ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

安倍というアンチ・ヒーローの復権

2017-07-26 13:48:04 | 日記
俺はどうしたら、国民が納得するような説明をすることができるのだ
ろう・・・。支持率が下がり続ける末期政権の担い手、安倍首相にとって
は、この問いに答を出すことが急務となる。首相が自ら閉会中審査に
出席したのも、国民が納得するような説明をして、支持率の回復につ
なげたいとの思いからである。

国民が納得するような説明、ーーその答えは明白である。「安倍首相は
お友達の加計学園理事長に対して、便宜供与をしたのではないか?」
国民のだれもがそういう疑念をいだいている。この疑念を強い信念のよ
うに固持し続ける国民に対して、納得できる説明をするには、この国民の
信念を丸ごと引き受けるしかない。すなわち、「はい、その通り。私は
友人である加計氏に対して、便宜供与を行いました」と答えることであ
る。

安倍晋三はすでにアンチ・ヒーローになってしまったのだ。メディアが喧
伝し、国民の意識に固着したこのイメージの枠、ーーこの枠から脱けだそ
うとすることを、国民は許さない。檻(おり)のようなこの枠から脱けだ
そうとすれば、彼は蟻地獄の罠に入り込むだけである。

安倍晋三をダークなイメージの檻に閉じ込めようとする国民感情の底には、
鬱屈して沈殿したルサンチマンのどす黒い闇がある。政権を存亡の危機に
さらすかのような昨今の騒動は、言ってみれば庶民が起こした一つの革命
なのだ。

安倍晋三に残された道はただ一つ。善良ぶったりせずに、アンチ・ヒーロー
の醜面を着けたまま、もう一度、したたかに立ち上がることである。あの
田中角栄を見よ。ロッキード事件でアンチ・ヒーローの烙印を押されなが
らも、彼の人気はいまだ衰えていない。図太い、したたかで雑草のような
彼の生き様は、いまだに国民の共感を呼び続ける。

もっとも、そういう形の雑草的復権は、お坊っちゃん育ちの安倍さんには
ちょっと無理なのかな。
コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 閉会中審査に社説は | トップ | 相模原事件 あれから1年 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事