OURSブログ

社会保険労務士としての日々の業務を行う中で、考えたこと、感じたこと、伝えたいことを綴る代表コラム。

介護サービス費用の助成措置

2017-01-15 22:46:12 | 労働法

1月1日に施行された改正育児介護休業法の中で、「介護のための所定労働時間の短縮等の措置」の改正があります。

これは選択的措置ということで、①短時間勤務②フレックスタイム③始業終業時刻の繰上げ繰下げ④介護サービス費用の助成の中から事業主がどの制度を導入するか選択することができるようになっています。①~③については、連続する3年以上の期間に原則として2回以上利用することが可能であることになっていますが、介護サービス費用の助成の措置については「2回以上の利用ができることを要しない」とされています(育児介護休業施行規則第74条3項)。

介護サービス費用の助成の正確な言い回しは以下の通りです。

要介護状態にある対象家族を介護する労働者がその就業中に、当該労働者に代わって当該対象家族を介護するサービスを利用する場合、当該労働者が負担すべき費用を助成する制度その他これに準ずる制度を設けること。

そこでこの「介護サービス費用の助成」とはどのようなものをいうのか、また効果的な使い方があるのかという点を調べてみました。通達(「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律の施行に ついて」平成28年8月2日職 発0802第1号、雇児発0802第3号)には以下のように書かれています。

7 介護のための所定労働時間の短縮等の措置(法第23条第3項)

●「介護するサービス」とは、介護サービス事業者、公的介護保険外のサービスを提供する事業者、障害福祉サービス事業者等が提供するサービスであって、要介護状態にある家族の介護に資するサービスをいいます。

●介護情報の提供等そのサービスを利用することによっても当然には当該労働者がその対象家族を介護する必要性がなくならないものは含まれないものとされています。

●なお、費用助成の内容としては、労働者の所定労働日1日当たり2時間について、介護保険の利用限度額を超えるサービスとして、例えば訪問介護サービス等を利用する場合や、公的介護保険の給付の対象とならないサービスとして、例えば家政婦による生活援助のサービス等を利用する場合に、少なくともその料金の5割に相当する額程度以上の助成額となることが望ましいものとされています。

●助成方法としては、週一括、月一括とするなど適宜の方法によれば足りるものであるが、見舞金など現実の介護サービスの利用の有無に関わりなく少額の一時金を支給する制度は、則74条3項3号に定める介護サービス費用の助成の制度に該当しないものであること。

また、平成28年改正法に関するQ&Aには、「業務の性質上短時間勤務等の措置が困難な場合 のために、介護サービス費用の助成という選択肢が用意されている(2-7答)。」と示されています。

なお、 管理職について、介護のための所定労働時間短縮等の措置を講じる必要についてですが、労基法第41 条第2号に定める管理監督者は、労働 時間・休憩・休日に関する規定が適用除外されており、自ら労働時間管理を行うことが 可能な立場にあることから、法第23条第3項の措置を講じる必要性はないということになっています。その代替として、「介護サービス費用の助成の措置」を定めておくのも一つの方法だと思います。

先週は毎日のように新年の賀詞交歓会がありなかなかハードな上、土曜日は年に2回のBBクラブの勉強会でした。勉強会には140人ものOBが集まってくれて、千代田支部の岩崎先生の「同一労働同一賃金」の講義もあり充実した内容でした。私の担当の法改正の部分は、隙間を見て予習は一応したのですが時間配分を間違えたのと、かっちりした予習にならず、思わず最初にかなり雑談的な話もしてしまい内容としては緩い話しぶりになったような気がしました。

終わってから恒例の懇親会後2次会で、今日の講義は自分たちが勉強していたころの講義を思い出したと盛り上がってくれました。雑談や年末に決まったのでレジュメに入れ込めなかった雇用保険率の板書もあったのでそんな風に感じられたのだと思いますが、そんなことを言いながらいままで長い間なんだか楽しく盛り上がれる仲間でいられることに幸せを感じました。


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定期健康診断等の項目についての検討

2017-01-09 17:20:14 | 労働法

あらためまして本年もよろしくお願いします。

お正月休みが終わって出社したと思ったらまた3連休ということでかなり休みが続いた感じではありますが、明日からいよいよ2017年の本格的なスタートになると思います。今年も「働き方改革」や「長時間労働削減」が大きなテーマになるのかと思いますが、大きなテーマだけではなく細かい法改正や目立たない改正なども取り上げていきたいと思います。

人研ニュースにも取り上げられていますが、昨年の2月8日に第1回の「労働安全衛生法に基づく定期健康診断等のあり方に関する検討会」が開催されました。 

要綱に書かれているのは、高齢化、ストレスチェック制度創設、脳・心臓疾患の労災支給決定件数の増加などの健康診断を取り巻く状況の変化や、医療技術の進展、科学的知見の蓄積も進み、診断手法や検査項目も見直す必要があるということで昨年中計8回の検討会が開かれています。平成28年12月第8回検討会最終とりまとめで以下の報告が出ています。http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11201000-Roudoukijunkyoku-Soumuka/0000147336.pdf

内容はかなり専門的なので難解に思いますが、資料はとても興味深いものだと思います。

http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11201000-Roudoukijunkyoku-Soumuka/0000147338.pdf

「労働安全衛生法に基づく定期健康診断項目の変遷」を見ると平成に入ってからは10年ごとに法改正を行って検査項目の見直しをしています。

 また後ろの方に「雇用管理に関する個人情報のうち健康情報を取り扱うにあたっての留意事項(平成27.11.30回生労働基準局通達)」を見てみると、

4-(2)のアンダーラインの箇所に「事業者が外部機関にこれらの健康診断(定期健康診断等)又は面接指導を委託するために必要は労働者の個人情報を外部機関に提供し、また外部機関が委託元である事業者に対して労働者の健康診断又は面接指導の結果を報告(提供)することは、それぞれ安衛法にもとづく事業者の義務を遂行する行為であり、個人情報保護法第23条第1項第1号の「法令に基づく場合」に該当し、本人の同意を得なくても第三者提供の制限は受けない。

