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社会保険労務士としての日々の業務を行う中で、考えたこと、感じたこと、伝えたいことを綴る代表コラム。

兼業・副業の場合の労災給付拡充予定

2017-05-14 23:09:09 | 労働保険

5月2日付の日経新聞に、兼業している場合の労災についての保護が検討されているという記事が載りました。以下記事の抜粋です。

「厚生労働省は労働者が仕事中のケガで働けなくなった場合に生活を支援する労災保険の給付を拡充する。今の仕組みでは複数の企業で働いていても、負傷した際に働いていた1つの企業の賃金分しか補償されない。複数の企業で得ている賃金に基づいて給付できるように制度を改める。副業や兼業といった働き方の多様化にセーフティーネットを合わせる狙いだ。

厚労省は複数の企業で働いている人が労災認定された場合に、複数職場の賃金の合計額に基づいて給付額を計算する方式に改める。労働政策審議会での議論を経て関係法令を改正。早ければ来年度にも新しい仕組みを始める。」

確かに、2つの会社に勤務している場合、2か所から給与を受けているわけで、その合計がその人の月の生計費になっているのだと思いますが、今の法律では労災の適用事業としてそれぞれが労働者に支払った賃金から算定した保険料を納付しているため、本人が給付を受ける際も労災事故が発生した会社が支払っている賃金を基礎とした給付を受給することになります。

例えばA社で15万円、B社で10万円の計25万円がその人の月の生計費であるにもかかわらず、B社で労災事故にあって休業する場合は10万円を基礎とした休業補償給付等が支給されるわけです。(働けないのはB社だけではなくA社でも働けない状況になることがほとんどだと思いますので、その場合10万円ではなく25万円の給与の月額合計の逸失利益に対する補償がなされる必要があるわけです)

とはいえクリアしなければならない問題点としては、給付する際の一方の会社から支払われている賃金額の把握をどのように行うか、また事故率によりメリット制の適用があり企業が負担する保険料が変動するわけですがそのあたりの扱いも複雑そうです。

政府が副業を推進しているため、今後このような細かな点での問題点の解消が行われていく必要があり、現場にいる社労士としても気が付いた点については運用面も含めてどんどん発信していくのが重要だと思います。

5月は本当に気持ちが良い日が多いですね。夜型人間の私も最近年齢のせいか夜がめっきり弱くなり、朝も少し早く目が覚めるようになりました。頭を使う仕事は極力午前中か午後の早めに持ってこないと精度が落ちるような気がします。TACの講師時代は、毎日仕事を終え家に戻り食事を作りその後講義の予習や教材作成をしていましたので、若干情けない気持ちになりますが、朝早めに目が覚めるのは嬉しいような気もします。

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