遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

中国 米国の抜けたTPPに、中国主導での加入検討

2017-05-17 23:58:58 | 日本を復活させる
 「一帯一路サミット」では、北朝鮮による新型ミサイル打ち上げでケチをつけられた習近平。対抗勢力の「TPP」から米国が抜けたことで、「TPP」に参加して中国が主導権を奪い、国際経済組織の主導権を握る計画を練っているのだそうです。
 トランプ政権誕生で実施された、数少ない選挙公約実現のひとつの「TPP離脱」。米国を除く署名国による「TPP11」については、チリでの閣僚級会合(日本は閣僚不参加)で検討が始まり、カナダでの主席交渉官会合と会合が重ねられ、21日に開催される、ベトナムでの閣僚会合へと検討が進められることとなっています。

 この間、11ヵ国の姿勢は一致しておらず、日本政府の姿勢もチリでの会合では、米国の離脱阻止説得の姿勢で「TPP11」には二の足を踏んでいましたが、トランプ政権が離脱を正式決定してからは、「TPP11」発効へ方向転換し、カナダでの主席交渉官会合に臨んでいました。
 米国抜きの「TPP11」への参加には消極的なベトナムやマレーシア等、中国の参加により規模の拡大を図るチリやペルー、「NAFTA」の再交渉を控え様子見のカナダ、メキシコ、合意国だけでも先行発効をと唱えるニュージランドとオーストラリア。
 「意見の隔たりは大きく、年内にどこまで道筋をつけられるか」といった状況で、ベトナムでの閣僚級会合にゆだねたのが、カナダでの主席交渉官会合でした。

 
TPP 11 主席交渉官会合 意見隔たり大きく年内にどこまで道筋をつけられるかが焦点 - 遊爺雑記帳
 TPP締結を諦めてはならない - 遊爺雑記帳

 そんな状況の中で、ベトナムでの閣僚会合の共同声明の原案がかたまったとの報道があり、「TPPを出来る限り早く発効させることを追求する」とし、早期発効に向けて結束する姿勢を打ち出す。11月までに米国がTPPに復帰しやすい参加手続きを準備することでも合意する見通しだと、まとまりを期待できそうな様相でした。
 
トランプ大統領 中国接近? - 遊爺雑記帳

 しかし、アジア諸国の姿勢は揺れていて、新たに中国が米国の抜けた穴をねらい、主導権を得ようと参加を検討しているとの報道があります。
 

米抜きTPPに揺れるアジア (5/17 産経)

■マレーシア、慎重姿勢崩さず/中国、「主導的参加」も
 【シンガポール=吉村英輝、上海=河崎真澄】
21日にベトナムで開かれる環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)閣僚会合をにらみ、アジア各国の思惑が交錯している。日本などが米国抜きの11カ国による早期発効を目指す一方、米市場での商機拡大を期待していたマレーシアなどは、慎重姿勢を崩さない中国は米離脱の間隙を突く形でのTPP参画も視野に入れ、会合の行方に強い関心
を寄せる。

 
マレーシアのムスタパ貿易産業相は3月、TPPを推進するか「態度は保留中」としながら、あくまでTPP参加理由が「米国市場への足がかりにある」として、米国抜きの協定への参加に否定的な姿勢を改めて強調した。ただ、閣僚会合での意見交換には意欲を見せ、米国の欠落を埋めるため「他国をTPPへ含めるかも議題
だ」と述べ、その対象国として中国や韓国、ロシアなどを挙げた。
 マレーシアはマレー系や先住民を優遇する「ブミプトラ政策」を掲げるが、TPPの国営企業や政府調達の改革は、同政策に影響を与えかねない。それでも参加を決断したのは、タイなど周辺国との輸出競争にさらされる中、TPPによる米国市場獲得の優位性を期待したためだ。

 共産党一党支配が続く
ベトナムも、国営企業改革などが迫られるTPP参加を決めたのは「米国と中国の間で安全保障のバランスをとるため」
(外交筋)とされる。だが、米離脱で参加理由は薄れ、南シナ海の領有権問題などで対立しながらも、経済面では中国との結びつきを強めている。

