遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

トランプ政権 対中圧力強化に復帰?

2017-06-30 23:58:58 | 米国 全般
 北朝鮮の核とミサイル開発制裁と抑止について、中国による北朝鮮との交渉にゆだねることとし、対中貿易不均衡に伴う制裁を延期するなど、対中姿勢を軟化させていたトランプ政権。
 初のトランプ、習近平での米中首脳会談の晩餐会で、シリア空軍基地攻撃実施を告げられ、度胆を抜かれ、米軍の行動に同意させられ国連での制裁決議に反対できなかった習近平。米国からの対北管理のお仕着せを受けざるを得なくなったのでしたが、一方では、米国が依存することとなり、貿易不均衡に伴う対中制裁を撤回させるなどしたたかな交渉で、最近ではむしろ主導権を奪い返したかと思われる形勢がみられていました。

 中国ペースとなり、遅々として進まない北朝鮮のミサイル開発への抑止。
 当初、「中国が動かないのなら米国が動く」と宣言していたトランプ大統領。なんと、中国企業へ制裁という形で動くことにしたのですね。
 ミサイル開発の資材を断つことで開発・生産に支障を生じさせる。数社の中国企業に制裁を実施することで、大きな効果が見込めるのだそうですね。
 

米、中国企業に近く制裁 トランプ政権で初 北朝鮮へ違法輸出 (6/30 読売朝刊)

 米政府は28日、核・ミサイル開発を進める北朝鮮と違法な取引をしている中国の企業や個人を対象にした金融制裁を、近く発動する方針を固めた。複数の米政府関係者が同日、明らかにした。トランプ米大統領は4月以降、北朝鮮に影響力を持つ中国に圧力強化を要請してきたが、中国の対応は不十分と判断
した。

 トランプ政権が、北朝鮮問題に絡み、中国企業に制裁を科すのは初めて。
発動されれば、中国側の反発は必至で、米中関係が緊張する恐れがある
。早ければ7月7、8日にドイツで開かれる主要20か国・地域(G20)首脳会議前に発動される可能性がある。ただ、米政府内には、対中関係の悪化を憂慮する声もある。中国が北朝鮮への圧力強化に傾けば、制裁発動について再検討する選択肢も残されているとみられる。
 関係筋によると、
米政府が制裁対象としているのは、中国遼寧省丹東市で北朝鮮と取引している貿易会社やその経営者の男ら
。貿易会社は弾道ミサイルの誘導システムに転用可能なナビゲーション装置などを北朝鮮に輸出した疑いがある。男は北朝鮮からロケット弾を運んだ疑いが持たれている。いずれも国連安全保障理事会が禁輸対象に指定している。
 制裁が発動されれば、米国内の資産が凍結され、米金融機関や企業との取引が一切できなくなる。
 
世界の違法ネットワークを調査する米研究グループ「C4ADS」は、今月公表した北朝鮮に関する報告書で、この貿易会社などへの制裁発動で「(北朝鮮に)非常に大きな影響を与えることができる」と結論づけた。
米政府関係者らは「報告書の提案を真剣に検討している」と話している。
 
トランプ氏は中国を通じ、北朝鮮に圧力を加える政策を重視。4月には、中国の習近平国家主席との初めての首脳会談で、北朝鮮への圧力強化を要請。しかし、中国側の働きかけに北朝鮮が動く気配はなく、トランプ氏は今月20日、「(中国の対応は)うまくいっていない」と批判した。21日の米中両国の閣僚による「外交・安全保障対話」も不調
に終わっていた。
 
今回の制裁措置は、第三国の関係先を対象にするため、「セカンダリー・サンクション(二次的制裁)」と呼ばれる。北朝鮮に打撃を与えるだけでなく、北朝鮮への働きかけに真剣に取り組むよう中国側に迫る効果も狙う
ものだ。
 米国ではオバマ前政権時代の2016年に第三国の個人・団体も金融制裁の対象に含める対北朝鮮独自制裁法が成立。同様の制裁は昨年9月、丹東市にある、今回とは別の貿易会社と同社幹部らに発動したことがある。

  北朝鮮に影響力を持つ中国に圧力強化を要請してきたが、中国の対応は不十分と判断したトランプ大統領。この決断の速さはトランプ大統領の数少ない長所の一つでしょう。習近平お得意の聞いたふりをして、なにも行動には反映させず、時間の経過とともに風化させる戦術。その戦術に嵌り、習近平が主導権を取り返しそうになってきたこの時点での素早い反攻。日本の岸田外交は、爪の垢を煎じて飲ませてもらった方がいい!

