ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

原発といじめの深い関係

2016-11-20 11:44:50 | 日記
ずっと気になっていた。フクシマの原発事故の所為(せい)で、福島県か
ら横浜市に避難していた中一の男子生徒が、避難先の中学校で陰惨ないじ
めを受けていた事件のことである。
この事件の報を聞いたとき、そこには社会の意識が反映しているのではな
いか、と私は直感した。「子供は親の背中を見て育つ」というが、子供
は親の背中を通して、社会を見ているのだ。
この事件の場合、子供が親の背中に見た社会の意識とは、原発事故に対す
る差別的な偏見だろう。

しかし、私が感じたこの思いを、私はなかなか文章にすることができな
かった。この思いをブログに書こうと思いながら、それも叶わず、私は消
化不良の状態で日々を過ごした。この事件を社説で論じている新聞が出た
ことを知ったのは、きのうのことである。タブレット端末を通して読んで
みると、私が書こうと思ったのとぼぼ同じことが書いてある。それなら
ば、読者諸賢には、いっそのこと、こちらを読んでいただいたほうが良い
だろう。私としては、先を越されて、悔しくはあるのだが・・・。
以下に引用するのは、産経新聞の社説(11月19日付《原発避難いじめ 差
別と偏見の根を絶とう》)の一節である。

「原発事故から5年8カ月が過ぎた今も「福島=放射能汚染=危険」とい
う漠然としたイメージは払拭されず、むしろ定着して復興を妨げる要因に
なっている。
 生徒を傷つけた「ばいきんあつかい」は風評がかたちを変えたものだ。
「ばいしょう金あるだろ」という脅し文句も、元をたどれば大人社会の陰
口に行き着く。
 風評と陰口の根っこには、差別意識や偏見があり、排他的な主義や思想
につながっている。」

毎日新聞も同じことを、よりコンパクトに、次のように書いている。

「今回の問題は、社会への重い警鐘でもある。
 いじめを繰り返した子供たちの偏見はどこに由来するのか考えたい。子
供は大人社会を映すという。
 心しなければならない。」
 (11月19日付《 原発避難いじめ 子供を守れぬ学校とは》)

問題は、社会に根ざす差別的偏見を、どうやって取り除くかである。
産経はこう主張する。「児童生徒をいじめの加害者にしないために、差別
と偏見の根を絶たなければならない。主体となるのは一人一人の国民であ
る。」

だが、原発事故にまつわる差別や偏見は、「一人一人の国民」によって取
り除けるようなものだろうか。
原発がなければ原発事故は起こらず、原発事故が起こらなければ、こうし
た差別や偏見も生じない。今回のような陰惨な事件を防ぐためにも、まず
は原発問題に目を注ぎ、原発の再稼働は慎重に考えなければ、と私には思
えるのだが。
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