ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

「脱原発」をどう考えるか

2017-08-13 12:57:01 | 日記
きょうの朝日新聞は、紙幅をふだんの2倍使い、《エネルギー基本計画 
「脱原発」土台に再構築を》というタイトルで、日本がとるべきエネル
ギー政策について論じている。タイトルが示すように、「脱原発」の主張
がメインになっている。原発問題に関しては、朝日はこれまで(電力関連
の労組に気を使ってか)原発反対かどうか、はっきりした態度を示さな
かったが、きょうの社説では、「脱原発」の明確な姿勢を示し、このこと
をタイトルでも打ち出している。

朝日がはっきり「脱原発」の姿勢を打ち出した背景には、国際的な潮流を
気にする朝日の体質がはたらいている。「世界の電力投資先は、すでに火
力や原子力から再エネに主役が交代した。国際的な潮流に背を向けず、エ
ネルギー政策の転換を急がなくてはならない。」朝日はそう主張する。

世界の各国はなぜ原子力から火力へ、火力から再エネへとエネルギー政策
を転換したのか。まず挙げられるのは、原発がかかえる数々のデメリット
である。何度かの大事故によって、国民が原発に大きな不安を抱くように
なったこと、事故対策のためのコストが馬鹿にならないこと、「核のごみ」
を処分する見通しが立たないこと、等々である。

こうしたデメリットを考慮し、世界の電力各社は一時、火力発電に向かっ
たが、火力発電は(地球温暖化物質である)二酸化炭素を大量に排出する。
地球の温暖化を無視できない問題とみなす気運が高まり、国際社会の世論
となるにつれ、火力発電に対しても逆風が吹き始めた。火力発電は安上が
りではあるものの、厄介な問題をまき散らす悪者として遠ざけられるよう
になったのだ。ーーこういう動向を受けて、新たに主役におどり出たのが、
「再エネ」(再生可能エネルギー;太陽光や水力、風力、バイオマスなど
のエネルギー)である。この「再エネ」について、朝日の社説は次のよう
に書いている。

「本格的な普及には障害の解消が急務だ。たとえば、送電線の容量に余裕
がない地域でも、再エネで作った電気をもっと流せるように、設備の運用
改善や、必要な増強投資を促す費用負担ルールが求められる。」

「(日本では)再エネは発電費用を電気料金に上乗せする制度によって普
及してきたが、今後は国民負担を抑える仕組みづくりも大切になる。」

この記述だけでは、ちょっと物足りない気がする。「再エネ」に対する朝
日のスタンスは、これでもある程度はわかるが、「再エネ」を「最後の頼
みの綱」と考えるのであれば、「再エネ」のエネルギー源としての不安定
さをどうカバーするかなどの問題について、もっと具体的で踏み込んだ政
策の提示が必要ではないのか。

あ、それから、朝日さん、おたくが気にしていた労働者の問題は、どうな
るのだろう。「脱原発」のあおりで原発がつぶれたら、そこで働いていた
多くの従業員は職を失う。それをどうするか、その問題を考えることも必
要だと思うのだけれど。どうでもいいわけないよね。
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