夢実現研究所

信仰と希望と愛、この三つはいつまでも残る。その中で最も大いなるものは愛である。

猟奇的な彼女第10話手紙

2008-06-25 13:15:43 | こころの世界
凛子
ずっと内緒にしていたけど、いつも君を思っています。
知らん顔してたけど、いつも君を思っています。
本当は、本当は、いつも君を思ってます。
君のその晴れ渡った、空のような、偽りのない生き方が好きです。
君のその果てしない、海のような、抱えきれない優しさが好きです。

髪を切りすぎた日は、君に会うのが恥ずかしかった。
君の横顔、こっそり見たりしてた。
嫌われたらどうしょう、なんて思ったりしてた。
どんな色が好き? どんな歌が好き? どんな服が好き? どんな髪型が好き? どんな人が好き? 本当は聞きたかった。

君がとなりにいる。すぐ聞こえるところにいる。
でも、声に出しては言えません。心の中で言います。
君が好き。君が好き。君が好き。君が好き。
100回好き。1000回好き。何回言っても好き。

今、夜が終わる。空が明けていく。
カーテンの隙間からはみだした朝の光が、この手紙の上に落ちています。
ほんのちょっと指を伸ばすだけで、すぐそこにある気がして笑ってしまいます。
すぐそこにあって、触ってしまう気がして、ドキドキしてしまいます。
こんな近くに愛が落ちている。

流れ星に見ることはありません。
魔法のランプに願うこともありません。
夢はいらない。願い事もない。
ただ君のそばにいたいんです。
だから離さないでいてください。離さないでいてください。
本当は強くないんです。本当は寂しがりやなんです。
だから離さないでください。離さないでください。

いつか見つかってしまうかな?
君に見つけられてしまうかな?
そう思って、いつもドキドキしていた。
大切な宝物を隠した子どもみたいな、こんな気持ち。

ずっと内緒にしていたけれど、いつも君を思っています。
知らん顔していたけれど、君を思っています。
本当は、本当はいつも、君を思っています。

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