YU@Kの不定期村

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日本エレキテル連合が見事に消えた7つの理由。彼女たちは何が“ダメよ〜ダメダメ”だったのか?

2015-03-13 17:44:41 | 提言



こんにちは、YU@K(@slinky_dog_s11)です。

「ダメよ〜ダメダメ」でお馴染みの日本エレキテル連合は、物の見事に消えた。2014年の年末特番、そして2015年の正月特番には引っ張りだこ、流行語大賞も受賞、いくらでも“その後”の可能性があった彼女らは、今これを書いている2015年3月現在ほとんどテレビで見かけなくなった。これを「いつものように一発屋が消費された」と言ってしまえば簡単だが、なぜ彼女たちは消えたのか、そして、生き残るタレントと消費されるタレントの違いなど、色々と考察してみました。


■絶望的なトーク番組での立ち回り

日本エレキテル連合の敗因の1つは、トーク番組出演時の絶望的なつまらなさにある。以前「しゃべくり007」に出演していたのを観たが、まあ、これでもかという程に面白くない。芸人として面白いかつまらないか、という以前に、純粋にこの人たちと話している周囲のタレントがつまらなそうにしているのが印象的だった。具体的に何が面白くないかというと、以下の点が挙げられる。

・何よりも本人たちのテンションが低い
まずは純粋にこれ。物凄く低いトーンで話す。別に明るい人も暗い人もいたって構わないが、仮にも芸人なのだから明るさ・賑やかさ・華やかさは欲しい。彼女たちにはそれが全く無い。綺麗なスタジオでトークしているのに、しみったれた木造建築(築30年)の4畳半の部屋でひとりブツブツ言っているようなテンションなのだ。

・新鮮味に著しく欠ける
彼女たちの経歴は知らないが、仮に10年の下積みがあったとしても、視聴者にとって彼女たちは間違いなく「新人」だ。新人に求められるのは、新鮮味と初々しさ。例えばトーク番組に出れば、急に売れっ子になって今まで話した事もなかったタレントとの会話に興奮するとか、大きな現場に慣れていないが故にやってしまう失敗とか、楽屋の挨拶ネタや急増したギャラの話など、何かしらそういうトピックスがあるはず。その辺りをほとんどアピールせず地味で貧相で不快な既視感ばかりが漂っていた。

・どこからくるのか分からない自信
テンションや新鮮味の他に、肝心の内容も悪かった。「新人」なのだから、当然周りのタレントは彼女たちがどういう人物なのか探りにくる。そのお笑い芸人としての姿勢や、ネタ作り、経験、失敗談、夢など。その流れで将来どうなりたいのか問われた時だった。「日本エレキテル連合というブランドを作りたい」。何を言っているんだ…。正直観ていて困惑した。これについて彼女たちは方々で語っていて、ニュースにもなっている。


今月1日に「2014ユーキャン新語・流行語大賞」が発表され、年間大賞に日本エレキテル連合のコント「ダメよ〜ダメダメ」が輝いたが、来年以降の戦略について、「コント番組を復権したい」と目標を明かした。中野は「コントの芸人はトークが苦手な人が多いので、コントの芸人がテレビで出られるような環境を作りたい」と理由を説明。さらに「新しいジャンルを作るのが目標」といい、尊敬するタレントの志村けんや事務所の先輩であるお笑いコンビの爆笑問題らのように「存在自体がブランド」となりたいと明かしたが、中野は「みなさんがやられていることができないので、だから(ブランドを)作るしかない。逃げ道でもある」と謙虚な姿勢も見せた。

日本エレキテル連合、「どん底の貧乏を味わったので、いつでもそこに帰れる」






「日本エレキテル連合というブランドを作りたい」。まあ、言いたい事は分かる。夢はでっかく世界チャンピオンでもそれは構わない。が、たった1つのネタが当たった今のタイミングでそれを堂々と宣言する事の意味を、彼女たちはわかっていたのだろうか。それも、例として志村けんや爆笑問題を挙げるものだから、その痛々しさに拍車がかかっている。例えば博多華丸・大吉がそのメンバーを挙げて同じ夢を語るならまだ分かる。応援したい。しかし、このタイミングで彼女らが口にするにはあまりにも早く大きすぎる夢だったと言わざるを得ない。

同じスタジオのタレントや視聴者の失笑を買っていたのは、言うまでもない。



■今はまだ傀儡でいるべきだった

他にも、敗因として「“ダメよ〜ダメダメ”のネタを早々に捨てた」という事が挙げられる。意図は分かる。イメージを固定されたくなかったのだろう。確かに、“それだけ”でない方が芸人として重宝されるだろうし、今後の伸びしろも期待できるというものだ。この件について、とあるニュースではこう語られている。


「流行語大賞受賞以降、“一発屋”で終わりたくないという危機感から『朱美ちゃん』を封印してしまったんです。本人たちは他のネタにも自信があったようで、朱美ちゃんだけでないところを見せたかったのですが、需要があるのは“朱美ちゃんと細貝さん”だけなんです」

テレビから消えた日本エレキテル連合、それでも「朱美ちゃん」を封印する理由



私も彼女たちの他のネタをテレビで見たが、見事につまらない。そもそも「ダメよ〜ダメダメ」もダッチワイフとおっさんという狂気に満ちたネタであまり面白いと思った事はないが、流行ったのだから私の感性が一般的な平均値とズレていたのかもしれない。そう、一応流行ったのだ。テレビのごり押しかもしれないし、作られたブームかもしれないが、実際に私の周辺でも口にしている人は多かった。みんな、「ダメよ〜ダメダメ」と確かに言っていたのだ。

