晴れ上がった空のように・・

日常の出来事や読んだ本の紹介

さよなら、アルマ

2010年10月03日 | 
さよなら、アルマ  水野宗徳著

第二次大戦下の日本ではおよそ10万頭ともいわれる犬が殺人兵器として利用されていた・・おそらく多くの人は知らないであろう、私もこの本を手にした時は正直驚き、ショックすら感じました。
「軍用犬・・軍犬」と呼ばれた犬たちです。
この物語は偶然著者が図書館で見つけた一枚の古ぼけた写真からはじまります。そこには「祝出征・アルマ号」と書かれた幕の下で凛々しく鎮座するシェパード犬の姿です。

物語は平易な言葉で簡潔にかかれていて、児童書のようでもあります

太古の昔から、犬と人間はパートナーとして共存してきました。現代では家族の一員として
癒しの対象ともなっています。その忠実な犬たちが、人間の勝手で戦争に巻き込まれ、利用され・・多くの犬が命を落としました。満州などに送り込まれた軍犬は終戦ごも一頭すら故国に帰ることはなかった、そうです。

靖国神社に、犬の慰霊像があるそうです。知らなかったです・・

また一つ、戦争の悲惨さを物語る事実を発見したみたいでした。愛犬家の私としては、哀しい気分になりました・・