 とあり、この通達などは実務的に企業からよく問い合わせを受ける部分であるため役に立つと思います。

年末の宴会続きでとにかく少しスリムにならなければと今年のお正月はお餅を極力控えてきたのですが、やはりお汁粉は美味しいので何回か食べてしまいました。明日はすぐに山手統括支部の新年賀詞交歓会で人前に立つためあれこれ言われそうで心配です。年末年始は例年通りかなり家の大掃除に力を入れ色々なものを新しくおろし新たな気分になりました。仕事も年末からこの3連休でセミナーの準備や規程の確認などほぼ予定通り進んだので明日からまた張り切っていきたいと思います。

それでもかなりのんびりとしている中、小池都知事の予算配分で、「がん患者就労支援に助成金」というニュースが飛び込んできました。仕事と治療両立などに配慮した雇用計画を策定し、がんや難病の患者を6カ月以上継続雇用した企業を助成するということです。今まさに東京会の社会貢献委員会で受け皿を準備して、会員を後押ししようとしているテーマであり上手くこの波に乗れると良いのですが。


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2017年のはじまり

2017-01-01 00:09:41 | 雑感

 

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

今週はお正月のためブログはお休みさせてください。

皆様穏やかな年始をお過ごしください。


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同一労働同一賃金ガイドライン案

2016-12-26 00:42:45 | 法改正

12月20日にとうとう「同一労働同一賃金ガイドライン案」が出ました。ネットでは、首相官邸のhpにある「第5回働き方改革実現会議」の資料3でみることができます。

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/hatarakikata/dai5/gijisidai.html

まだざっとしか目を通すことができていませんが、具体的な事例が載っておりキーワードを押さえつつ整理してみると見えてくるものがあるような気がしています。項目としては、基本給、手当、福利厚生とその他に分かれています。

基本給は、「労働者の職業経験・能力に応じて支給」「労働者の業績・成果に応じて支給」「労働者の勤続年数に応じて支給」等に対する事例が載っており、また手当については11項目とかなり力を入れて事例を載せている感じがします。

ちょっと気になるのが、前文に書かれている「もとより賃金等の処遇は労使によって決定されることが基本である。」とあり、また「今後、各企業が職務や能力等の内容の明確化と、それに基づく公正な評価を推進し、それに則った賃金制度を、労使の話し合いにより、可能な限り速やかに構築していくこと」と書かれており、賃金等の処遇などを労使の話し合いによって決めるように書かれているところです。労働組合のように個々の利益ではなく社員全体の利益を使用者と交渉する、また社員の意見を取り込むというのであればこれまでもありましたが、賃金等の処遇を労使によって決定するというのはやや難しいような気がしています。

福利厚生の部分について書かれている「病気休職」については、以前セミナーで講師を務めたときにご質問を受けた際に「契約期間満了で休職期間を終了することになります。」とお答えしたことが以下の通り間違っていなかったとちょっと嬉しく感じました(その時行政では異なる回答であったというご質問でしたので)。

(3)福利厚生④病気休職

無期雇用パートタイム労働者には、無期雇用フルタイム労働者と同一の付与をしなければならない。また、有期雇用労働者にも、労働契約の残存期間を踏まえて、付与をしなければならない。

<問題とならない例>

・A社においては、契約期間が1年である有期雇用労働者であるXに対し、病気休職の期間は契約期間の終了日までとしている。

ともあれ年末年始と年明けのBBクラブの勉強会で研究等をして、OURSセミナーでは少し私なりの発信をしてみたいと思っています。

先日社労士会でここのところ毎週行っている法学研修を受講する前の短い時間に水町先生にご挨拶をする機会がありました。その際に同一労働同一賃金ガイドラインについてのお話を少し伺うことができたのですが、このガイドラインを元に実際の運用をする場合に出てくる質問についてコールセンターを作り対応することが必要で、その部分で社労士に期待しているということでした。

東商が行っている健康経営アドバイザーもそうですが、社労士の役割・人的資源が非常に評価されていると感じる機会が多いです。これらの期待に応えられるように社労士全体のレベルアップや個人の専門性の研鑽をしっかり行っていくことが大事だと思っています。


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勤務インターバル制度について

2016-12-18 23:28:20 | 労働法

勤務インターバル制度を導入する企業に助成金が支給されることになりました。日刊工業新聞2016年12月7日(一部抜粋)

新設する助成金制度「職場意識改善助成金(勤務間インターバル導入コース=仮称)」は導入にかかる費用の4分の3を助成し、上限は50万円を予定する。具体的な助成対象として、就業規則などの作成や変更にかかる費用、職場意識を改善するための研修費用を想定する。さらに労務管理用機器の導入・更新費用なども含める計画だ。
2016年度中に申請の受け付けを開始し、17年度から申請の承認を開始する計画だ。政府は働き方改革と生産性の向上に取り組むことを柱とした「一億総活躍社会」の実現を重点課題と位置付けている。

勤務インターバルは以前から耳にしてはいたのですがどのような制度なのかあいまいなままでしたので少し調べてみました。

「勤務間インターバル制度」とは、「就労日における労働の終了から次の労働の開始までの間に、『一定の休息時間』を付与することを義務付ける規制」ということで、『一定の休息時間』については11時間とされています。「24時間につき最低連続11時間の休息時間をとる仕組み」ということになりますが、情報労連が2009年から取り組んでいたということで、情報労連のパンフレットのP3の図が分かりやすいです。

 http://www.joho.or.jp/wp/wp-content/uploads/downloads/2016/03/acb4d518d03ccb04fa6e26f22b1419d4.pdf

要するに、勤務と次の日の勤務の間に11時間休息時間を置くということは、長時間労働になった場合、勤務終了から11時間が経過するまで次の日の勤務の頭の時間数の労働を免除する、ということになりますね。

勤務インターバル制は、元々EU労働時間指令の中の一つということで、1日の休息時間として以下の通り定められています。

「1日の休息時間」:24時間につき最低連続11時間の休息時間を求めている。ということは、1日につき休憩時間を含めた拘束時間の上限は原則として13時間ということになります。