それを当の本人たちは年明け早々封印した。まだ一般人がギリギリそのネタを使っていた時期に早くも封じ込めてしまった。それはやはり、早すぎた決断だったのではないか。新しいネタはつまらない(現にどこにも流行っていない)、トークは絶望的、それで後に何か残ると、彼女たちは本気で信じていたのだろうか。

今はまだ傀儡(くぐつ)でいるべきだった。本人たちには不本意かもしれないが、例え心の中で苦汁を飲んだとしても、今はまだ馬鹿の一つ覚えのように「ダメよ〜ダメダメ」とやっておくべきだった。





鮮度のいいマグロの刺身を食べようと注文したら、出てきたのはカットわかめだった。誰がまたそのお店でマグロを頼もうと思うだろうか。



■生き残るタレント、消費されるタレント

生き残るタレントは、やはり二の矢や三の矢を持っている。

最近それを感じたのが、橋本環奈だ。「天使すぎるアイドル」として1枚の写真が話題になった彼女だが、バラエティ番組での活躍ぶりを見ていると、彼女はただ単に可愛いだけではない。受け答えが非常にしっかりしているし、コメントのひとつひとつが決して浅くない。地頭が良いとでも言うのか、観ていて非常に好感を持てるのだ。「可愛い」という一点だけでなくこういった付加価値もついてくるのだから、番組制作側も視聴者も“次”を望むのが自然の摂理だ。





「欧米か!」でブレイクしたタカアンドトシも、流石の安定感だ。タカのボケの安定感とスピードは凄まじく、阿吽の呼吸でツッコミを入れるトシのスキルも素晴らしい。バラエティ番組でも2人1組で「柔」と「剛」、「不真面目」と「真面目」、どちらもクリアできてしまう。一の矢である「欧米か!」に続き、その確かな実力が二の矢、三の矢として認識されている好例だろう。
その点、日本エレキテル連合に二の矢は無かった。トークはつまらない、新しいネタもつまらない。当然の結果である。





また、周囲のタレントに助けられて延命する場合もある。最近であれば狩野英考がこれだ。本人のスキルはかなり低いし、言ってしまえばキモいのだが、その抜群のヘタレっぷりと愛されキャラで周囲のタレントをいつも巻き込んでいる。特に「ロンドンハーツ」や「アメトーーク」における彼の活躍は見事で、彼自身はどうしようもない行動しかしないのに、周囲のタレントがそれを綺麗に拾って笑いに昇華させている。視聴者もその安定のヘタレっぷりに観ていて安心感を覚えるし、そういうポジションとして制作側から声がかかるのも頷ける。





一方、日本エレキテル連合にそういった愛され要素は皆無だ。そもそも、一発のネタが当たった段階で「志村けんと爆笑問題と並ぶブランドを作りたい」と真顔で言い放つ後輩を快くイジってあげようとする先輩タレントはどれだけいるだろうか。更には、トーク番組でもその芸人同士の繋がりや縦社会に関する不満を度々語っていたため、業界内でもあまり好感を持たれていなかったのではないだろうか。



■一発ネタを定着させた戦犯番組

古くから珍妙な格好や意味不明な動き、そして耳触りの良いリズムでウケを誘う芸人は沢山いたが、それを無暗に量産し定着させたのは間違いなくあの「エンタの神様」だ。この番組自体が「固定のリズムに乗って何かやる」という芸風を広め、同時に多くの芸人にその道を志させた。結果、数えきれないほどの一発屋が現れて消えていったのは言うまでもない。
短いスパンでインパクトのあるメロディや決め台詞を連発する。ネタ自体が多少つまらなくてもその勢いとテンドンで笑いを誘う。そういった固定パターンが近年急増したし、最近で言えば“あったかいんだから〜”で勢いのあるクマムシやラッスン何とかもその系譜だ。彼らは間違いなく「エンタの神様」の末裔と言えるだろう。





「リズム芸人は一発屋で消耗品」。そういった土壌が築かれたのも「エンタの神様」の影響だろうし、もっと言えば「爆笑レッドカーペット」もこの流れに力を貸した。日本エレキテル連合も間違いなくこのルートだったし、テレビを取り巻く全ての人間と視聴者が「早いうちに消えるだろうな」という目で見ていたのは言うまでもない。そしてそれを跳ね返すだけのパワーが彼女たちに無かったのは、今まで散々述べてきた通りである。



■なぜ彼女たちは生き残れなかったのか

総合すると、日本エレキテル連合が年明け早々に消えた理由は以下の7つに絞られる。

(1)トーク番組におけるテンションの低さ
(2)新鮮味に欠けるキャラクター
(3)痛々しい自信の披露
(4)早すぎた“ダメダメ”の封印
(5)二の矢の不足、実力の欠如
(6)同業者に好かれない性格
(7)“一発屋は消える”という土壌


この全ての要因が見事にクリティカルヒットし、彼女たちはテレビから姿を消したのだ。

2015年4月18日公開予定の「映画クレヨンしんちゃん オラの引っ越し物語 サボテン大襲撃」に、日本エレキテル連合の2人がゲスト声優で出演している。オファーをかけたクレヨンしんちゃん側も、まさかこんなに早く彼女らが失脚するとは思いもしなかっただろう。今の日本に「日本エレキテル連合が声優をやるなら興味がある!」と言える人が、果たしてどれだけいるのだろうか。


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