遊爺雑記帳

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【続】トランプ大統領も、ドラゴン・スレイヤーからパンダハガーに変身か?

2017-04-21 23:59:57 | 米国 全般
 トランプ大統領も、ドラゴン・スレイヤーからパンダハガーに変身か? - 遊爺雑記帳の続きです。
 

■トランプ政権への懸念
●新型大国関係を受け入れたティラーソン国務長官

 習近平主席は、「偉大なる中華民族の復活」を掲げて中国のリーダーとなった。そして、彼は、2013年6月のオバマ大統領との会談の中で、米中の「新型大国関係」を提案して以来、一貫して米国と中国との新型大国関係を主張している。
 中国にとっての「新型大国関係」とは、米中が対等の立場であることを前提として、各々の国益を認めること。特に中国にとっての核心的利益を認めること。つまり、チベットや新疆ウイグル両自治区、台湾などの中国国内問題や東シナ海と南シナ海の領土問題に対して米国は口を出さないこと、手を出さないことを要求している。
 しかし、
オバマ大統領(当時)は、新型大国関係の危険性を理解し、習近平主席の要求を拒否
してきた。このオバマ前大統領の拒絶は当然である。

 
レックス・ティラーソン国務長官は、習近平主席との会談において、習氏が主張してきた米中の「新型大国関係」を実質的に認める発言を自発的にしてしまった

 つまり、中国側が「新型大国関係」を説明するのに使ってきた「衝突せず、対抗せず、相互尊重、ウィン・ウィン(nonconflict, nonconfrontation, mutual respect, win-win cooperation)」という諸原則を国務長官として最初の習主席との会談において自ら自発的に発言してしまった。
 
これは由々しき問題であり、この新型大国関係を認めたということは、中国が核心的利益と主張する台湾、チベット、東シナ海、南シナ海について中国の主張を認めるということであり、日本への影響も大きい
。いくら新任の国務長官であっても今回の発言はひどい。
 ティラーソン国務長官のみならずトランプ大統領以下の閣僚が中国との新型大国関係を認めるとしたならば、我が国はいかに対処すべきか悩ましい事態になる。

●トランプ大統領はドラゴン・スレイヤー(反中派)なのかパンダ・ハガー(親中派)なのか?
 
トランプ氏は、選挙期間中は為替操作国であり米国の貿易赤字の元凶であると中国を厳しく批判し、大統領選挙勝利後も一中政策(一つの中国政策)を認めないと発言するなど、ドラゴン・スレイヤーの評価
であった。
 しかし、
日米首脳会談直前に一中政策を認めると発言し、最近では中国は為替操作国ではないと発言するなどパンダ・ハガーに変身したのではないかと思うほど、その発言は急変
している。
 歴代大統領の中で、当初、中国に厳しい発言をしていた
ビル・クリントン大統領(当時)やジョージ・W・ブッシュ大統領(当時)が最終的には中国と親しい関係になったように、トランプ大統領も同じように中国とことを構えない大統領になるのではという懸念
がある。

 トランプ大統領の誕生に伴い
中国はいかにトランプ氏に対処するかを検討した結果導き出された1つの結論が、トランプ大統領の最側近である「イヴァンカおよびクシュナー夫妻を取り込むこと」であり、猛烈な外交攻勢により2人の取り込みが実現しつつある
と言われている。
 この2人がパンダ・ハガーになれば、トランプ大統領もその影響を受けるであろう。その時に日本は米中に対していかに対応するかが問われる。

■おわりに
 トランプ大統領は、4月6日のシリア空軍基地へのミサイル攻撃を契機として選挙期間中に主張してきた対外不干渉主義を改めた。
 北朝鮮の核・ミサイル開発に対しても「軍事行動を含む全ての選択肢がテーブルにある」と表明し、その解決に向けた努力を行っている。
 この
対外政策の変化は現段階では望ましい変化だと言えるが
、最終的には中国による北朝鮮説得の結果とその後の米国の対応を見て判断したい。

 
米中首脳会談
を受けて中国の北朝鮮に対する姿勢が確かに変化している。中国にとっても北朝鮮の核開発は厄介であり、その核開発を阻止し、朝鮮半島の非核化を達成したいはずである。
 
中国は、北朝鮮側に立つよりも米国側に立った方が中国の国益に沿うと判断
したのであろう。中国と北朝鮮間の定期航空機の運行を一時停止し、中国の港に到着していた北朝鮮の石炭積載船を追い返したのはささやかな努力の証である。
 中国の環球時報は4月12日、「北朝鮮は核やミサイルに関連した活動を中止すべきだ。米国が核武装した北朝鮮と共存する気はないことは明白だ」と強調した。また、「北朝鮮は今回こそ過ちを回避すべきだ」とまともなことも書いている。

 協調し始めた米中が北朝鮮の核ミサイル問題をいかに解決するかは見ものだが、我が国も当事者として様々な状況を想定し、その状況にいかに対処するかを具体的に詰めなければいけない。
 特に
米中協調が続くと仮定した場合の日本のあるべき姿を真剣に検討すべきであろう。

 トランプ大統領の、180度の変身には、対外不介入の主張は確固たる信念に基づくものではなく、当時の激情によって簡単に単独行動主義に転換するものだったと痛烈な指摘!この転換を柔軟性の発揮だと言うが、節操のなさと批判する者も多いと。。
 しかし、米軍は、常に目に見えない重要な作戦を実施しているとのことで、北朝鮮の弾道ミサイル発射を失敗させる米軍の「発射前(left-of-launch)」作戦を、重要な作戦ととりあげておられます。
 武力行使をせず、ミサイルの発射を出来なくする作戦です。
 具体的には、高周波マイクロ波をミサイル電子部品に照射し熱で破壊する方法、ミサイルに備わっている自爆機構を逆用する方法、ミサイルの部品に攻撃プログラムを埋め込む方法などがあるのだそうです。

 中国が、金正恩委員長を説得し亡命させることが出来れば理想的ですが、受け入れるとは思えませんね。石油供給の制限がありますが、これは中国が過去も不実施で今回も期待薄。トランプ大統領は、「中国が(説得に)失敗した場合、米国単独でもやる」と言い続けていのすが、。。
 逆に、ティラーソン国務長官は、習近平がオバマ大統領に拒否された、「新型大国関係」を容認する発言をして、中国が核心的利益と主張する台湾、チベット、東シナ海、南シナ海について中国の主張を認めることに繋がると受け取られる事態を招いてしまったのだそうですね。この件は、初耳です。不慣れな外交交渉の言葉選びで、事前の事務方の交渉時に中国にごまかされたのでしょうか。
 トランプ大統領の誕生に伴い中国はいかにトランプ氏に対処するかを検討している話は衆知のことです。今回の米中首脳会談の実現は、クシュナー氏の仲介によるところが大きく、クシュナー氏とのつながりを世話したのは、キッシンジャーということも、諸兄がご承知の通りです。
 ティラーソン国務長官による、オバマ大統領でさえ拒否しつづけた、習近平の「G2」提案容認。トランプ大統領の、習近平による対北説得行動評価姿勢など、ドラゴン・スレイヤーからパンダハガーに変身するかに見える変化。
 相変わらずの不安定で定まらないトランプ政権の外交姿勢。「米中協調が続くと仮定した場合の日本のあるべき姿を真剣に検討すべき」との渡部氏の指摘が、安倍総理の耳に届くことを願います。



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