遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

金正恩の暴走を、中国は逆利用?

2017-09-20 23:58:58 | 北朝鮮 全般
 トランプ米大統領は19日、国連総会で初の一般討論演説を行い、北朝鮮の核・ミサイル開発問題を「世界全体の脅威だ」と指摘し、国連が一体となって北朝鮮に核放棄を迫っていくべきだと訴えました。金正恩体制については、「ロケットマンが自殺行為の任務を進めている」と述べ、北朝鮮の核・弾道ミサイルは金体制の崩壊につながると警告したのでした。
 北朝鮮の代表は、途中退席したのだそうですね。
 トランプ大統領と、金正恩のバトルは留まるところがありませんので、次に金正恩がどう反撃するのかが注目と警戒が必要ですね。
 
トランプ氏、国連演説で北朝鮮糾弾 「ロケットマンが自殺行為」 拉致にも言及「日本人の13歳少女を拉致した」 - 産経ニュース

 北朝鮮の後ろには、中国がいるのですが、中国とロシアとを天秤にかけ、暴走する金正恩は、習近平国家主席にとっては、10月の中国共産党大会を控えたいま、獅子身中の虫となっているのですね。
 しかし、制御しがたいのであれば、北の行動を逆手にとって「日米を脅かす代理人」として利用する手を意識しているのではないかと言うのは、産経の記事・「湯浅博の世界読解」。
 

日米脅かす中国の代理人 (9/20 産経 【湯浅博の世界読解】)

 10月の中国共産党大会を控えたいま、習近平国家主席にとって北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は獅子身中の虫である。北は習政権をあざ笑うように新興5カ国(BRICS)首脳会議に合わせ、大規模核実験を強行した。国際的地位の補強を狙う習主席のメンツは丸つぶれであった。 中国がその虫を退治するのはたやすいが、自らも傷つくことを警戒する。それならいっそのこと、北の行動を逆手にとって「日米を脅かす代理人」として利用する手を意識しているのではないか


 豪グリフィス大学アジア研究所のP・レイトン客員研究員によれば、中国が北の貿易の9割を占めるということは、中国企業が北の鉱物資源を独占していたことになる。しかも
北京は、これら企業が北の核・ミサイル開発を間接的に支援することを許し、国連の場を通じて経済制裁を和らげる役回りを演じてきた
(外交誌ナショナル・インタレスト)。

 
狙いは米韓同盟を分裂させて、日米を北の核で金縛りにすること
である。

 米国が提案する石油の全面禁輸など「過去最強の制裁」に同意すれば、北の崩壊を招いて、難民が国境を越えて中国に流れ込むことになる。この地域には、数百万人の朝鮮族が暮らしており、不安定化すると不満のやいばが共産党体制に向けられかねない。
 まして、米国が軍事攻撃に踏み込めば、米韓軍が中朝国境まで迫ってくる恐れがある。東アジアで米国と争う「支配の競争」による成果が、一瞬のうちに消えてしまう。ここは、
対北圧力を求めるトランプ政権の要求に応じるふりをしながら、「制裁の寸止め」で金正恩体制を生き永らえさせるしかない


 
習政権にとって好都合なのは、米国のキッシンジャー元国務長官ら親中派やゲーツ元中央情報局(CIA)長官ら現実主義者が、半島の非核化を米中の共通目標として合意を求めていること
だ。
 
彼らは米国が軍事攻撃に乗り出せば、北の反撃でソウルが壊滅し、中国との紛争を引き起こす危険を警告
する。従って、北が崩壊する前に、米中協議によって米軍と中国軍の配備などで了解するよう求めている。米国が韓国主導の南北統一は急がないことなどに合意して、中国を安心させる算段である。

 トランプ政権がかじを切ってきた対北圧力を期待する中国依存の延長である。
北を「日米を脅かす代理人」に見立てれば、彼らの跳ね返りが日米同盟を慌てさせ、米軍を北東アジアにくぎ付けにする効用
もある。

