ゆみなのteatime

飼い猫なっちゃんの写真 淀川長治映画友の会で育った映画好き 全国一の宮神社巡り などなど・・・

千葉上総の国一の宮 玉前神社

2009年03月29日 | 神社
アクアラインがETCの利用で通行料が1000円になったので
それを利用して 千葉 上総の国(かずさのくに)一の宮
玉前(たまさき)神社に参拝してきました。
土日のアクアラインという事で渋滞覚悟で出かけましたが
特に混んだところはなく実にタイミング良くドライブ
できて ラッキーな一日となりました。
今回は 吉日と吉方位を選びました 
結果・・海ほたるでは駐車場で並ばずにすっと入れて
おみくじは大吉で 美味しいパンやさんを偶然見つけ
露天風呂に入り お城も見て 満開の桜と菜の花も
そして 黄色の車体のいすみ鉄道も見ることができて
良かったあという充実感で 夕方には 自宅に到着

ほんとに短いのに 充実したお出かけでした
玉依姫命(たまよりひめのみこと)のおかげです
感謝です

上総の国(かずさのくに)一の宮の玉前神社は
祭神が 玉依姫命といいます
この玉依姫は 海神の娘で 姉は豊玉姫と言います
古事記では この姉が 山幸彦(神としての名は彦火火見命
ひこほほでのみことと言います)との間に生んだ子を
自分で育てる事ができなくなり 妹に託します
玉依姫はこの子を養育し後にその后となって
神武天皇を生んだと言われています

海神の娘というつながりのせいなのか・・
本殿の前の鳥居は
(明神系)といわれるもので
柱の前後に袖柱(稚児柱、控柱)といわれるものが
ついている形。四脚鳥居、権現鳥居、袖鳥居、
脇差鳥居とも言い 厳島神社に見られる形と同じようです
この鳥居の形は珍しいからそうあちこちで
見られないはず



境内の入り口にある鳥居は普通の形
朱塗りの鳥居は新しいのかもしれない



さて 狛犬の本をみたばかりなので
早速 狛犬さんを観察しました!
沢山の狛犬さんがいましたねえ

石の鳥居の前にすわる入り口の狛犬さんは
平成にできたもので 新しい
カールしたたてがみと太い脚が見事



境内の中 赤鳥居の前にいる狛犬さんは
昭和12年の作 貫禄がついてます
これは古い狛犬の形を模したものですね
こけなんかついてるし 思わず脚に触りたくなる



さて 狛犬は初めは宮殿の中にいて段々外へと
出てきたんでしたね。座敷の中から廊下そして庭へと

本殿の屋根の正面に神様を守護するように乗り出して
いる狛犬さんです。なかなかでしょ
牙をむき出して威嚇してますね



さて本殿の屋根の正面の飾りに注目
ここには能の「高砂」たかさご が彫刻されてます

これは珍しい 玉依命は良縁の神様でもあるんですね
高砂は昔は 結婚式の時には必ず座敷で謡われてました
子供のころ聞いた事があります
高砂のお話はこんなお話です

九州阿蘇宮の神官(ワキ)が播磨の国、高砂の浦に
やってきた。春風駘蕩とする浦には松が美しい。
遠く鐘の音も聞こえる。そこに老夫婦(シテとツレ)
が来て、木陰を掃き清める。老人は古今和歌集の
仮名序を引用して、高砂の松と住吉の松とは相生の松、
離れていても夫婦であるとの伝説を説き、
松の永遠、夫婦相老(相生にかけている)の仲睦まじさ
を述べる。
命あるものは全て、いや自然の全ては和歌の道に心を
寄せるという。ここで老夫婦は自分達は高砂・住吉の
松の精である事を打ち明け、小舟に乗り追風を
はらんで消えて行く。

神官もまた満潮に乗って舟を出し
松の精を追って住吉に辿り着く。

『われ見ても 久しくなりぬ住吉の、
岸の姫松いく代経ぬらん』(伊勢物語)
の歌に返して、住吉明神の御本体が影向(ようごう)
され、美しい月光の下、颯爽と神舞を舞う。

老夫婦が仲睦まじくいて後ろに永遠の命の
象徴である 松の木がありますね



全体を遠くからみるとこうです



両側に狛犬 正面に高砂 わかりますか?

