有志舎の日々

社長の永滝稔が、 日々の仕事や出版・学問などに関して思ったことを好き勝手に 書いていきます。

2017年の年頭にあたって

2017-01-04 12:34:47 | 出版
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い致します。

例年通り(?)、学術書出版の世界は厳しいと思いますが、まずは何とか生き残りを目指して有志舎は頑張っていきたいと思います。
そのなかで、わずかな出版点数ではあっても、学問的な質が高く、しかもトンガッた学術書を出版していければと考えております。
どうぞ、引き続きご支援・ご鞭撻のほど、よろしくお願い致します。

早速ですが、
「出版状況クロニクル104(2016年12月1日~12月31日)」

では、昨年末段階での厳しい出版状況がレポート・考察されています。
学術書出版社にとっては、昨年のベストセラーリストに関する以下の考察は無視できません。
「ファストフード、ファストファッションではないけれど、出版業界もファストブックの時代に入って久しいことをあらためて認識させられる。児童書、自己啓発書、宗教書、賞絡みで大半が占められ、不遜なことをいってしまえば、そこに大学進学率が52%に達した、かつてない高学歴社会の照り返しはまったく見られない。もはや大学が読者を生み出し、育てるトポスではなくなってしまったことを告げている」。

高学歴化が教養や学問の隆盛をもたらすどころか、逆に学術書・教養書の地盤沈下をもたらしているという現実。
学生を含め多くの人々が消費者として飼い慣らされつくし、並べられたメニューからどれをチョイスすることが自分の欲望を満たせることができるか(それも、自己判断というより広告や他人による評価に左右されつつ)、自分の価値を上げられるかばかりを気にして(一方でそれに疲れ、一時的な「癒し」を求めて)、それを出版物に求めるようになった時代なのかもしれません。
経営学的にはそういう流れに沿ったビジネスを展開するのが常道なのでしょうが、有志舎はへそ曲がりなので、そういう流れにあえて抗して、自分自身で考えたい人のために、ファストブックではない「ハード」な学術書を泥くさく出版していこうと思います(だから儲からないのですが・・・苦笑)。

有志舎は、明日の1月5日から営業開始です。


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