夢の介音楽夜話

音楽、アート、グリーン、クラフトなどなど徒然なるままに

達人のレシピ

2016年10月20日 | 音楽


売れっ子ドラマーの「自分流のレシピがある」という話を聞いて妙に納得した
弦楽器にしてもなかなかお手本の通り弾けないもの、あるレベルを超えたら自分流を探すことになる

先般久しぶりにお会いしたAさんとスティールギター談義になった
「ぼくはBilly Hew Lenが好きなんですよ」と伺って嬉しくなった

第二次大戦で日本軍の砲撃を受けて左手を負傷した彼は、手袋状の革巻きにセットされたバーで弦を押さえる
バーをスラント(傾斜)させて和音を瞬時に変えることなど左手のテクニックに制約があるから独自の奏法が編み出されたのだと思う

スピーディなバーさばきはかえって流麗なコードワークという結果になってファンを楽しませてくれるのだと思う
74年のマイラ・イングリッシュ、サニー・チリングワースとのライブ映像が素晴らしい

ジェリー・バードもナッシュビルから来た大物、別格扱いとするファンが多い
8コースのリッケンバッカー、通称フライパンと呼ばれるアルミ製のスティールギターは今だにマニアの垂涎の的だ

最初のプロトタイプは木製だったようで型枠から生産されたのだろう
しかしアルミで作ろうとした発想と木製への固定概念をひっくり返すような音色はいつ聴いても驚く

性能競争で進化する電気製品とは異なって、オリジナルを良しとする楽器の世界もまた面白い
とりわけ木製のギター類は、50年60年という歳月を経てくると乾燥が進み、軽くて、音を出すためだけの物体に進化するようだ

そして楽器の性能に加えて神の域に達した人、達人の味わいに感動する
なめらかで美しい、いつまでも聴いていたくなるような心地よさを与えてくれる

達人のレシピを手に入れたところでなかなか真似ができない
それが芸事の世界、どの世界も同じことか


"Alekoki" - Mele Hawaii Blue Dolphin Room 1974

Jerry Byrd, on his life and career.. and a song, Part 2
『音楽』 ジャンルのランキング
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« なんくるないさ | トップ | カントリー・ブルース・ギター »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿


コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む