その他EU労働時間指令はいくつかの内容を求めているのですが、一番特徴的なのは「週労働時間」は7日につき、時間外労働を含め、平均して、48時間を超えないことを求めている、という点です。日本では週法定労働時間は40時間と定められているわけですが、36協定を締結すれば40時間を超えて時間外労働を行うことが可能であり、時間外労働の割増賃金の支払いがその代償措置となっています。それに対してEUの労働時間指令は、時間外労働を含めて週48時間ということで、この時間数を超えることは許されないとのことです。48時間を超えた場合の割増賃金が定められているということもないようです。

週48時間上限についてはかなりハードルが高いように思いますので、日本の企業への導入は先になりそうですが、勤務インターバルはこれまで労働時間管理がなかなか難しかった夜間も含む変則的な勤務の業種については、上手く使うことができれば効果はあるかもしれないというイメージができました。

いよいよクリスマスが近づいてきました。子供が小さかった頃はツリーを飾ったりもしたのですが、今は最小限ドアにリースをかけて、ライトが点滅する小さなツリーを出して飾るくらいです。

社労士会の法学研修で、同一労働同一賃金の中間報告が年内には出るというお話を聞きましたので、それまでにいろいろ片付けておき、年末年始はじっくり勉強したいと思っているのですが、育児介護休業規程の改定など年内に終わらせたい仕事がまだ終わっておらず少し焦ります。今週が勝負ですね。


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改正がん対策基本法

2016-12-11 22:54:08 | 法改正

「がん対策基本法」が改正され、「企業はがん患者の雇用の継続等に配慮するように務めるもの」とされました。あまりこれまで「がん対策基本法」については取り上げられることは少なかったかと思いますが、この改正により社労士が取り組んでいる「がん患者の就労支援」についても益々広がっていくものと考えています。

社労士の役割としては、病院のケースワーカーさんなどと一緒に患者さんの相談に乗る場面で、健康保険法の傷病手当金の知識や就業規則の休職規定等を読み取ってどのように就労を継続するかというアドバイスするということになります。東京会ではこの夏に社会貢献委員会の中に「がん患者就労支援部会」を立ち上げて、東京会も病院から依頼があった場合は相談ができる社労士を派遣しつつ、会員や支部への情報共有の場の提供や能力担保研修を行なう等バックアップ体制を開始しました。私も担当副会長としてかかわっているのですが加速度的に色々なことが進んでおり、ついていくのが大変です。部会では、病院対応と企業対応に分かれてそれぞれに社労士の活動を周知し、社労士が相談対応のメンバーに入ることを目指しています。この法改正はまさに追い風になると思います。

時事通信ニュース(改正がん対策基本法が成立=患者雇用継続に努力義務)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161209-00000091-jij-pol

がん対策基本法改正案(新旧対照)
http://www.cancer-reg.sakura.ne.jp/revision/pdf/160422_2.pdf

事業主の責務を定めた条文は以下の通りです。

(事業主の責務)
第八条 事業主は、がん患者の雇用の継続等に配慮するよう努めるとともに、国及び地方公共団体が講ずるがん対策に協力するよう努めるものとする。

第58回がん対策推進協議会(資料)のP9就労支援の取組のがん診療連携拠点病院の部分にある「今すぐに仕事を辞める必要はない」と伝える取組には、「就労に関する知識を有する専門家(社会保険労務士等)と連携した相談対応」とあります。

http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000129851.pdf

社労士として有意義な仕事だと思いますし、職域拡大に繋がるよう頑張っていきたいと思います。

今日は都庁で行われている「教育支援コーディネータ・フォーラム」にこれまた東京会の社会貢献委員会の学校教育部会が出展したので見学に行ってきました。これまで委員の方たちが熱心に作り上げたパワーポイントの授業用のレジュメなどを見てもらいながら教育支援コーディネーターの方に取組んでいる学校教育の内容を知ってもらうという目的です。このコーディネーターの方たちが学校に対して社労士の行う学校教育を推薦してくれれば依頼が来るという仕組みです。

フォーラムは大混雑で会場は熱気むんむんでした。本当に社労士の役割の広がりには驚くばかりですが、政府の目指すところとマッチしていると感じることが多く、これを機に社労士の知名度がもっと上がってくれると良いと思っています。そのためには何といっても社労士1人1人がなかなか凄いと思ってもらうことが大事だと思いますので、日々の研鑽を社労士全体で行っていくことが肝要と思っています。

 


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2016高年齢者雇用状況

2016-12-05 00:22:29 | 労務管理

最近気になるのが定年年齢65歳の時代が来るのかという点です。平成10年に60歳定年義務化が施行されてから大分時間が経っていますし、高年齢雇用確保措置で雇用が義務付けられている65歳を超えている方たちも元気で働けそうな方は多く、65歳定年と70歳雇用確保措置でも違和感がなくなってきているのではないかと考える人は増えていると思います。

しかし65歳定年となると延長された5年間に支払う賃金の負担は企業にとっては重くなるため、その場合は若い世代の賃金を下げることにより調整せざるを得ない可能性もあり、そう簡単に法改正はできない問題だと思います。

少し調べてみましたが、特に65歳定年義務化まで審議されているということは今のところ見たらなかったのですが、公務員については2011年に人事院から意見提出があったようです。

平成28 年「高年齢者の雇用状況」集計結果(厚生労働省)を見ると
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11703000-Shokugyouanteikyokukoureishougaikoyoutaisakubu-Koureishakoyoutaisakuka/0000141160.pdf
1 定年制の廃止および65歳以上定年企業の状況
定年制の廃止および65歳以上定年企業は計28,541社(対前年差1,472社増加)、割合は18.7%(同0.5ポイント増加)
このうち、(1)定年制の廃止企業は4,064社(同154社増加)、割合は2.7%(同0.1ポイント増加)、(2)65歳以上定年企業は   2,477社(同1,318社増加)、割合は16.0%(同0.5ポイント増加)

