遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

フィリピン ドゥテルテ大統領、初の外遊先国、中国訪問

2016-10-18 23:41:18 | EEZ 全般
 フィリピンのドゥテルテ大統領が、ASEANの会議出席で外交デビューしていましたが、初の各国歴訪外交として中国、ブルネイ歴訪を開始します。最初の歴訪先に中国を選んだのは、ドゥテルテ大統領が外交課題で、よくもわるくも最重要視しているのが中国であることの意思表示ですね。引き続き、25日には来日の予定です。
 フィリピンのトランプと揶揄されるドゥテルテ大統領は、フィリピンファーストで、個人的な歴史観で徹底した反米の言動を続けていることは、諸兄がご承知の通りです。
 揺れ動く発言で、外交姿勢が読み取れませんが、中国の領海侵犯に対し、これまでの米国の支援を受け乍ら対峙する姿勢を転じ、対中外交からも国益を引き出す独自路線(多角度外交)の様に理解されます。それは、韓国の盧武鉉元大統領の「均衡論」や、朴槿恵の米中の間でのコウモリ外交の失敗の結末と同じ道を辿る、リスクの多い路線だと考えられます。

 
【暴言大統領25日来日】希代の政治家か、異端児か?国内外の評価は?…この記事を読めばフィリピン・ドゥテルテ大統領が丸わかり!! - 産経ニュース
 【主張】比ドゥテルテ大統領の訪中 「法の支配」原則見失うな - 産経ニュース
 【ドゥテルテ・ショック(上)】麻薬受刑者でごった返す刑務所 南シナ海で中国に歩み寄り…「暴言大統領」が支配する国の現実 - 産経ニュース
 
南シナ海二転三転 (10/18 産経 【ドゥテルテショック】(下))

■国民世論・中国の懐柔両にらみ
 式典にいつも1時間以上遅刻して現れ、1時間以上演説する指導者など、すぐ相手にされなくなるだろう。だが例外がいる。直近の支持率調査で86%を誇るフィリピンのドゥテルテ大統領だ。首都マニラで12日行われた、日本が供与した巡視船の就役式も、このご多分に漏れなかった。
 「日本の皆さん、天皇陛下、日本政府に感謝したい」。
演説冒頭では「親日家」ぶりを見せたが、話題はすぐ「麻薬撲滅戦争」に切り替わった。熱弁の矛先はやがて米国に向かい、米国との軍事協力見直しなど、持論が繰り返された

 
巡視船供与は2013年に、安倍首相がアキノ前大統領に約束した
。全長40メートルの新造船で、18年までに全10隻を供与する。フィリピンの海上警備能力強化を通じ、南シナ海問題で中国を牽制(けんせい)する狙いだった。
 さらに安倍首相は9月の会談で、ドゥテルテ氏に全長90メートルの大型巡視船2隻の供与も約束した。米軍は、南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸島海域で中国が造成を進める人工島周辺に艦船を派遣する「航行の自由」作戦を展開中。
装備が乏しいフィリピンに大型船を持たせ、米軍と歩調を合わせた活動を可能にしようとの側面支援
だ。
 しかし、
日本政府関係者は「想定と違う展開となってきた」と困惑
する。フィリピンのロレンザーナ国防相は7日、アキノ前政権が4月に米国と合意した南シナ海での定期的な合同哨戒活動について、米側に「保留」を通知したと発表。対米政策は転換しつつある。

 
ドゥテルテ氏はきょう18日、中国を初めて公式訪問
し、習近平国家主席らと会談する。フィリピン大統領の訪中は11年のアキノ前大統領以来5年ぶり。南シナ海問題の対立で冷え込んだ両国関係の修復を優先し、当初は会談で同問題を「議題にしない」としていた。
 だが、
ドゥテルテ氏は16日、ブルネイと中国への歴訪を前に、南シナ海の領有権主張は「堅持する。取引はしない」と記者団を前に態度を一変。南シナ海での中国の主権主張を完全否定した仲裁裁判所裁定の順守も「訴え続ける」とした

