ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

臭いものに蓋

2017-12-12 15:19:29 | 日記
見えないものは、余計に見たくなる。角界の暗部も然り。政界の暗部も然り。
だから我々は、日馬富士の暴行事件がたどる一連の成り行きに関心を持ち、
事の顛末を報じるテレビのワイドショーにくぎ付けになる。モリカケ疑惑を
追及する国会審議のテレビ中継にうつつを抜かしたりする。

けれども他方で、「臭いものに蓋」という言葉もある。臭いもの、見られる
と困るものを、我々は蓋で覆い隠し、これを見えないようにしたがる習性も
持っている。モリカケ疑惑の核心は、安倍政権にとって見られると困るもの
であり、だから政権側は、これに蓋をして隠そうとするが、しかし、隠され
ればそれだけ見たくなるのが人情というもの。安倍首相がもっと早い段階で
パンツの蓋を脱ぎ捨て、(場末のストリップ小屋に出る大年増の踊り子みた
いに)この疑惑の核心部をアラヨッ!と国民に見せてしまえば、ワイドショ
ーのネタになることもなく、これほど大事(おおごと)には至らなかっただ
ろう。

一方では、角界の暗部がうすうす見えてきた昨今、ワイドショーの視聴者も
さすがにこの話題には飽きつつあるようだ。それが理由なのかかどうかは知
らないが、角界の話題は、最近、取りあげる角度が違ってきたような気がす
る。角界の暗部にあるのは、言わずと知れた八百長疑惑だが、最近マスコミ
はこれを既成の事実として前提し、大相撲の興行を一種のショーとして捉え
はじめたように見える。ショーを盛り上げるのはストーリーの演出だが、今
マスコミが創りたがっているのは、「悪役のモンゴル人力士(白鵬)VS.正
義の味方の日本人親方(貴乃花親方)」という物語かもしれない。半世紀
以上も前に流行った「悪役のアメリカ人レスラー(デストロイヤー)VS.正
義の味方の日本人レスラー(力道山)」という、あの懐かしいシナリオの
二番煎じである。

このアナクロな演出に対しては、「そんな国粋主義は許さないぞ!」という
左翼陣営からの反論(リテラ《日馬富士暴行事件が白鵬・モンゴル力士
バッシングへ! 相撲ファンとメディアを蝕む日本礼賛とヘイト》12月4日
配信)が出され、勝負は別次元の形をとって、我々を飽きさせない。

話は逸れたが、隠されることで、かえって見たくなる暗部がある。その一方
で、だれもが思わず目を背けたくなるような、おどろおどろしく、おぞまし
い暗部というものもある。国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(I
CAN)の運動をリードした一人で、被爆者のサーロー節子さんが、ノーベ
ル平和賞の受賞講演で自身の被爆時のおぞましい体験を語り、核兵器使用の
廃止を訴えた。カナダ在住の彼女が英語で語りだしたこの被爆の実状こそ、
間違いなく、だれもが目を背けたくなるおぞましいものの一つだろう。

アメリカ軍がイラクを攻撃するときに用いた、爆撃機のピンポイント爆撃。
韓国軍の自爆ドローンによる、豚魔大王の「斬首」作戦。豚魔大王が企てた
サイバー攻撃・・・。これらは流血の場面から我々を遠ざけ、戦争のおぞましい
暗部を覆い隠すが、こうした戦争の暗部は、被爆の実状と同じく、我々が決
して目を背けてはならないものである。
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