今日もケリーの歌やセッションを満喫しました。
熱く力強いケリーのFUNK旋風に巻き込まれて、弾けて、笑って、震えて、
恍惚。
揺らされて高く巻き上げられ、飛ばされ、そこがまるでライブハウスである
かのような、胸もこころも一杯の汗をかきました。
終わってしまえば、ほんの短い真夏の夜の夢。
ケリーのギターは今夜は咽び泣いていました。
昨夜、私がいた席を上から見下ろせて、会場全体が視野の中に入る、
今日はステージに近いHブロ2階席です。
あんなふうにレザー光線が後ろの壁に幾何学を描いていたのね、とか、
天井では、惑星の軌道のような赤い楕円が廻っていて、ステージの人たち
は演奏の合間にあれを見ていたのかもね、とか、sankaku は5色もいた
(青sankaku. 黄sankaku. 赤sankaku …など)のだわ、とか。
小さな楽しい発見をするたびにドキドキしました。
それからいっせいに手を敲いたり、手を挙げたりするのを、高みから見る
のは、何とも壮観でした。
アリーナはまるで兵馬俑のよう。
音楽に併せて、皆が好きにリズムにのって、場内全体が揺れながら音楽を
楽しんでいるさまのケリーFUNKファンって、何だかえらくファンもかっこいい
じゃないのと思いました。
一万何千人いたのか、その2倍の瞳が、ケリー1点に集中するわけです。
その眼光パワーで、じりじりと焼けそうなくらいの焦点の真ん中に立ち、
それに正面きって対峙するケリーの精神の強さは全くたいしたものだと、
改めて感じ入りました。
「ソメイヨシノ」 まで、とにかく名曲が走り抜けます。
暗転の後、キーボードの前にケリーが座り、初めてのMCです。
汗を拭き拭き、「いやぁ~、暑いですね~。」
これが今宵の第一声でした。(ステージでは空調が停められてたことを
某B.Mさんのブログで知りました。そりゃ、さぞ暑かったろう)。
そうしたら、みなから一斉に 「そうですねー(笑)」。
「いや、べつにそういう番組ではないから。森田一義ではないから。」に、
どっと爆笑。
タモリさんがTan-9 にきた時のエピソードと 「いつか 『トランペット・タモ
リ~』 を思っている。」 と。本筋へ導入する軽いひとくさりは、いつもな
がら、話がうまい人です。
身近な人への愛、慈しむこころ。一度のいのち。
深みのある声でケリーが語りかけて、そのあたりから、隣りの人が涙を
こらえているのが気配で感じられました。「ソメイヨシノ」 の歌が始まると
ずっと、静かに泣いている様子でした。
その人の思うところの深さが、画像の花びらに重なりあい縺れあって、
ひときわ美しい 「ソメイヨシノ」 を聴きました。
そんな静けさのあとは、さぁ行こう、緩急にしぶきをあげて突っ走る私たち
のケリーワールドへ。
ケリーの話した数々の含蓄 (ex.すぐに言い返さないこと・聞きながら正論
を組み立てていること・悪いと思ったら謝ること・傷つけられても、自分は
それ程弱くはない心を獲得したこと・女性のいがみ合いやお互いの張り
合いは嫌いなこと ゎぉ-! etc.)は、私自身のの胸の引き出しに仕舞って、
人生の叡智にしましょう。
そしてセッション。ソロ。
ブラスのソロは、まぁ3人が3人とも5分以上!金管であんな長いのって、
なんとストイックな。そうそう聴かれませんね。
豪太氏のドラムの力強いこと!
スティーブが刻むリズムの早くて正確なこと。(ここで豪太が、体の位置を
変えて、ものすごく真剣な目で見ていました。)
ギター3人衆が輪になって、互いの呼吸を読んで音をキャッチしたり手放し
たり。
なんとも色っペー音色、ギター3本の醍醐味を味わいました。
そして今夜は、竹内さんの煽りが登場です。
久しぶりのレス&コール。「ENDLI」「CHERI」、「ENDLI」「CHERI」!Yeah!
いやぁ楽しかったのなんのって。
ここでは、竹ちゃんに 「ドラムス!ケリー!!」 と紹介されました。
「ドラム♪出て来い♪ CHERI!」 に応えて、こんなケリーは見たことない。
本気で叩いて叩いて。左右の手足が4つ別々に動いて、まるでどこかの
対バンのようでしたね。大歓声でした。
最後の1曲。思いを込めて歌う 「このメロディを~」。
バックの伴奏がピタと停まって、ケリーの声とギターだけになるところが
あります。
1万何千人かのオーディエンス1人1人に、しかと手渡しているがごとき
ケリーの歌です。
受け取りました、両手で。全身で。大丈夫です、離しませんから。
ケリーのギターは、今宵、溢れる感情にむせび泣いているような音色を
奏でたのでした。
そして私たちに感謝を語ったあと、今生きている頌栄に触れて、膝に手を
当てて深々としたお辞儀。
その厳粛なお辞儀は、4日間の終焉を告げていました。
私もあなたに感謝です。素敵な夏をどうもありがとう。
でも、来るべき10月がある。今年の神無月は、「ケリー有月」 と呼びまし
ょうか。
いや「つよ有月」?「剛紫有月」 かな。
何でもいいです。満月も、三日月も、十六夜も、立ち待ち月も、すべて月で
あるように、ケリーもつよも剛紫もすべて、自信をもって全部好きといえる。
秋のケリー有月に、夏の蒼天航路を変えましょう。