 
南シナ海問題は、国際仲裁裁判所による中国のクロ裁定が出て、いったんは窮地に陥った。だが、フィリピンのドゥテルテ大統領がこれを棚上げしたことから、有利に進められる環境ができた。米国が北の危機に手をとられているうちに、北京が10年以上も放置してきた南シナ海行動規範(COC)の枠組み草案が、4月末までに合意できた。だが、東南アジア諸国連合(ASEAN)が描いた拘束力のある規範からは遠く、現状維持を基本とする中国に有利なもの
になった。

 中国はこの文書をもって、米国が口先介入しても「域内国の努力を踏みにじるな」とはね返すことが可能になった。
習政権は「代理人」の行動をテコに、米国を西太平洋から追い出す戦略目標に向け、着実に駒を進めている。(東京特派員)

 豪グリフィス大学アジア研究所のP・レイトン客員研究員が、北京は北朝鮮と交易をする企業が、北の核・ミサイル開発を間接的に支援することを許し、国連の場を通じて経済制裁を和らげる役回りを演じてきたと指摘しておられるのだそうです。
 狙いは米韓同盟を分裂させて、日米を北の核で金縛りにすることだと。
 対北圧力を求めるトランプ政権の要求に応じるふりをしながら、「制裁の寸止め」で金正恩体制を生き永らえさせ、米韓軍が中朝国境まで迫ってくる恐れに備えているのだと。

 キッシンジャー元国務長官ら親中派が、米国が軍事攻撃に乗り出せば、北の反撃でソウルが壊滅し、中国との紛争を引き起こす危険をあげ、半島の非核化を米中の共通目標として合意を求めているのだそうです。そこは習近平にとっては願ってもない付け入る隙。「三戦」戦略の「世論戦」で、米国を戦わずして内から崩していく戦略ですね。
 そんな売国行為をする輩が居るのかということですが、キッシンジャーの媚中は衆知のことですね。イバンカ、クシュナー夫妻と繋がっていることは、諸兄がご承知の通りです。
 半島の非核化を米中の共通目標=半島を米中で共同統治という、習近平の思惑です。
 北のコントロールを中国に依存(or 押し付け)るトランプ政権の政策は、習近平の影響力を高めることになっていますが、更に、北朝鮮を温存させ、北朝鮮に暴走させ、米国の力を削ぐ中国の代理人としようという習近平の逆転の発想がある。
 端的に言えば、跳ね返りで暴走する北朝鮮を利用して米国や日本・韓国にぶつからせて、中国は後ろから眺めている。。
 日米韓は、北朝鮮に翻弄される。あわよくばそこから日米韓の連携に亀裂を生じさせる。更には、アメリカファーストのトランブの米国を、西太平洋から追い出し太平洋を米中で二分割して管理する習近平の持論を完成させる。

 そんな習近平の思惑が見え隠れしますが、マティス米国防長官は、北朝鮮への軍事的選択肢に関し、韓国の首都ソウルを北朝鮮の報復で「重大な危険」に陥らせることのない軍事的手段があると公言し、先制攻撃が可能であると強調することで北朝鮮を牽制したのですね。
 
【北朝鮮情勢】ソウルを危険に晒さぬ軍事手段「ある」 マティス米国防長官が言明 - 産経ニュース

 米軍の軍事力行使による北朝鮮制圧には、韓国と日本が人質にとられる形になっていて、実行できないとされ、北朝鮮は安心して核やミサイルの実験を進めています。
 人質に危害が及ばない攻略が出来るとなれば、北も自重が必要となります。北に代理で日米間に暴挙を仕掛けさせようという中国の思惑も潰えますね。
 トランプ大統領のつぶやきなら、眉唾ものの話ですが、マティス米国防長官の話ですから、信用性は高い!



 # 冒頭の画像は、国連で演説をするトランプ大統領




  落葉の絨毯


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写真素材のピクスタ


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