 その
中国が、ベトナムを開催国とする閣僚会合に強い関心を示している。TPPを「中国包囲網」と懸念してきたが、米国の離脱で政治的意図は消失したと判断。閣僚会合の進展によっては、「中国がTPPに主導的な立場で参加を模索する可能性がでてきた
」(中国の経済学者)という。

 中国はかつて、
日米が中心だったTPP交渉を中国主導の国際金融機関、アジアインフラ投資銀行(AIIB)への対抗軸
ととらえて、「経済冷戦構造」に対する警戒を強めていた。
 だが、トランプ米大統領によるTPP離脱の決定で方針を転換。
最近ではTPPのルールが、「硬直化した中国国内の経済構造を改革する“外圧”にもなりうる」(経済学者)との前向きな見方
まで出ていた。
 ただ、TPPの既存ルールで市場開放を進めることは、
農業分野などで必ずしもプラスにならない。世界第2の経済規模を武器に、米国の抜けた穴を埋めながら、TPPの貿易ルールを中国主導に塗り替える戦術を練っているチリやペルーなど、TPPへの中国の参加を求める参加国との連携
がカギとなる。
 
習近平国家主席は1月、スイスでの世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で「保護貿易主義に強く反対する」と述べ、自由貿易のリーダーとして米国に取って代わる意思まで強調した。あくまで「中国主導型」との条件つきだが、国際組織で主導権を奪う考えだ。

 中国の参加により規模の拡大を望むチリやペルーの期待に乗じて、世界第2の経済規模を武器に、米国の抜けた穴を埋めながら、TPPの貿易ルールを塗り替える戦術を練っている中国。米国の離脱で規模のメリットが少ないと「TPP11」に消極的なアジア諸国も、中国の参加にはなびくのでしょうか。

 日本にとってTPP参加の意義は何かを問えば、次の二つだと遊爺は考えています。
 一つは、少子高齢化で人口減が止まらず、経済市場が縮小する一途の日本。アベノミクス第三の矢のエースが登場せず、国内市場の縮小トレンドが止められない。なので、自由貿易を推進し、国内市場と成長する海外市場の壁を低くし、連結させ成長力を取り込む。
 もうひとつは、札束外交で覇権を拡大し、アジアや世界市場を席巻しようとする中国に対し、特定国の支配下に置かれない自由な新しい国際貿易の形を構築する。新たな自由貿易モデルを構築し、中国もそのモデルに参加する様、主導権を持つ。

 そのためには、ニュージランドやオーストラリアが唱える、現在のTPPの枠組みで参加可能な国々で先ずスタートする。後から参加する国々への門戸は開いておくという、先行発効に賛成です。
 時間をかけて、互いに譲らぬ厳しい交渉を重ねて合意点に達したTPP。もう一度交渉しなおすということは、合意点をどこかの国に利する様ゆがめるということで、ゆがめたい、自国だけ利すれば良いという国に他国が従えということです。
 そこで、二国間交渉となりますが、TPPが先行発効していれば、その貿易格差が生じた現実がスタートラインと変わります。たとえば日本での農畜産物輸入では、豪、NZからの輸入が、米国からの輸入より有利になり、米国の輸入が減少したラインがスタートとなり、米国との二国間交渉では、日本が有利な交渉が可能となります。既に、日豪EPAが発効していて、だからこそ米国もTPP交渉での日米交渉で合意せざるをえなかったのです。

 各国が国益を背負った利害の対立での多国間交渉。EUの行きづまりの現状をみるにつけ、規模の拡大をめざすことを優先すれば、そのぶん国益の衝突が増え、破綻にいたるのです。発効に合意できる国で先行発効させる案に賛成なのですが、どうでしょう。



 # 冒頭の画像は、「一帯一路サミット」で初日の演説を終えた移譲する習近平とプーチン大統領




  この花の名前は、ダリア


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ジャンル:
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