、答えはもう出ているので丁重にお断りする政次、な、の、ですが……


「亥之助がこちらに来てしまえば、そちが人質を取られた格好になるからか?図星じゃろ?」


「(お前は何を言っているんだ)」

クソリプ繰り出したクソコテ奥山朝利。

だめだ政次、政次だめだ。
荒らしにマジレスしちゃだめ。
こういうのはリムブロするのが一番……



「いええ、さような事は毛筋ほども考えておりませなんだが。裏を返せば奥山に戻せば奥山殿は亥之助のことをそのようにお考えになられるということでございますか?」

ああああああ、一番やっちゃいけない正論返しやっちゃった!!!!
カメラも超煽りしちゃった!!!

理論で顔面ぶん殴っちゃった!!!!



「つまり亥之助はおのからとった人質であると。その考えがお方様がお知りになったらさぞかしお悲しみになる事でございましょうな。かような大事の時に奥山殿は寝床の中でおのが家のことばかり考えておられると失望なされましょう」


ああああ……
やりこめちゃった。

やりこめちゃったよ政次……。
煽りに煽り返し……

辛いことに耐えて耐えて、でも誰も理解してくれなくて。
そこで不意に向けられた疑いの言葉に怒りの理論が爆発。


千賀様のそれと比べて何この地獄。



吹越満父さんが憑依しているみたい。
きっと政直さんも何度もこうして疑われて、理論でぶん殴ったのでしょう。

疑惑の目を向けられること以上に、理論返しをしてしまうというのが小野家の呪いなのかもしれません。



でも…
後先考えずに理論でぶん殴っていいの直江兼続だけなんだよ政次……





理論でぶん殴られた奥山殿は理論で返すことはなく、拳と刀でぶん殴り返してきました。





■震える仔犬



その雨の夜。
軒先に怪我をして震えた仔犬。




「奥山殿を斬ってしまった」


あーーーー
ごめんなさい。
ここ本当にごめんなさい。

めちゃくちゃいいシーンですよね。
緊迫感でドキドキしますよね。




煽る政次、見下す政次、驚く政次からの、
怯える政次、好機は前髪にある政次、
手負いの政次、寒さに震える政次、見上げる政次。







辛い。

萌えるの辛い。

なんですかこの震える仔犬。
違う方向でドキドキするの辛い。





■忘れそうになった。


井伊がハードモード過ぎて、本当に忘れそうになりました。

昇太師匠がアバン退場したこと。
(円楽師匠にいじられるんだろうな)



■2003年の大河ドラマ『武蔵 ―MUSASHI―』








■2003年の木曜劇場








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