オフィス街の最寄り駅。
「ごきぶりホイホイ」の様に、
人間が、ゾロゾロわいて来る。
エスカレーターを上った所。
そこは、少し空間が広い。
改札まで後10メートル。
朝8時半過ぎ。
皆、会社に遅れない様に急いでいる。
大抵の会社は、9時始業だ。
その絶好の場所。
朝から、スーツ姿の男がプロレス。
一人は下のタイルに、仰向け。
もう一人の男は、馬乗りになって
男の、ネクタイを締めている。
皆、遅れる事を気にして、立ち止まらない。
しかし、関心は高い。
エスカレーターから、そのプロレスが見えた瞬間。
改札までの10メートル。
視界に、見える限りの時間、
ずっと目線は、スーツ姿のプロレスに釘付け。
プロレスの試合を、会場でするよりも
沢山の観客に、見つめられる。
遣り甲斐は、十分だ。
ただし、ファイトマネーはない。
観客の数だけでいけば、何万人。
下敷きの男。
スーツが汚れて、仕事にならないはずだ。
今日は欠勤?
それとも、クリーニング屋に直行?
マイクを突きつけて、一言聞いてあげたい。
「スーツ姿でプロレスする。理由は何ですか?」
「ごきぶりホイホイ」の様に、
人間が、ゾロゾロわいて来る。
エスカレーターを上った所。
そこは、少し空間が広い。
改札まで後10メートル。
朝8時半過ぎ。
皆、会社に遅れない様に急いでいる。
大抵の会社は、9時始業だ。
その絶好の場所。
朝から、スーツ姿の男がプロレス。
一人は下のタイルに、仰向け。
もう一人の男は、馬乗りになって
男の、ネクタイを締めている。
皆、遅れる事を気にして、立ち止まらない。
しかし、関心は高い。
エスカレーターから、そのプロレスが見えた瞬間。
改札までの10メートル。
視界に、見える限りの時間、
ずっと目線は、スーツ姿のプロレスに釘付け。
プロレスの試合を、会場でするよりも
沢山の観客に、見つめられる。
遣り甲斐は、十分だ。
ただし、ファイトマネーはない。
観客の数だけでいけば、何万人。
下敷きの男。
スーツが汚れて、仕事にならないはずだ。
今日は欠勤?
それとも、クリーニング屋に直行?
マイクを突きつけて、一言聞いてあげたい。
「スーツ姿でプロレスする。理由は何ですか?」