陽気ゆさん見たいゆえから

 










          中山みき様を  たずねて

今がこの世のはじまりと  言うてあれども

2016-10-18 22:20:12 |  エッセイ
 おふでさき七号です。

 アインシュタインは『過去、現在、そして未来の間の区別は、単なる幻想にすぎない。たとえ、その幻想が非常に強いものであるとしても。』、『時間の流れの中で、「今」に特別な意味があるらしいということは、認めざるをえません。ただ、その特別なものが何であるにせよ、それは、おそらく科学の領域外のことなのでしょう。』という言葉を残している。
 ここで科学の領域外といっている「今」こそが、実は、私たちにとって本当にかけがえのないものです。なぜなら、それが「唯一のもの」であり、実際に存在するのはそれだけだから。科学、人間の思考だけでは到達できないその「今」の領域へ入り込むためには、人間の「思考」を超越した「意識」、精神世界へ導く宗教が必要となるのです。そのために神、仏と呼ばれる聖者が数多く出現して、その「今」をしっかりと伝えようとするのです。

 道家と呼ばれている老子は、『老子』の中で、「今に在る」ことを「道」という言葉にして伝えようとしたのです。『老子』21章 ―道之爲物、惟恍惟惚。恍兮惚兮、其中有物。恍兮惚兮、其中有像。窈兮冥兮、其中有精。其精甚眞、其中有信 ―道の物たる、惟れ恍たり惟れ惚たり。恍たり惚たり、その中に物有り。惚たり恍たり、その中に象有り。窈たり冥たり、その中に精有り。その精は甚だ真なり。その中に信有り。
 ここでは、「道」について語るとき、「物有り」、「その中に精霊(生命)有り」「その精は甚だ眞有あって」「その中に信が有る」とだんだんと「今に在る」姿に迫っていくが、このことはおふでさき六号では、この21章の「道」、「精霊」、「精」、「眞」、「信」という語は、「しんぢつ」などの語、ようするに「真実」という言葉で表している。

 そして、七号では、『老子』21章の後半に合わせるようにして、人間の生きる「道」、「真実の道」はこれしかないと、決めるようになげかけている。
  いまゝでも今がこのよのはじまりと ゆうてあれどもなんの事やら 七 35
   いままでも今がこの世の始まりと 言うてあれども何の事やら
 『老子』21章の後半は、自今及古、其名不去。以閲衆甫。吾何以知、衆甫之然哉、以此古(いにしえ)より今に及ぶまで、その名去らず。以て衆甫を閲す。吾何を以て衆甫の状を知るや。此を以てなり。 少し加えるなら、この世の創りからこの「今」にいたるまで、その名(道)は絶えることは無く、万物のはじまりが見てとれる。私は何をもって、万物の状態を知るかと言えば、この「道」を以って知るのである、ということになる。
 みき様はその「道」のこと、この世の創まりから「今」に続く道を、六号では「ほん真実」と表現して、七号のこの歌でその「真実」とは「今がこの世の創まり」のことであると言い切るのです。

 「今までも…言うてあれども」です。「今この瞬間」が人生だといくら教えても、いっこうに分かろうとしないと歌っているように、物にとらわれた世界では受け入れ難い真理だということ。だから、老子以降の神、仏と言われた聖者も、人々が成人するときを待つしかないと、自ら書き物にして残すことはほとんどしていない。
 しかし、みき様は釈迦が「今に在る」生き方を説いても、その「今」が、分解されて「過去と未来」の因縁話に化けてしまっている姿を目の当たりにして、大胆にも『老子』をモデルにして、人間の真実の人生である「今」を歌に表したのです。そして、それがこの35の歌になったのです。

 私たちの世界は、人類の発生から一度として途切れることなく生き続けている。その道の「今」にある私たちは、「思考」を超えた「意識」にあるなら、誰でも「今に在る」ことができるし、そうでなければ陽気ゆさんは保証されません。
 この世と人類創生からつながってなどいない、また何処からでもそのつながりを拒否したことろから過去が発生するのです。そして、「今」を無視したときに未来が発生するのです。このことをアインシュタインは『過去、現在、そして未来の間の区別は、単なる幻想にすぎない。』と言ったのです。
 私たちのは生きている世界はいつだって、「今」であるし、その「今」にしか、実体はあり得ないということ。この世と人類創生からつながっている永遠の「今」こそが、私たちの人生のすべてがくりひろげられ、内包された空間であり、唯一の現実です。「今この瞬間」が人生なのです。人生が「今」でなかった時など、これまでも無かったし、未来永劫ありません(『シンプル』エックハルトトール著)。


                   中山みき様を尋ねて  陽気ゆさん磐田講

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