 【65歳以上定年企業】
 企業規模別に見ると
 中小企業では23,187社(同1,192社増加)、16.9%(同0.4ポイント増加)
 大企業では1,290社(同126社増加)、8.2%(同0.7ポイント増加)
また、定年年齢別に見ると
 65歳定年企業は22,764社(同1,181社増加)、14.9%(0.4ポイント増加)
 66歳以上定年企業は1,713社(同137社増加)、1.1%(同変動なし)

3 70歳以上まで働ける企業の状況 

70歳以上まで働ける企業は32,478社(同2,527社増加)、割合は21.2%(同1.1ポイント増加)
中小企業では30,275社(同2,281社増加)、22.1%(同1.1ポイント増加)
大企業では2,203社(同246社増加)、13.9%(同1.2ポイント増加)

東京労働局職業安定部職業対策課の平成28 年「高年齢者の雇用状況」(都内26,818 社)を取りまとめた結果もだいたい似たような数字になっています。
65 歳以上定年企業は、 4,015 社(同 219 社増加 )、報告した全ての企業に占める割合は 、 15.0 %(同 0.4 ポイント増加 )

企業規模別に見ると、
ア 中小企業では 3,555社(同 178 社増加 )、16.3 %(同 0.3 ポイント増加 )、
イ 大企業では 460社(同 41 社増加 )、9.2 %(同 0.6 ポイント増加 )

また、 定年齢別に見ると
ア 65 歳定年の企業は 、3,837 社(同 200 社増加)、 14. 3%(同 0. 3ポイント増加)
イ 66 ~69 歳定年の企業は、 20 社(同 3社増加)、0.1%(同変動なし)、
ウ 70 歳以上定年の企業は、 158 社(同 16 社増加)、 0.6 %(同 0.1 ポイント増加 )
 
(4) 70 歳以上まで働ける企業の状況
企業規模別に見ると、
①中小企業では 3, 743 社(同 272 社増加 )、 17.2 %(同 0. 8ポイント増加 )、
②大企業では 535 社(同 55 社増加) 10.7 %(同 0. 8ポイント増加)
http://tokyo-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/var/rev0/0143/6373/20161028124155.pdf

やっと時間を見つけて小淵沢の家に行って冬じまいをしてきました。この頃かなり太陽光パネルが家近辺にも増えてきた関係からか木を伐採しているのをよく見かけて心配だったのですが、うちの周りもだいぶ森がスカスカになっていました。しかも冬で葉が落ちたためなのか、朝起きてベランダに出てみたところ木の隙間から南アルプスと八ヶ岳が見えることに気が付きました。まわりの森の木が低かったときは八ヶ岳が見えたらしいということは聞いていましたが本当だったんだなと感激しました。短い時間でしたがリフレッシュできました。ということで年末までにしっかり仕事を片付けようと思います。


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時間管理のこと

2016-11-27 23:37:53 | 雑感

最近「メールの時間が遅いですね」と言われることが多々あり、若干問題意識を持っています。本屋さんに行って本を眺めるのが至福の時間ではありますが、つい手に取ってしまうのが「仕事をスピーディーに片づけるには」というような本です。

ブログにも書いたことがあるかと思いますが、「佐藤オオキのスピード仕事術(幻冬舎)」とか「ハイパフォーマー思考(KKベストセラーズ)」とかを読むと自分の仕事もどんどん片付いたりするイメージになるのは良いのですが、実際はそんなわけでもなくかなり夜遅くまで、また休日も仕事をしている状況もたびたびです。

今回購入したのは「仕事に追われない仕事術(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」です。今日は東京会の旅行で鬼怒川に行きましたのでその行きかえりに読んでみたのですが、印象に残ったのは以下の部分でした。

●オーナーの「本当の仕事」とは「オーナーにしかできない仕事」です。会社の方針の決定や戦略立案がそれに当たります。日常業務に入り込み過ぎて、「本当の仕事」を忘れているオーナーが実際には多いのではないでしょうか。…忘れているわけではないのですが確かにその傾向は大です。

●手に負えないほど仕事を抱えれば、仕事の質が落ちるのは当然ですが、それを気にかける人はあまりいないのはなぜか?私のクライアントの中にも、手いっぱいの仕事を抱えているのに「もっと仕事がしたい」という人がたくさんいます。…私もこれですね。

この問題は単純で、仕事の能力と実際の仕事量との兼ね合いに気を配れば解決できます。効率の向上にも限度がありますから、その先は仕事を減らすしかないのです。

ここでは仕事を抱えた原因、つまり、あなたのコミットメントに注目しましょう。上に頼まれたにしろ、自分で引き受けたにしろ、結局はあなたのコミットメントが問題の源泉です。「仕事を減らすこと=コミットメントを減らすこと」です。…色々と面白そうに思うのでついコミットメントしたくなるんですね。

この本に「マニャーナの法則」というものが載っているのですが、「1日に発生する仕事を集めて、必ず次の日にやる」という考え方です。常に仕事に1日分の「バッファー・ゾーン」を設ける考え方ということです。

①今日、新たに発生した仕事を集めておく ②仕事を類別する ③類別した方針に従って、翌日まとめて処理する という方法でメールや書類を翌日集中して処理すると同時にすぐに処理できない手間のかかるタスクは細分化して管理する、ということなのです。

整理してから処理する、というのは確かに良い方法かもしれません。またタスクを細分化するというのは確かに仕事が進む方法だと認識しています。重要な論文がなかなか取り掛かれないという医師には、毎日仕事の開始5分でもよいので書くことを進めるそうです。それはかなり効果的な感じがします。

先週弁護士の渡辺岳先生に東京会の会報に登場いただくためのインタビューに同行してお話を伺う機会がありました。いつも的確な内容で素晴らしいなあと思うのですが、インタビュー後の雑談の中での労働時間のお話は楽しかったです。

労働時間が長いのがすべて悪いかというと、何かを成し遂げるためにはそれに没頭して時間を忘れるということもあるはずで、やらされている仕事と自分で率先して取り組んでいる仕事では心身の負担も異なるのではないかというのは同感でした。

その線引きをどのように設けるのが良いかということをしきりと考えておられる様子で、確かにそこまで考える必要があるのだと目からうろこでした。私ももっともっと深い思考ができるようにならなければいけないなと感じました。