 今回の制裁措置は、第三国の関係先を対象にするため、「セカンダリー・サンクション(二次的制裁)」と呼ばれるのだそうですね。
 北朝鮮に打撃を与えるだけでなく、北朝鮮への働きかけに真剣に取り組むよう中国側に迫る一石二鳥の効果を狙う作戦。
 キッシンジャーに籠絡されて、パンダハガーになってきているクシュナー派。危うく習近平ペースに巻き込まれるところでしたが、政権としては踏みとどまった様ですね。
 兵糧攻め作戦の具体案を立案した、世界の違法ネットワークを調査する米研究グループ「C4ADS」の存在というのは、日本には欠ける米国の強さですね。

 そして、トランプ政権が対中姿勢を硬化させ始めているのは、北朝鮮問題にとどまらないのだそうです。
 

米、中朝貿易を標的 近く制裁発動 北包囲網 抜け穴封じ (6/30 読売朝刊一面)

 トランプ米政権が、北朝鮮の核・ミサイル開発を阻止するため、北朝鮮と関係の深い中国企業への制裁に乗り出す方向となった。国際社会による対北朝鮮包囲網で抜け穴になってきた中朝交易を標的にするもので、北朝鮮には大きな打撃
になりそうだ。トランプ政権は、様々な分野で中国への態度を硬化させており、米中関係に影響しそうだ。

 マクマスター米大統領補佐官(国家安全保障担当)は28日、ワシントン市内での講演で「北朝鮮にさらなる圧力を加えなければならない。その努力は数日か数週間のうちに目に見えるだろう」と語った。
 新たな金融制裁の対象に挙がっている
中国遼寧省丹東市の貿易会社は、北朝鮮の核・ミサイル開発で、資金調達や機材確保の拠点になってきた
とみられている。
 
米政府は4月のトランプ大統領と中国の習近平国家主席の会談後、中国側に、北朝鮮との違法取引に関与する約10の中国企業、個人のリストを渡し、制裁措置を講じるように依頼
していた。リストには、今回の貿易会社も含まれていたとされる。
 
米研究グループ「C4ADS」
によると、中国は北朝鮮の貿易全体の85%を占め、2013~16年に北朝鮮と交易した中国企業は5233社に上る。
 このうち、北朝鮮の核・ミサイル開発関連の違法取引に関わる企業はごく少数で、同グループは
「主要な関連中国企業2、3社に標的を絞れば、制裁は非常に大きな影響を与えることができる」と分析
している。
 対北朝鮮制裁で過去に最も打撃を与えたのは、05年のマカオの銀行「バンコ・デルタ・アジア(BDA)」の北朝鮮口座凍結とされる。北朝鮮は当時、資金洗浄の拠点を失い、資金調達先の変更を迫られた。米中関係筋では「今回の制裁措置が実現すれば、同レベルの大きな効果が期待できる」との指摘が出ている。
 
トランプ政権が対中姿勢を硬化させ始めているのは、北朝鮮問題にとどまらない

 ロイター通信は27日、複数の米政府高官の話として、トランプ氏が
中国による鉄鋼の過剰生産などを問題視し、通商問題での対抗措置を検討
していると伝えた。
 トランプ氏は26日のインドの
モディ首相との首脳会談では、インドとの安全保障協力を強化し、軍用機や無人機などの輸出を進めることで合意した。インド洋への進出を加速させている中国をけん制したと受け止められている。米国務省が27日に公表した世界各国の人身売買に関する年次報告書では、中国を最低評価に引き下げ、中国の人権問題にも関与を強めていく姿勢を打ち出している。

 中国による鉄鋼の過剰生産などの通商問題、インドとの安全保障協力を強化し「一帯一路」の遮断や、対中包囲網の修復、人権問題のあぶり出しといった、従来からの対中圧力も強化する方向も取り戻している様ですね。
 キッシンジャー&クシュナーグループによるパンダハガー姿勢台頭がなくなったわけではなく、日本の頭越しの対中接近(AIIB加入等)への備えは怠りなく進める必要もあることは、長くなるので今回は割愛しますが、諸兄がご承知の通りです。



 # 冒頭の画像は、26日に会談したモディ首相とトランプ大統領




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