 背景には、
国内の反発への配慮がありそうだ。仲裁裁判を主導したフィリピン最高裁のカルピオ判事は14日、北部ルソン島沖のスカボロー礁(同・黄岩島)について、大統領が中国からの資金援助などと引き換えに主権放棄すれば「弾劾に値する」とも警告
した。

 フィリピン海軍は12年、同礁近くで不法操業していた中国漁船の摘発をめぐり中国の監視船とにらみ合いになったが、天候悪化を理由に軍を引いてしまった。それ以来、中国は同礁の実効支配を進め、周辺海域からフィリピン漁民を排除し続けている。仲裁裁定は違法と認定したが、中国は裁定を「紙くず」とした。

 
中国にとって今回の首脳会談は、仲裁裁定の順守を求める日米と、当事国フィリピンを引き離す好機
。ドゥテルテ氏の「独立外交路線」を持ち上げ、米国の「リバランス(再均衡)」政策に打撃を加えられる。
 もっとも、フィリピン側の全面勝訴だった仲裁裁定を完全放棄させる困難さは中国側も認識している。ドゥテルテ氏率いる事業家数百人の訪中団との間で
30億ドル(約3120億円)以上の商談を結ぶほか、フィリピン初の高速鉄道建設などインフラ支援
を前面に出して“雪解け”演出を狙う。
 
ドゥテルテ氏は昨年11月末、「祖父は中国人だった。俺が単身で中国に乗り込めば、拡張をやめるようお願いするから問題はなくなる」
と、南シナ海問題の解決を楽観してみせた。だが、同じく中国人の血を引くアキノ前大統領も、スカボロー礁を奪取されて反中親米路線に傾いた。

 「言動は予測不能」(側近)とされるドゥテルテ氏。中国が思惑どおり懐柔できるかは不透明だ。(マニラ 吉村英輝、北京 西見由章)


 中国訪問での習近平との会談で、どのような話がなされるのか注目されるなか、南シナ海問題の対立で冷え込んだ両国関係の修復を優先し、当初は会談で同問題を「議題にしない」としていたのだそうですが、歴訪を前にした記者会見では、南シナ海の領有権主張は「堅持する。取引はしない」と態度を一変。南シナ海での中国の主権主張を完全否定した仲裁裁判所裁定の順守も「訴え続ける」としたのだそうですね。
 仲裁裁判を主導したフィリピン最高裁のカルピオ判事が、「大統領が中国からの資金援助などと引き換えに主権放棄すれば"弾劾に値する"と警告」したのだそうで、国内の反発への配慮があるのだと。

 中国にとっては、仲裁裁判所の裁定をフィリピンとの二国間協議で無効化させたいのと、米国との連携を裂きたいところで「飛んで火に入る夏の虫」とばかり、得意の札束攻勢をかけているのですね。
 ドゥテルテ大統領は、「祖父は中国人だった。俺が単身で中国に乗り込めば、拡張をやめるようお願いするから問題はなくなる」との楽観論を発しているそうですが、どうでしょう。外交の失政つづきで、チャイナセブンの椅子取り争いで守勢に回っている習近平が、本音でフィリピンに妥協するとは考えられません。せいぜい妥協するふりをして、二国間協議に持ち込み、来年秋のチャイナセブンの椅子取り争いが終われば、締め付けを強化することは、素人の遊爺でも見えてくるシナリオです。
 ドゥテルテ大統領が、中国から国益になるお土産を引き出すのか、心地良い声にだまされ、中国側のペースに乗せられれるのか。結果が注目されます。
 ドゥテルテ大統領が、中国に騙されるかどうかで、仲裁裁判所のせっかくの裁定の有効性が左右されることになり、日米他で進める「航行の自由作戦」への影響、東南アジアの平和への影響が及ぶことになります。

 25日の訪日では、米国に代わって、日本が、自由と民主主義の陣営に留まる様説得せねばなりませんが、発言が揺れているドゥテルテ大統領。米国ではなく、国民の為を優先すると言うのなら、くれぐれも中国の罠にはまらない様、ご留意いただきたい。



 # 冒頭の画像は、受刑者(黄色いシャツ姿)が定員を大幅に超過している、フィリピン・マニラ首都圏ケソン市の刑務所。




  この花の名前は、サクラソウ


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