遊爺雑記帳

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中国共産党大会 「習近平思想」「習近平主義」

2017-08-15 23:58:58 | 中国 全般
 注目の「北戴河会議」が、いよいよ始まったようですね。
 秋の共産党大会での、5年に一度の共産党常務委員人事改選に向けて、習近平と、胡錦濤共青団派、江沢民上海閥との間で繰り広げられてきた政争の、実質上の決着をつける「北戴河会議」。
 毛沢東時代に回帰し、独裁化を強めようとする習近平と、独裁政治を廃して集団指導体制を構築した鄧小平以来の流れを継ぐ共青団派の抵抗との行方が注目されます。

 腐敗政治撲滅の御旗の下に、政敵を失脚させ続けてきた習近平が優勢に立っていることは諸兄がご承知の通りですが、習近平の指導思想・理念を、「毛沢東思想」に匹敵する「習近平思想」として党規約に記載される可能性が高まっているのだそうです。「毛沢東思想」も凌駕して、「習近平主義」とする大胆な案もあるとも。。
 
中国最高指導部“人事会議”北戴河で開始か|日テレNEWS24
 
「習近平思想」党規約入りへ着々 毛沢東超え 習主義案も浮上 (8/15 産経)

 【北京=西見由章】今秋に開かれる中国共産党大会で、習近平総書記(国家主席)の指導思想・理念が党規約において、毛沢東思想に匹敵する「習近平思想」として記載される可能性が高まっている
。さらには毛沢東をも超越し、共産主義思想を生んだマルクスやレーニンに並ぶ「習近平主義」と呼称する案まで出ている。

 「内モンゴルの各族幹部と民衆は、『習近平総書記の重要講話精神と国政の新理念、新思想、新戦略』を貫徹しなければならない」
 8日、党序列4位の兪正声政治局常務委員はフフホトで開かれた自治区成立70周年の祝賀大会でこう演説した。この表現は高官やメディアの間でほぼ統一されており、
党規約改正では略称の「習近平思想」が指導思想として記載されるとの見通しが強まっている

 
指導者の名を冠した「思想」が盛り込まれれば、胡錦濤前国家主席が唱えた「科学的発展観」や江沢民元国家主席の「三つの代表」はおろか、改革開放を打ち出した「トウ小平理論」も超えて毛沢東と並ぶ権威となる
。任期の真っただ中で「指導思想」として記載されるのも異例だ。

 習氏の思想・理念の呼称にはいくつかバージョンがあり、
毛沢東思想も凌駕(りょうが)して、「習近平主義」とする大胆な案もある


 政府系機関の研究会では、
習近平主義の主な内容として(1)「中国の夢」の求心力(2)世界の新時代を導く構想(3)世界の新秩序への転換(4)「小康社会の建設」「党の綱紀粛正」などの4つの全面的推進(5)「人類新形態」の再構築
-が挙げられた。

 
ただ昨年秋の党総会で胡指導部時代には使われなかった「核心」の地位が認められて以降、党内では習氏への権力集中と“個人崇拝化”が進むことに「中国に必要な多元化への逆行だ」(改革派学者)との懸念の声も広がる


 また習思想の実態は、「中国の夢」といった抽象的なスローガンや権力闘争の色彩を帯びた反腐敗運動が主で、
中国の高度成長を成し遂げたトウ小平や江、胡氏より格が上とすることには反発も出ている

 指導者の名を冠した「思想」が盛り込まれれば、胡錦濤や江沢民はおろか、「鄧小平理論」も超えて毛沢東と並ぶ権威となるのだそうですね。
 胡錦濤政権の満期完了に伴う新政権に、江沢民が傀儡として擁立させた習近平政権。太子党の人脈しかない習近平に対し、鄧小平、胡耀邦から引き継がれる共青団派の胡錦濤は、ポスト習近平の人材を配置して備えて対抗してきました。
 それが、5年経った今、江沢民派は飼い犬のつもりだった習近平に食いつぶされ、胡錦濤が配置した共青団派の人材が、秋の党大会での改選で、何人チャイナセブンと言われる党常務委員の椅子に就けるのか。
 何度も取り上げてきたその政争の答えがでる「北戴河会議」。行方が注目されますが、かねて取沙汰されていた「習近平思想」や「習近平主義」が現実味をおびてきたということであれば、習近平の圧勝となるのでしょうか。
 王岐山の定年延長はなるのか、ポスト習近平本命の共青団派の胡春華のチャイナセブン入りはなるのかが注目されます。
 
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 経済成長率の低迷、南シナ海での「九段線」の仲裁裁判所での否定裁定、米国の「航行の自由作戦」といった外交失政、それに加えて、北朝鮮の金正男殺害、核やミサイル開発の暴走でのトランプ政権との応酬と政治課題が山積の習近平。
 今後の政権運営の在り方を決めると言ってよい「北戴河会議」。秘密会議とされていますが、行方が注目されますね。

 多難な中国経済の行方に関するゴミ情報です。
 
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 # 冒頭の画像は、河北省の北戴河で、習近平国家主席らが滞在するとみられる施設周辺を警備する警察官や車両




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