ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

核問題と日本

2017-12-05 15:33:43 | 日記
北朝鮮がミサイルを発射した11月29日、広島市で第27回国連軍縮会議
が開催された。毎日新聞はきょう、この軍縮会議を話題に取りあげ、《核の
脅威と核管理体制 唯一の被爆国の正念場だ》と題する社説をかかげてい
る。この社説は、日本が直面する苦境のアンチノミー(二律背反)構造を浮
き彫りにした点で評価できるが、それ以外に見るべきものはない。

毎日の社説によれば、日本は次の2つの命題の間で板挟みになっている。
正命題:日本は唯一の被爆国として、核廃絶を唱えるべき立場にある。ま
た、北朝鮮の核兵器開発の脅威にさらされている国でもあり、この点でも日
本は核廃絶を唱えるべき立場にある。したがって日本は、核兵器禁止条約
(核禁条約)に賛成すべきである。
反命題:日本はアメリカの「核の傘」に守られており、アメリカが保有する
核兵器の抑止力に依存している。日本が核禁条約に賛成すれば、しかし、米
国が保有する核兵器の、その抑止力の正当性を毀損することになり、アメリ
カを敵視する北朝鮮に対して、誤ったメッセージを送ることにもなりかねな
い。これは、自分で自分の首を絞める行為である。よって、日本は核禁条約
に賛成すべきではない。

「北の脅威」への対処を考えるだけなら、話は簡単である。(核兵器の保有
をアメリカ合衆国、ロシア、イギリス、フランス、中華人民共和国の5か国
だけに認め、それ以外の国の核保有を禁止する)核拡散防止条約(NPT)
を断固支持し、核禁条約の存在などには無視の態度を貫けばよい。核拡散防
止条約(NPT)を錦の御旗にするなら、最近の北朝鮮は明らかにこの条約
に違反している。北朝鮮はすでにこの条約から脱退しているが、この際そん
なことは度外視して、NPTを盾に北朝鮮に核兵器の放棄を迫ればよい。北朝
鮮が核兵器を放棄しなければ、経済制裁の圧力を加える。それでも北朝鮮が
核兵器に固執するようなら、武力にうったえるまでである。

もちろんこれは毎日の社説が書いていることではない。「天邪鬼」と銘打ち、
「迷言」を売り物にする本ブログならともかく、由緒正しい天下の全国紙と
もなれば、(政権に加担する提灯記事でもなければ)好き勝手な暴論を書く
ことは許されない。だから、結論部では、ありふれた美辞麗句でお茶を濁す
だけの、面白みのない、内容空疎な文章を書くしかなくなるのだ。曰く、
「核の脅威と核管理体制の動揺が世界を不安定にしている今、型通りの意見
交換ではなく危機打開への真剣な議論が必要だ」、「今後とも建設的な議論
を促して日本の立ち位置を明確にしたい」。「ここは唯一の被爆国の正念場
である」、等々。

で、毎日さん、おたくはきょうの社説で、一体何が言いたかったの?
コメント
この記事をはてなブックマークに追加