ふゆねこ
講談社の絵本通信に書いたかんのさんと私の文をコピーさせていただきましたー。
・文/かんのゆうこさんからのメッセージ
「四季ねこえほん」の第一弾となるこの「ふゆねこ」は、お母さんを亡くしたばかりの女の子のもとへ、雪のようにまっしろいねこが訪ねてくるところから始まります。「お母さんが亡くなる」という、悲しい出来事から始まる物語ではありますが、この絵本に一貫して流れているものは、包み込まれるような優しさであり、読み終えた後に胸に残るものは、銀色に輝くかまくらに、そっと灯された明かりのような温かさかもしれません。なぜならこの絵本は、親が子どもへ注ぐ、尽きることのない愛を描いたものだからです。たとえお母さんがそばにいなくなったとしても、お母さんの愛は、いままでも、これからも、ずっとずっとかわらない。「ふゆねこ」の存在を通してそれを伝えることが、これから子どもたちが生きていくための、静かで強い力となってくれたら……そんな願いを込めて、この絵本を創りました。
・絵/こみねゆらさんからのメッセージ
ちさとちゃんの悲しみを、どうしたらほんの少し和らげてあげることができるだろう。
わからないまま、ふゆねこになったり、おかあさんの思いになったりしながら、
そっとゆっくりちさとちゃんの手を、温めることを願いながら描いていました。
ちゃんと届けることができていたら、うれしいなと思います。