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労使協定まとめ

2016-11-19 22:39:04 | 労働法

例年、労働基準監督署の調査はだいたい夏までであったように思うのですが、今年はまだ少し続いているようです。今年の調査は「長時間労働の抑制」がポイントだったので。時間外及び休日労働に係る労使協定(36協定)違反の部分が是正勧告になってしまったケースが多いと思いますが、賃金の一部控除に係る労使協定(24協定)についても締結していない場合是正勧告とされていました。

そもそも労使協定といっても、労働基準監督署に届け出る必要があるものと必要がないものがあり、24協定は届出が必要がないだけに締結したと思うがどこに保存されているかが分からないという場合もあります。そういう場合はちょっともったいない気がしてしまいます。

以下労使協定をまとめてみました。例えば24協定に係る労使協定は、税金や保険料を控除するだけの場合は必要がありませんが、家賃とか労働組合費など法律に定められていないものを控除する際は締結の必要があります。

●主な労使協定(届出は管轄の労働基準監督署への届出をいう)

労使協定種類

届出

有効期限

有効期間

①時間外の休日労働(36協定)

原則1年間

②賃金の一部控除(24協定)

×

×

 

③1箇月単位の変形労働時間制※

3年以内が望ましい

④フレックスタイム制

×

×

 

⑤1年単位の変形労働時間制

1年程度望ましい

⑥1週間単位の変形労働時間制

×

 

⑦休憩の一斉付与の例外

×

×

 

⑧事業場外労働のみなし労働時間制※

特に示されず

⑨専門業務型裁量労働制

3年以内が望ましい

⑩年次有給休暇の計画的付与

×

×

 

⑪年次有給休暇中の賃金

×

×

 

⑫時間単位年次有給休暇

×

×

 

※労使協定の締結による場合は締結する。

事務所では皆が顧問先の育児介護休業規程の改定を集中的に取り組んでいます。中には平成22年より前の改正も反映していないらしいと言って来られる会社さんもあります。そうなると今あるものの改定より刷新の方が良い場合もあります。

そのほか合併により退職金が算定基礎額に支給率を乗じる方式だったものを統一のためポイント制へ変更する取組、無期転換に備えて評価制度の導入を考えている企業、規程と運用に誤差がないかの精査など様々な仕事があり、その上いろいろな問題も会社では起こっておりアドバイスを求められることに対応するには頭を次々切り替えていく必要があります。都度調べることも楽しいです。社労士の仕事の幅が広がってきたためと言えると思いますが、社労士の仕事というのはつくづく面白いと感じます。


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雇用保険の適用拡大について

2016-11-13 22:01:41 | 労働保険

平成29年1月1日より雇用保険の適用拡大が行われます。これまで同一の事業主に65歳到達日の前日(誕生日の前々日)から引き続いて65歳に達した日以後の日において雇用されている場合のみ、「高年齢継続被保険者」として65歳以上であっても雇用保険が適用されていました。それが1月以降は65歳以上で新たに雇用された場合にも「高年齢被保険者」として雇用保険が適用されることになったものです。詳しくは文末のリーフレットに書かれていますが、手続きとしては以下の通りとなっています。※いずれも雇用保険の被保険者の要件を満たしている場合。

①平成29年1月1日以降に新たに雇用した場合→雇用した時点から被保険者になるため、雇用した日の属する月の翌日10日までに資格取得届を提出する。(労働条件の変更があり適用要件に該当した場合も労働条件の変更日の属する月の翌月10日まで)

②平成28年12月末までに雇用されていたが65歳以上で雇用されたため高年齢継続被保険者には該当していなかったが平成29年1月1日以降も継続して雇用している場合→平成29年1月1日より「高年齢被保険者」となるため平成29年3月31日までに取得届を提出する。

③平成29年1月1日時点で「高年齢継続被保険者」である場合で平成29年1月1日以降も継続して雇用している場合→自動的に高年齢被保険者となるため届出は不要。

ところで雇用保険の被保険者要件というのはこれまで以下の変遷をたどってきました。やはり歴史はなかなか面白いです。

 

週所定労働時間

年収

雇用期間

昭和50年~

通常の労働者のおおむね4分の3以上かつ22時間以上

52万円以上

反復継続して就労する者

平成元年~

22時間以上

90万円以上

1年以上(見込み)

平成6年~

20時間以上

90万円以上

1年以上(見込み)

平成13年~

20時間以上

年収要件廃止

1年以上(見込み)

平成21年~

20時間以上

6カ月以上(見込み)

平成22年~

20時間以上

31日以上(見込み)

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000136394.pdf

今年の社労士試験の合格率は4.4%ということで昨年ほどではないものの非常に厳しい結果であったと思います。しかし択一の基準点は思いのほか低く42点で救済も3科目あり。これは問題が難しかったのか、少なくともこれ以上低くすることもできなかったであろう基準点だったので、合格率が低くても仕方がないような気がしました。受験生もさることながら、各資格取得校の試験対策、頑張ってほしいですね。

残すところ今年もあと2か月を切り、はや年末年始の準備も始めています。インフルエンザの予防接種も受け、おせちや大掃除の予約もすでに完了しました。その前に来週末は事務所の皆と名古屋1泊の社員旅行に行ってまいります。昨年から1泊の社員旅行で顧問先の関係資料館などの見学をしています。事務所のスタッフも楽しいと言ってくれるのがうれしいです。味噌カツやひつまぶし食べてきます。 


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第三者行為災害について

2016-11-06 23:29:15 | 労働保険

労災保険の保険給付の原因である事故が第三者の行為によって生じた場合には、第三者行為災害届を提出することになります。

労災保険の保険給付の原因である事故が第三者の行為によって生じた場合、被災労働者は労災保険の保険給付を受ける権利を有するとともに、第三者に対して損害賠償を請求する権利を有することになります。しかし、保険給付と損害賠償が2重に填補されるのは適当ではないため、以下の調整を行うこととされており、そのために第三者を把握する必要があり、第三者行為災害届を提出するということになるわけです。