そして全体の写真です
今は 工事中でした


来週あたりお神楽の奉納があるようです
巫女さんが忙しくしてました

最後に裏口にある石段の両側の狛犬さんです
この狛犬は古そうでした
江戸の時代のようで寄進した人達の名前が
時代劇に出てくるよう名前ばかり
けど 唐獅子ぼたん ですよ!
昔の東映の時代劇じゃないけど~



ぼたんに獅子 この尾が立派ですねえ

ほんと・・狛犬にはまりそうだ。

玉前神社はさほど広くはないですが
優しい気に溢れています
玉依姫命の慈愛あふれる気だと感じます

それでは次回 美味しい物をご紹介





狛犬さん

2009年03月22日 | Weblog
「日本全国獅子狛犬物語」



図書館で面白い本を見つけました
2008年5月 に出版されてます
著者は 上杉 千郷 という人
他にも狛犬の本を出してるようです
興味のある方は本の名前をクリックすると
アマゾンの頁にゆくので そこで少し立ち読みできます

神社巡りをしているといつしか狛犬さんに興味が
湧いてきます。地方によってその形が変わったり
不思議な造詣だったりします。

この本は写真がカラーで沢山載っていて
ご近所の有名な神社の狛犬さんもどこかに
見つけられそうです

以前 大雄山で子供に乳を上げている狛犬さん
を載せました。珍しいと思ったのだけど
あれは江戸時代以降のもので 全国には結構
あるようです。

白山媛神社の宝物殿で掛け軸の絵の中に
一対の獅子が描かれていますが
平安時代の狛犬は宮殿の中に置かれて
天皇の座を左右から護っている感じなんですね
狛犬は こうやって宮中の奥から次第に
宮殿の入り口のそば 門の前 と外に出ていったようです

元々は獅子と狛犬が対になっていて
獅子というのは中国伝来の獣 狛犬の狛という字は
異国の物という意味があるようです
この場合 異国というのは 中国に対しての日本の事
だから 獅子は中国の霊獣で 狛犬は日本で生まれた霊獣
雌雄の別は 元はなかったそうですが
江戸のあたりから庶民の石工が手がけるようになって
次第に作者の好みや自由な発想が混入してきます
そのあたりから 実に様々な形の面白い狛犬さんが
出てくるんですね

でもね・・
元々はそれぞれの形 例えば 阿吽(あうん)の口とか
色なども厳しく決められていたようですよ

京都紫辰殿(ししんでん)の扉に描かれた一対の獅子
~左の獅子は色が黄色で口を開けており
~右の狛犬は色が白く口は閉じ角がある~となっています

ちなみにこの左というのは 天皇の座から見て左で
見上げる私達からは 右になります
左側というのは 位が高いとされる獅子のほうが座るのです

更に面白いのは東京の日本橋にいる狛犬の仲間達
橋の途中に翼の生えた麒麟 これも狛犬の阿吽の形で対に
置かれています。



橋の歩道の両側には奈良の手向山八幡宮の狛犬を
モデルにした獅子が東京都のマークを前脚で
しっかり押さえているのです

そういえば・・・今日は東京マラソンだったなあ



脱線・・でも

面白い ちょっとはまりそうです

今度 神社に行ったら 狛犬の写真も撮ってこよう!

そういえばタモリ倶楽部でもやってたね いつか
落語の三遊亭円丈師匠もはまってるし
結構 ファンは多そうだ

ネット上で狛犬さんの情報を見たい人は

こっち狛犬の杜別館

冬は必ず春を連れてくる

2009年03月18日 | その他
JR東日本の素敵なポスターを見つけました



こう書いてあるんです

冬は必ず春をつれてくる
       きっと 人生も 同じだ


いいですねえ これを考えた人に 
頑張れ! 応援してるよ! ッていう気持ちが
   溢れてるじゃないですか!

ポスターは3種類あります その中のこれがいい

実物は 京浜東北線の新杉田駅のホームで見ました。

あなたもご覧になりましたか?

拡大して見たい人は 駅ネットポスターギャラリー
クリックして見て下さい


おくりびと

2009年03月10日 | 映画
    映画「おくりびと」
日本アカデミー賞とアメリカでの
外国映画部門でのアカデミー賞受賞と~言う事で
友人に勧められても 実はそれ程 見る気が湧かず
延ばし々になっていたけれど 話題の映画は
おさえておこうと思い立ち 出かけました



映画は自分の感覚で見るもので
雑誌の批評や他人の感想は 余りあてにはしません

~で ウ~ン・・・・
映画館を出るときの素直な感想は「?何で・・・?」
どうしてこれがアカデミー賞だったのかな?
どんな映画でも良いところがあると淀長さんは教えて
くれました。そういう目で見れば 沢山あるか!

