遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

習近平VS王岐山の闘いが始まった

2017-07-13 23:58:58 | 中国 全般
 秋の党大会でのチャイナセブンの椅子取り争いが、陰に陽に激しく展開されている中国共産党。
 腐敗政治撲滅の御旗のもとに、政敵を駆逐してきた習近平が、江沢民の上海閥や、胡錦濤の共青団派との政局争いで、独裁色を強め優位な展開を繰り広げている情勢は、諸兄がご承知の通りです。
 その勢いに乗じて、本来なら定年で退職する王岐山を、政敵駆逐の功績で残留させ、ひいては自身のその次の改選期の定年延長を目論む布石を打とうとしていると言われている習近平。
 ところがなんと、その二人の間で権力闘争が始まったと言うのは、石平氏。
 

習近平VS王岐山の闘い (7/13 産経 【石平のChina Watch】)

 今月3日、中国共産党中央規律検査委員会の王岐山書記は北京で「貧困扶助における監督・問責工作のためのテレビ・電話会議」を主催
した。
 会議の趣旨は、党中央が全国で展開している「貧困扶助事業」において、中央と各地方の幹部たちがきちんと役割を果たしているかどうか「監督・問責」するためだ。参加者は中央・地方の党規律検査委員会と、全国組織を持つ国家監察部の幹部である。
 2つの組織は両方とも王氏の管轄部門だから、全国の部下たちを集めて「貧困扶助事業」への関与を命じ、ハッパをかけたわけである。
 しかし、王氏は普段、会議をめったに開かない。「貧困扶助の監督・問責」という、
さほど重要でもないテーマのために全国会議を開いたのは一体なぜか

 さらに驚いたのは会議の規模だ。その日、全国で3千以上の会場が設置され、12万人余りの幹部たちが出席したのである。
 ここまでやったら、「貧困扶助」うんぬんよりもむしろ、
王氏が全国にいる部下たちを一堂に集めて、自分自身の権勢をアピールしたかったのではないか
と思われる。

 彼は一体
何のためにこのような実力誇示に出たのか。それはおそらく、今年春以来の「王岐山疑惑暴露事件」と大いに関係がある
であろう。
 共産党政権上層部と深い関係があるといわれる投資家の郭文貴氏は今年4月にアメリカに亡命し、王氏とその親族にまつわる「スキャンダル」や「腐敗問題」を次から次へと暴露していった。王氏の妻と妻の妹が巨額な不正資産を持ち、米国籍までを持っているという。そして王氏は私生活の面でも権力を利用して複数の女性と関係をもち、隠し子もいるというのである。
 
郭氏が暴露した数々の裏話の中で、もっとも衝撃だったのは、習近平国家主席が、盟友であるはずの王氏一族の腐敗をひそかに調べるよう部下の公安部副部長に指示した、という話
である。
 
真偽はまったく不明
だが、4月19日、郭氏が米政府の海外向け放送「ボイス・オブ・アメリカ(VOA)」でこの話を言い出そうとしたとき、放送が直ちに中止された事件があったから、郭氏の暴露はまんざら嘘ではないことが推測できよう。真実の部分を含めた“殺傷力のある暴露”だからこそ、それを恐れた何かの勢力がVOAに圧力をかけて放送を中止させた、と見ることができるからだ。

 つまり、
郭氏による一連の「王岐山疑惑暴露」の黒幕は習主席である可能性が十分にある。そうすると、習主席は今、自分の盟友として腐敗摘発に尽力してきた王氏を切り捨てようとした
ことになるが、中国流の権力闘争の習わしからすれば、それもありうる話である。
 王氏はこの4年間、規律検査委員会という超法規的な党機関を用いて党と政府の幹部たちの腐敗を次から次へと摘発し、大勢の高官を葬り去った。その過程で、
王氏は共産党幹部全員の生死を握る恐ろしい力を手に入れ、習主席をもしのぐ権勢を誇ることになった
のである。
 こうなると、早いうちに王氏を政治的に葬り去ることが習主席の利益になる。しかも習主席にとって、
腐敗摘発運動で自らの権力基盤を固めるという目的をすでに達成した今、王氏はもはや無用の長物
なのだ。
 だからこそ、
習主席は王氏のスキャンダルを暴露させることによって彼を「勇退」に追い込もうとしている
のだろう。それに対抗して、王氏は前述のような実力誇示の行動に打って出たのではないかと考えられる。

 
習近平VS王岐山の闘いは今後、中国における権力闘争の基軸の一つとなっていくだろうが、決着がつけられるのはおそらく、今年秋の共産党大会であろう。

 大勢の高官を葬り去った王岐山が、その過程で習主席をもしのぐ権勢を誇ることになり、習近平にとっては脅威の存在になってきている。腐敗摘発運動で自らの権力基盤を固めるという目的をすでに達成した今、王氏はもはや無用の長物でもある。早いうちに王氏を政治的に葬り去ることが習近平の利益になるということで、郭氏による一連の「王岐山疑惑暴露」を、習近平が仕掛けているというのです。

 父親の失脚で地方に幽閉された苦節の時代からの盟友で、今の独裁環境を造ってくれたパートナーの王岐山を、功績を報いるために定年延長を画策するどころか、疑惑の噂を流して切り捨てようとしているのですね。
 思い起こせば、習近平が胡錦濤の跡を次いで主席の座につけたのは、胡錦濤政権時でも軍を掌握して権勢を維持していた江沢民が、自分の傀儡にと、胡錦濤の後継に習近平を据え、胡錦濤の主席退位後の権力を削いだ、習近平にとっては大恩がある江沢民。しかし今は、政局争いの敵として、江沢民上海閥の無力化に尽力しほぼ成功を収めています。
 つまり、江沢民に恩を仇で返している習近平。
 己の主席の座を護るためには、功績のあった盟友の王岐山を切り捨てても、不思議はないとも言えます。中国流の権力闘争の習わしからすれば、それもありうる話であると言う石平氏。

 しかし、恩人や身内を次々に切り捨てるその姿勢は、保身であると同時に驕りでもあります。人々が観ています。いかに中国の権力闘争の習わしとはいえ、人心は離れていくでしょう。

 8月の「北戴河会議」に向け、最後の抵抗をする胡錦濤・共青団派。対米外交でも、南シナ海の「九段線」否定の仲裁裁判所裁定敗北でも、国内経済成長鈍化でも、糾弾される課題を抱える習近平。その詰めの重要な時期に、盟友との内輪もめ。優勢と観られた党大会での政局争いに、思わぬ破綻の気配が生じてきている様子です。

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 冒頭の画像は、習近平と王岐山




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