私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、ソン・スンホン(宋承憲)の事等を暢気に書いていく予定。

わたしは、ダニエル・ブレイク

2017-04-21 21:48:20 | 映画鑑賞
若いころから大工として働いてきた初老の男性が心臓病にかかり仕事が出来なくなったため、休業給付を受けようとするのだが、審査を委託されている民間の保険会社は「私どものルールでは就労可能です。」と支払いを拒否。

ルール化され、無駄のないシステムに例外はない。徹底的な合理化のため、書類はオンライン申請で書類の作成は自己責任だ。担当者は導入部分の説明を立て板に水のごとくしゃべるのみだ。
PC操作が出来ないのは、社会に適応しようとする努力が足りないとみなされ、善意から彼を手伝おうとする職員の行動は、ルール違反だとみなされる。
分からない人を手伝ったりすれば、人件費がかさむからだ。
制度説明は合理的に管理されている。説明を聞いても理解できない人は、理解しようとする努力が足りない人で、制度を利用しようとするなら、自分の事情を制度に合わせなければならないのだ。
制度は複雑だ。根負けして申請しない人が多数出ることを見越して、予算はキチキチに組み立てられているのだろう。

緊縮財政から新たに作ろうとした社会保障制度は、不正受給を無くすことで予算不足を補おうと始まったに違いない。
ルールに抜け穴が多いから、キチンとしたルールに則って運営すれば、不正受給は無くなるはず。
弱い人ばかりを救済するだけで不公平だという不満も、ルールが守られているかどうか厳しく審査すれば無くなるはず。。。。。

そう始まったはずの制度運営は、時間が経つにつれ、弱い人を救う制度でなく制度に合わせることの出来ない人は切り捨てる制度になっていく。
制度を使える人が少なければ、予算も少なくて済む。
予算に合わせた制度運営を行うことが大きな目標の一つになってしまっているようだった。

弱くて助けが必要だから、社会保障の制度を利用しようとしているのに、その弱さゆえにその制度からはじき出されてしまうダニエル・ブレイクと、彼が助けようとしたシングルマザーとその子供たち。。。。

自分は誰からも助けて貰えなくなった時、どうするだろうと考えながら、見ている間中、切なくて仕方なかった。



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