①保険給付が行われる前に同一の事由で損害賠償が行われた場合は、その価額の限度で労災保険の保険給付が行われないことになっています。

②先に労災保険の保険給付が行われた場合は、政府はその価額の限度で、被災労働者が第三者に対して有する損害賠償の請求権を取得することになります。その請求権を政府が第三者に行使することを「求償」と言います。要するに労災給付にかかった費用を第三者に負担してもらうという考え方です。

交通事故などの場合に、「自賠責」が先行すれば①に該当するため、労災の保険給付は同一の事由については給付が行われないということになります。このケースの場合は比較的わかりやすいのですが、例えば会社から帰宅する際に酔っ払いに絡まれて殴られた場合などは、第三者行為災害なのですがその酔っ払いが逃げてしまっていると第三者が誰だかわからないということになります。その場合でも第三者行為災害届は提出することになりますが、政府は労災保険給付を行っても第三者が不明であるため、「求償」は行えないということになります。

また職場の同僚による事故など以下の場合には、それが故意によるものなど特殊な場合を除き、求償権の行使は(調整は)行わないことになっています。

①事業主を同じくする同一事業場内の労働者間の加害行為

②事業主を同じくするが、事業場を異にする労働者間の加害行為

③同一作業場内における使用者を異にする労働者間の加害行為

上記の場合は事業主が労働者に係る労災保険の保険料を支払っているにもかかわらず、第三者である別の労働者等に求償を行って費用を負担させるのは、事業主が労災保険料を支払っている意味が薄れるため、求償は行わないということになっているのです。

従って、会社内でパワハラが行われて労災認定された場合であっても、パワハラを行った従業員に求償権が行使されることはありません。第三者行為災害届を提出しなくてもよいという監督署の指示がある場合もあるようです。

最近車の運転を頻繁にしてだいぶ勘が戻ってきました。20歳で免許を取ってから、20代・30代のころは子供を連れて実家に帰るために東名高速をよく行き来していました。その後TACの講師時代もよくハローワークに行くためなどにも運転していたのですが、仕事で使うと駐車違反で切符を切られたりレッカーで持ってかれてしまったことも1回あり、かえって駐車場を探すことで時間をとられるのも面倒になり、ここ10年近くはほとんど週末ちょっと運転するだけという状態でした。運転しだすとやはり便利で、特に親の入院もあったので助かりました。とはいえ年のせいか以前より敏捷でなくなっているので、安全運転で行きたいと思います。


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親の入院

2016-10-30 15:10:12 | 社会保険

85歳になる母が家の中で転び腕を骨折したので入院をしました。これまで入院をしたことはお産の時だけということで心配したのですが入院中も見舞いに行くと寝ていることは少なく、1週間を待たずして週明け退院できるようです。その母の入院の手続きで感じたのが、高齢者医療の受給手続きの難しさです。

入院手続きをしようとして説明書を見たところ、提出書類が以下の通りとなっていました。

健康保険証等(高齢受給者証・減額認定証・限度額認定証)の提出
②入院申込書兼誓約書の提出③入院室申し込み同意書の提出

①を見たときに手元にあったのは「後期高齢者医療被保険者証」と「介護保険被保険者証」のみでした。また入院ということだったので通常の健康保険の被保険者と同様「限度額認定証」を提出することにより高額療養費の限度額基準を超えた額については病院と保険者との間で直接払いをしてもらわなければととっさに思いました。

そこで感じたのが「後期高齢者医療被保険者証」はこのうちどれにあたるのか?(回答はにあります)

また「限度額認定証」は、協会けんぽでも健保組合でも国民健康保険でもない場合どこに申請すればよいのか?ということでした。

病院窓口に聞いたところ、「限度額認定証」は、「後期高齢者医療被保険者証」に書かれている後期高齢者医療広域連合に電話で聞いて下さいということでしたが、そこには電話番号も住所も書かれていませんでした。そこでwebで検索してみたところ、どうも「限度額認定証」は必要がないということが分かりましたが、これは高額療養費、後期高齢者医療などの仕組みがある程度わかっていなければとてもではないけれども何が何だかわからなくて余計な問い合わせ等をしてしまうと思いました。

この①カッコ書きに書かれているものは何かというと、以下の通りです。

「高齢受給者証」は、70歳になると、75歳(後期高齢者医療制度に移行する)までの間、加入している保険者から交付されるそうです。ここには病院窓口での自己負担割合を示す証明書で、所得の状況などにより、1~3割負担のいずれかが記載されています。そのため、70歳以上の被保険者及び被扶養者が医療機関等で受診するときには、保険証とあわせて高齢受給者証を提示する必要があるということになります。※要するに75歳以上の後期高齢者はこれは持っていないということになります

「限度額適用・標準負担額減額認定証」は、後期高齢者医療制度では、「世帯の全員が住民税非課税の場合」後期高齢者医療被保険者証とともにを医療機関の窓口に提示することにより保険適用の医療費の自己負担限度額と、入院時の食費が減額されます。入院する際は、入院する月のうちに「限度額適用・標準負担額減額認定証」の交付申請を高齢者医療係にしてください。 「限度額適用・標準負担額減額認定証」は住民税非課税世帯を対象に交付するものになりますので、毎年、課税状況に応じて更新します。※要するに「限度額適用・標準負担額減額認定証」は、住民税非課税限度額か否か等療事前に決まっている自己負担割合により必要であったりなかったりするということになります。

神奈川県後期高齢者医療広域連合のHPには高額療養費の支給について以下の表が書かれています。 

 高額療養費 自己負担限度額

所得区分(※)

自己

負担割合

外来

(個人単位)

外来+入院

(世帯単位)

現役並み所得者

3割

44,400円

80,100円+(総医療費-267,000円)×1%(多数回該当の場合44,400円)

一般

1割

12,000円

44,400円

低所得者Ⅱ

1割

8,000円

24,600円

低所得者Ⅰ

1割

8,000円

15,000円

自己負担限度額は、個人単位を適用後に世帯単位を適用します。また、医療機関での支払いは、世帯単位の自己負担限度額までとなります。さらに以下の記載がワク囲みで書かれてありました。 

