ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

ミサイルと窮鼠

2017-03-07 17:57:30 | 日記
北朝鮮はきょう国営の朝鮮中央通信を通じて発表を行い、昨日のミサイ
ル発射は「在日米軍を攻撃する任務を担う部隊が(中略)訓練を行った
」ものであるとした。昨日のミサイル発射は、米軍への威嚇をねらった
ものだという。

昨日述べたように、北朝鮮のこの暴挙は怒りによるもので、マレーシア
との軋轢に起因するというのが私の読みであるが、私のこの読みはさし
あたり間違っていたことになる。

さて、ミサイル発射の意図や動機がどうであれ、北朝鮮のとった行動が
日本にとって大きな脅威となることに変わりはない。きょう(3月7日)
の新聞各社が社説でこの問題をテーマに取り上げたのも当然だが、その
論調は大きく二つに分かれる。一つは、「きちんと軍事的な対処をせよ」
と日本政府に要求するもの(A)であり、もう一つは、「そんな暴挙を
すると自縄自縛になるぞ」と北朝鮮に警告を発するもの(B)である。
どの新聞の社説がA、Bのどちらに属するかは、タイトルを見れば一目
瞭然である。

《北朝鮮の挑発 暴挙の連続が招く孤立》(朝日)、《北朝鮮ミサイル
 自らの苦境を招く暴走》(毎日)、《北ミサイル連射 挑発行動は代
償を伴う》(東京)はBに属する。
一方、《北ミサイル脅威 日米韓の協調で抑止力高めよ》(読売)、
《軍事挑発を重ねる北朝鮮に強力な圧力を》(日経)、《北朝鮮のミ
サイル 国民守る全ての策講じよ 日米は「核抑止」強化へ協議を》
(産経)はAに属する。

面白いのは、朝日の社説が次のように述べていることである。
「最高指導者、金正恩(キムジョンウン)委員長の異母兄がクアラルン
プール空港で殺害された事件では、相互にビザなし渡航を認めていたほ
どの友好国、マレーシアとの関係も急速に悪化している。
 北朝鮮側は現地警察の捜査に応じないばかりか、激しい捜査批判を続
けている。そのため、マレーシア政府は北朝鮮大使を国外退去処分にし
た。異常な振るまいへの当然の対応だ。」

金正男の殺害は北朝鮮の「異常な振るまい」によるものであり、それに
対するマレーシアの厳しい対応は「当然の対応」である。ミサイルの発
射という「異常な振るまい」に対しても、今後「当然の対応」として厳
しい反発が起こり、北朝鮮は「自らが招いた孤立と苦境」によって自滅
するだけだ、と朝日は述べている。

これは、金正男の抹殺という飴玉で誘い出し、北朝鮮を罠にハメた米韓
が期待した通りの反応である。きょうの朝日の社説を読んで、謀略の仕
掛人たちはきっとシメシメとほくそ笑んでいるに違いない。北朝鮮によ
る昨日のミサイル発射は、さながら罠にかかったイノシシが、悪あがき
をして傷口を広げたようなものだが、はたして仕掛人たちはここまで読
んでいたかどうか。傷口を広げたイノシシが窮鼠とならなければ良いの
だが。
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