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社会保険労務士としての日々の業務を行う中で、考えたこと、感じたこと、伝えたいことを綴る代表コラム。

第三者行為災害について

2016-11-06 23:29:15 | 労働保険

労災保険の保険給付の原因である事故が第三者の行為によって生じた場合には、第三者行為災害届を提出することになります。

労災保険の保険給付の原因である事故が第三者の行為によって生じた場合、被災労働者は労災保険の保険給付を受ける権利を有するとともに、第三者に対して損害賠償を請求する権利を有することになります。しかし、保険給付と損害賠償が2重に填補されるのは適当ではないため、以下の調整を行うこととされており、そのために第三者を把握する必要があり、第三者行為災害届を提出するということになるわけです。

①保険給付が行われる前に同一の事由で損害賠償が行われた場合は、その価額の限度で労災保険の保険給付が行われないことになっています。

②先に労災保険の保険給付が行われた場合は、政府はその価額の限度で、被災労働者が第三者に対して有する損害賠償の請求権を取得することになります。その請求権を政府が第三者に行使することを「求償」と言います。要するに労災給付にかかった費用を第三者に負担してもらうという考え方です。

交通事故などの場合に、「自賠責」が先行すれば①に該当するため、労災の保険給付は同一の事由については給付が行われないということになります。このケースの場合は比較的わかりやすいのですが、例えば会社から帰宅する際に酔っ払いに絡まれて殴られた場合などは、第三者行為災害なのですがその酔っ払いが逃げてしまっていると第三者が誰だかわからないということになります。その場合でも第三者行為災害届は提出することになりますが、政府は労災保険給付を行っても第三者が不明であるため、「求償」は行えないということになります。

また職場の同僚による事故など以下の場合には、それが故意によるものなど特殊な場合を除き、求償権の行使は(調整は)行わないことになっています。

①事業主を同じくする同一事業場内の労働者間の加害行為

②事業主を同じくするが、事業場を異にする労働者間の加害行為

③同一作業場内における使用者を異にする労働者間の加害行為

上記の場合は事業主が労働者に係る労災保険の保険料を支払っているにもかかわらず、第三者である別の労働者等に求償を行って費用を負担させるのは、事業主が労災保険料を支払っている意味が薄れるため、求償は行わないということになっているのです。

従って、会社内でパワハラが行われて労災認定された場合であっても、パワハラを行った従業員に求償権が行使されることはありません。第三者行為災害届を提出しなくてもよいという監督署の指示がある場合もあるようです。

最近車の運転を頻繁にしてだいぶ勘が戻ってきました。20歳で免許を取ってから、20代・30代のころは子供を連れて実家に帰るために東名高速をよく行き来していました。その後TACの講師時代もよくハローワークに行くためなどにも運転していたのですが、仕事で使うと駐車違反で切符を切られたりレッカーで持ってかれてしまったことも1回あり、かえって駐車場を探すことで時間をとられるのも面倒になり、ここ10年近くはほとんど週末ちょっと運転するだけという状態でした。運転しだすとやはり便利で、特に親の入院もあったので助かりました。とはいえ年のせいか以前より敏捷でなくなっているので、安全運転で行きたいと思います。

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