低所得者Ⅰ・Ⅱ(区分Ⅰ・Ⅱ)に該当している方は、あらかじめ医療機関に「後期高齢者医療限度額適用・標準負担額減額認定証」を提示すると、医療機関での支払いが低所得者Ⅰ・Ⅱ(区分Ⅰ・Ⅱ)の所得区分の自己負担限度額までになります。認定証は、お住まいの市(区)町村の後期高齢者医療担当窓口に申請してください。

やっとここまでたどり着いたという感じです。家賃収入がある母は低所得者には該当しないため限度額認定証は必要がない、ということになります。

結局後期高齢者の入院の場合で低所得者に該当しない場合、限度額認定証は不要ということはあれこれ見た中には書かれていませんでした。わずかに書かれていたのは一般の人は多分見ないであろう以下の厚生労働省の制度の説明資料でした。

高額療養費制度を利用される皆さまへ(平成27年1月診療分から)厚生労働省保険局

※ 70歳以上の方は、所得区分の認定証がなくても、自動的に窓口での支払が負担の上限額までにとどめられます(低所得者の区分の適用を受けるためには認定証が必要です)。

 http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000075123.pdf

 入院案内の担当者に、入院案内に書かれていなかった「後期高齢者医療被保険者証」は、①のどれにあたるのですかと聞いてみたところ、健康保険証等の「等」ではわかりませんか?ということでした。ネットで入院案内を検索すると細かく書かれている病院は少ないようでした。入院案内を受けながら、「私社労士なのですがこの書き方では私でもわかりません」と言ってしまいました。高齢者の夫婦で入院手続きをする場合などどのようにしているのか心配になります。

障害者のバリアフリーについては日本は非常に進んでいるということです。これからは高齢者対応のバリアフリーも増やしていく必要があると思います。今でもトイレに行くと、流すボタンがなかなか見つからず苦戦したりします。これは年を取っていくと苦戦することが益々増えるだろうなと思います。そういう意味で社労士の業務の範囲の中で存在するバリアを見つけ出してコンサルティングすることも行っていくことも役割かもしれません。 


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プレミアムフライデー

2016-10-23 22:36:54 | 労働法

政府や経済界で、月末の金曜は午後3時に仕事を終え、夕方を買い物や旅行などに充てる「プレミアムフライデー」構想が検討されているそうです。「プレミアムフライデー」の目的は個人消費を喚起するためとされています。以下、2016/10/18日本経済新聞電子版に以下が載っています。
 
「経済産業省と経団連などの経済団体は、月末の金曜日限定の消費喚起運動「プレミアムフライデー」を来年2月末から始める。百貨店や飲食店などで、普段よりも少し良いモノやサービスを消費者に提案する。企業側は定時前の退社を奨励するなど働き方改革との相乗効果も目指す。経産省と日本百貨店協会や日本チェーンストア協会など関連団体は18日に事務レベル会合を開き、運動の名称と来年2月からの開始方針を確認する。その後、開催を毎月にするか隔月にするかなど詳細を決めたうえで、11月中に正式に決定する。

政府と経団連などは米国で定着する年末商戦「ブラックフライデー(黒字の金曜日)」の日本版を検討してきた。デフレ脱却を掲げる政府が8月にまとめた経済対策でも実施方針が盛り込まれていた。経産省は取り組みを通じ、モノの消費だけでなく金曜日と土日を合わせて旅行するなど「コト消費」の活発化も目指す。インターネット上では「月末が一番忙しい」などと労働実態との乖離(かいり)を指摘する声や、サービス業従事者の負担増を懸念する声も多い。こうした懸念も踏まえ、経産省と経済団体は働く人や家族の負担が増えないような仕組みを検討する。」

これまで政府は「朝活」その後「ゆう活」を奨励してきていました。一般の企業に訪問した時にこれらが話題になることはほとんどなかったのですが、確かにアベノミクスの消費を喚起して経済効果を高めることと、長時間労働の削減の両方の効果を生むという点では「プレミアムフライデー」は目の付け所は悪くないのかもしれません。

OURSでも様々な点での「スリム化計画」を考えており、その中でミーティングの統廃合を検討しています。その中でもこれだけは残そうと考えているのが毎週金曜日の朝の1時間のミーティングです。もう6、7年続いているのですが、朝の始業時刻を1時間前倒しして8時半からとしており、情報交換を中心とした勉強を兼ねたミーティングを行っています。始業時刻が早まる代わりに終業時刻も1時間前倒しの17時とするとしています。17時には退社するスタッフも結構いるようです。月末だけは15時にするという「プレミアムフライデー」構想もありなのかもしれませんが、上記にある通り「月末の金曜日はどうかな」という気がします。

(厚生労働省「ゆう活」について)

http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/summer/

秋になってきましたね。今日は半分くらい衣替えをしました。洋服は着れなくなったもの(かなり着込んだ、体形が変わってきた、年齢から着るのが恥ずかしくなってきたなどいろいろな理由があります)は毎回衣替えの際に整理しています。ほっておくとどんどん服は増えてしまいますので、整理好きの私としては嫁入りの際に母に買ってもらった洋服ダンスに入る範囲を維持することにしています。

できるだけ気に入ったものはどんどん着て着つぶすくらいに着てしまうのですが、あまり気に入っていない服はかえってきれいに残りがちです。そういう意味では洋服を買う時が勝負です。

気分を変えるためにちょっとテンプレートで遊んでみました。しばらくこれでご辛抱を。


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明示した労働条件と就労実態が異なる場合

2016-10-17 00:01:39 | 労働法

実際入社してみて、契約時に明示された労働条件と相違している場合は、どのような法律上の定めがあるかということですが、労基法だけではなくいくつかの法律に定めがあります。

①労基法第15条第2項により即時に労働契約を解除可能とされています。

法第15条第1項(労働条件の明示)の規定よって明示された労働条件が事実と相違する場合においては、労働者は、即時に労働契約を解除することができる。

②労働条件が実態と異なるという理由で労働者が退職した場合は、雇用保険法の「解雇等」により離職した者として特定受給資格者に該当する可能性があります(助成金の不支給事由になる可能性があります)。

