桜 咲く・・・

桜が咲きはじめる季節・・・

まだ少し冷たい風。

長い長い冬を耐え忍んで咲くその花は

とても美しく

頬にあたる少し冷たい風さえも

心地良いものへと変えてしまう。

老木な桜は

若木より蕾をたくさん付け

若木より早く花開く・・・

それは

少しでも自分の子孫を残そうとする

老木の知恵だろうか。

自然が生みしその知恵は

はるか遠いむかし

老木がまだ若木の頃

知ったのか・・・

自然は途絶えることなく

ずっと

ずっと

受け継がれている。

桜は

老木になるほど

美しい・・・

枝の先の先まで

花をびっしりとつけて

春の陽に

照らされて

短い間に

私達を虜にする・・・

最後は

見事に咲いたその花を

もう暖かくなった風に

さらさらと散らす。

桜・・・

桜・・・

短くも美しい姿で

私達を魅了する。