1:珍しい職業 納棺士にスポットを当てた事
2:山崎 務や脇役が良い感じを出してます
3:死を尊厳と愛を持って受け入れようというテーマ

但し・・ラストに父親の死を入れておまけに息子の
プレゼントした石を握って亡くなっているというのは
やり過ぎの感がします。
シナリオの先が読める展開で 無理やり全部解決しようと
持ってゆく。その結果 映画の焦点が少しずれるような
感じがあるのです。
映画は全体のバランスが大事です

作品全体は 悪くはないが Aクラスのトップとは
言えない感じがします。

シナリオや細部の設定に??不満が残るのです
勢いのある映画なら 小さな欠点も「あばたもえくぼ」
になって良かった々で終わるのだけど~

淀川さんの友の会で一流を見なさいと
教えてもらった感覚で言えば・・とても
素晴らしいです!とは言えません。

なんていうか・・テーマはいい
でも・・平凡・・
フラガールやたそがれ清兵衛や
それに雨上がるに比べれば・・・むむ。


納棺の儀式は珍しいし 死を大事に扱うテーマに
対して 世界は賞をくれたのだと思います
これは監督よりもっくんへの賞ですね

ちなみにこの監督さんは
昔 薬師丸ひろこが出たりしていた「病院へ行こう」
とか撮ってます。次回作は「つり吉三平」

まあ・・・でも映画館が満員になって賑やかなのは
良い事かな・・・

映画好きな人にはDVDを勧めます
もうじき出るみたいだから 自分の目で確かめて
他人の批評ではなく 自分の感覚で見るのがいい

     
今日のおまけ
  なっちゃんです いつものせんたくかごに
  入ってます好きなんだよね・・かご!


チェンジリング

2009年03月04日 | 映画
   「チェンジリング」
カンヌ国際映画祭特別賞
監督 クリント・イーストウッド
主演 アンジェリーナ・ジョリー
出演 ジョン・マルコヴィッチ他

1928年のアメリカに本当に起きた事件を
基に、事実に沿って丁寧に・・主人公となる
母親の正義への挑戦を描いています



クリントの作品は テーマが重いのだけど
何というのかなあ・・

映画には「見るべき映画」というジャンルが
あるように思えるの。
クリント・イーストウッドの映画はまさに
その「見るべき映画」なのね
テーマは重くても 必ずあなたの心に
成長の糧を与えてくれる

息子に会いたい 私の息子はどこ?という
母の強い想いが ついにはロサンゼルス警察の
腐敗を暴き、罪のない女性達を刑務所よりひどい
精神病院から解放し 人々を正義へと導いていく
その過程を無駄のない語り口で画面に引き込んで
くれます。



彼女が無理やり精神不安定と決めつけられて
有無を言わさず病院に連れていかれるシーン
は怖いとしか言いようがありません
この巨大な力にどう立ち向かっていけば
いいのか・・・

二つの交差する事件が絡んでゆくあたりの処理は
実に上手です
2時間22分と長めですが 内容が濃く無駄な遊びの
画面がないので 終わった後は「見たあ!」という
充実感・・ベンジャミン・バトンとは又 違った
充実感です。
この手の映画は じわじわと後から良さがこみあげて
くるという感じでしょうか


殺人犯を演じたジェイソンは本物のゴードン・
ノースコットに良く似ていました。

凶悪な犯罪者というのは 見るからにそんな
表情や形をしているのではなくて
むしろ優しげで頼りなげな感じがあるのですね
未の皮をかぶった悪魔とはこれですね

このジェイソンと言う人は映画では殆ど新人の
ようです。
彼はこの映画で大きく評価されるのでは
ないでしょうか 

ラストのほうの場面で 彼女がラジオでアカデミー賞
の受賞作品を知る場面がありました
この時代 この年「ある夜の出来事」と言ってました
この作品 昔 テレビで見た事あります
楽しい作品でした クラーク・ゲーブルとクローデット
コルベールの共演で彼女がスカートをつまみあげて
ヒッチハイクをしようとする場面なんか有名です
~あ~ また 脱線しました

「ある夜の出来事」は1934年の作品で,アカデミー賞
をとったのは翌年の35年
 事件の起こった1928年から 
 7年が過ぎ去っているというのが判ります

7年経って彼女は自分の中に「希望」の光を
再確認するんですね それは彼女の生きてゆく
強い原動力にもなって・・・

アンジェリーナ・ジョリーが「17歳のカルテ」以来
の名演技を見せています。
彼女は元々 演技力のある女優さん
やっと実力を発揮できる作品に巡り会えて
存在感を示していますね



 ・・・という事で
これは やはり「見るべき映画」の範疇。
映画の終わらない内に 映画好きなあなた
見に行ってらっしゃーい