特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲と判断基準
特定受給資格者の範囲

Ⅱ「解雇」等により離職した者
②労働契約の締結に際し明示された労働条件が事実と著しく相違したことにより離職した者

ただし、特定受給資格者の判断基準にある通り、就職後1年経過までの間に離職していることが条件になります。

被保険者が労働契約の締結に際し、事業主から明示された労働条件(以下この項目において「採用条件」という。)が就職後の実際の労働条件と著しく相違したこと又は事業主が労働条件を変更したことにより採用条件と実際の労働条件が著しく異なることとなったことを理由に、就職後1 年を経過するまでの間に離職した場合が該当します。この場合の「労働条件」とは労働基準法第15 条及び労働基準法施行規則第5 条において労働条件の明示が義務づけられているもの(賃金、労働時間、就業場所、業務等)です。ただし、事業主が、正当な手続を経て変更したことにより、採用条件と実際の労働条件が異なることとなった場合には、この基準には該当しません。(他の特定受給資格者に該当する場合(賃金や時間外労働の時間等)は、各々の判断基準で判断します。)

③職業安定法第65条8号に、募集の際に明示された労働条件と相違があるということで虚偽条件表示等に対する罰則があります。

次の各号のいずれかに該当する者は、これを六月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。

八 虚偽の広告をなし、又は虚偽の条件を呈示して、職業紹介、労働者の募集若しくは労働者の供給を行つた者又はこれらに従事した者
 
なお、いわゆる八州測量事件(東京高裁、昭和58年12月19日)の判決では、前年度中に採用内定した学卒定期採用者について、会社が合格通知書等を発信した時をもって翌年4月1日を効力発生の始期とする労働契約が成立したものと解されており、前年度中に採用内定した学卒定期採用者の初任基本給を、職業安定所の求人票に記載した見込額より低く決定し支払ったことが労働基準法15条に違反せず、右決定にいたった会社の事情、差額の程度等から労働契約に影響を及ぼすほど信義則に反するものとは認められず有効とされています。
 
先週は北横岳に登ってきました。途中岩で足を打撲して今右足はかなりあざがある状態ですが、今回は若干ハードであったにもかかわらず筋肉痛はそれほどありませんでした。今年の秋はもう一回山に行きたいと思っています。
 
  

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合併における退職一時金制度改定

2016-10-08 13:22:24 | 労務管理

合併をした場合の就業規則の統合・賃金制度・退職金制度の統合はかなり重い仕事だと思います。賃金制度の改定は特に労働者の生活に直結するものだけに、高い水準に合わせるのであれば問題ありませんが、不利益変更を伴う場合などは一定の調整期間も必要となってきます。退職金制度については、制度移行にあたっては、在職者に関してはこれまでの既得権の保障が必要です。実際には就業規則は合併時点、賃金制度をその2年後、退職金についてさらにその後何年後か(定年退職者等退職者が比較的少ない会社はそれまでは、合併前の各企業の退職金制度に従って計算して支給)に統合し新たな制度をスタートしていくことが多いような気がします。

退職金制度については、大きく以下の2種類に分けられると思います。   ※退職事由別係数は、定年・会社都合又は自己都合の設定が一般的です。

①算定基礎額×勤続年数別支給率×退職事由別係数×功労金等の加算額 ②累積ポイント×ポイント単価×退職事由別係数

20年以上前は、退職金といえばほとんど①の計算方法であったと思いますが。バブル期を超えたあたりで「退職金がこのままの制度であると大変なことになる」と気がついた会社が非常に多くなり、退職金額の抑制を中心とした制度の見直しをする機会が多くなり、さらに適格退職年金(平成24年廃止)が平成14年以降新たな契約ができなくなったこともあり、それに合わせてDC・DB・中退共への移行が進みました。今は各社かなり安定している状態のように思いますが、合併の際にどのように複数の退職金制度を統合して行くかということについてはよく発生すると思います。

先にも書きましたが、既得権の保障は絶対に必要なのですが、退職金というのは入社してから定年退職まで40年弱の管理となりますから、退職金制度統合までの退職金額と制度統合後の退職金額を分けて計算することになり、長期間の管理が必要となります。その時点で制度統合前の退職金額については支払ってしまう場合もありますがそれはそれで企業の負担が大きいです。

ポイント制については、制度統合前の退職金額をポイント単価で除することにより累積ポイントを算出することができますので、制度統合前後をとぎらせることがなく進めていくことができるということになります。あとは今後の退職金水準をどうするか、退職金カーブをどうするかなどの各制度の整合性を図っていくことになります。

55歳以上になると退職金カーブが上がらず直線になるという場合もありますが、これは私は前向きにとらえ「定年まで待たず第2の人生を50台のうちから準備するため早めに退職するのを企業は選択肢として示している」と考えています。また、企業の側から考えた場合、やはり支払い能力には限界というものが当然ありますので、①の場合でも②の場合でも上限を設定しておくのは現実的な対応方法だという気がします。さらに中小企業は中退共に加入して少なくてもよいので毎月掛金を負担することで社員の退職時に特に改めて退職金の準備をする必要がないように備えるというのが良いと考えています。

この頃ブログを続けていてえらいですねとお褒めを頂くことが時々あります。平成21年から丸7年間夏休みと年末年始以外の週末に書いていますのでかなりの量になってきたと思います。

テーマが何もなくて困ることもないわけではないのですが、日常的に社労士業務を行っていると何かしら頭に浮かんでくるもので、何とか毎週日曜日の夜に頑張って続けています。先日はこのブログを読んでいただいた出版社から執筆のご依頼を頂いたのには恐縮してしまいました。時にはセミナーの準備をするために、また顧問先企業のご質問の回答を作るための準備のためにネットや自宅にも置いてあるTAC時代の新標準テキストや安西弁護士のご著書などを調べてブログに書いておくということもあります。ブログを書くことで授業の準備と同じでやはり勉強になっていると実感するこの頃です。

良い連休をお過ごしください。


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