ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

韓国の政権は今

2016-11-02 17:53:58 | 日記
隣国の政情が凄いことになっている。「騒然としている」どこ
ろの騒ぎではない。騒然の域を越え、「死に体」とか「レーム
ダック」という表現がぴったりの政治状況である。目下の状況
を、朝鮮日報は次のように報じている。

大統領府は「真空状態」だ。内閣は新たな政策を立てるどころ
か、既存政策の実行機能すら不全状態に陥った。国のリーダー
シップを正常に戻すべき与野党は政争の論理ばかりで動いてい
る。各部処(省庁)の公務員らは1日、本紙の取材に「政権存
立が問題なのではない。このままでは国の運営が心配だ」と
言った。(朝鮮日報日本語版11月2日)

もう一つの新聞、ハンギョレ新聞の表現を借りれば、朴政権は
「植物状態」に陥っている。事実上はすでに崩壊しているの
だ。

なぜ、こんなことになってしまったのか。もともとは朴大統領
が、年来の友人である民間人チェ・スンシル氏に演説原稿を見
せ、「朱を入れて」くれるように頼んだだけなのに・・・。

政権崩壊の発端は、大統領のこの軽率な行為が、「政権運営の
正統性」を疑わせる行為と見なされたことにある。

それだけなら、事態はこれほど大ごとには発展しなかっただろ
う。致命的なのは、演説原稿を友人に見せた大統領の行為が
「機密文書の漏洩」という意味を持たされ、見せられた演説
原稿を読んだ友人の行為が、「国家機密の入手」という意味を
持たされたことである。この文書に「朱を入れる」という操作
を加えた友人の行為は、さらに、「国政への介入」という大袈
裟な意味を持たされることになる。加えて、これは身から出た
錆と言うしかないが、次のような事実が、友人の行為に「国政
の私物化」という意味を与えることになった。


チェ・スンシル氏が政権の序盤期から大統領府に常時、大統領
府付属室の車で出入りしていたという報道(ハンギョレ新聞)
は衝撃的だ。最もセキュリティーが徹底しているべき大統領室
が最低限の身元確認手続きもせずに一般人に直にさらされて
いたという事であるためだ。さらに警護規則の遵守によって
チェ氏の車を検問しようとした警察幹部がチェ氏の恨みを買っ
て左遷されたという話には開いた口がふさがらない。「秘線
(陰の)実力者」により大統領府の警護機能までこのように無
惨に崩されていた例は過去の独裁政権時にも見られなかったも
のだろう。
   (ハンギョレ新聞日本語版11月1日)

この記事にあるように、友人はこうしたことから、さらに「陰
の実力者」とされ、大統領のほうは対照的に、「ただの操り人
形」と見なされるに至る。こうして大統領は、トップリーダー
としての権威を失うことになる。その結果、大統領は「植物状
態」に陥り、職務の遂行能力を奪われるのである。

隣国のせいか、韓国の政情は権力崩壊の典型的なプロセスを示
していて、おもしろい。「おもしろい」という言い方は不謹慎
だが、この政治スペクタクルが興味深いのは確かである。
もう一つ。この権力の空白に、地続きの隣国である北朝鮮が
どういう反応を示すかも見ものである。
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