Trapped in me.

韓国漫画「Cheese in the trap」の解釈ブログです。
*ネタバレ含みます&二次使用と転載禁止*

エピローグ(1)ー涙の行方ー

2017-05-11 01:00:00 | エピローグ(1)〜(3)


時は雪の卒業式より一年程前に遡る。

淳がその涙と共に心の扉を開け放し、雪の目の前に立つその時に。



本音を口にした淳が、雪に問う。

「もう俺のこと嫌になった?」



涙を流し続ける彼は、いつしか消えて無くなりそうに儚かった。

自身の選択で決まる彼の正否。

雪はただ無言でその場に立ち尽くしていた。



淳はしゃくり上げながら、止まらない嗚咽を漏らし続ける。

「ふっ‥うっ‥うっ‥うっ‥」



「ううっ‥」



堪らず雪は彼に近付いた。

「先輩‥」



「本当に私の知ってる先輩ですか?まるで子供みたいだから‥」



淳は泣きじゃくりながら、雪に向かってこう聞く。

「こんな俺は嫌?」







いつも大人っぽくて、スマートで、常に笑顔の”青田先輩”。

それは彼が彼女の手を握り続ける為に演じて来た幻影だった。

今雪の前で情けないほどの姿を晒すこの彼こそが、押し隠して来た本当の青田淳なのだ。



嘘を吐かれていたとか、偽りを信じさせられていたとか、感じないわけではない。

雪は彼から目を逸らす。



そして改めて考えてみた。

それでも全てひっくるめて、彼の傍に居たいと思えるかどうかをー‥。





”こんな俺は嫌?”





「いいえ」



雪は真っ直ぐに彼に向かって手を伸ばした。

開け放たれた扉の中へ、そっと入って行く。

「泣かないで」



その扉に合う鍵は、彼の目から零れ落ちるその涙は、とても温かだった。

それに触れながら雪は、ようやく本当の彼を抱き締める。

「先輩のこと、嫌いになんかならない」



「一緒に戻りましょうよ‥」



触れた体温は温かく、彼の実体をありありと感じた。

彼の流した涙の行方を、雪はしっかりと受け止めるー‥。










「そこで何しとるんだ?」



ドン!と反射的に雪は彼の身体を突き飛ばした。

なんと赤山家が揃い踏みで、抱き合う二人を見ていたのだー‥!

「んなっ‥」



「ななな何で?!どうして皆こんな所にいるの?!」

「店が終わってから皆でチキンを食べて来たんだ」「姉ちゃんの分もテイクアウトして来たぜ」

「路上でイチャつくのは止めなさい。まったく‥



顔面蒼白で取り乱す雪と、思い切り突き飛ばされて地味にダメージを食らっている淳‥。

淳は手の平で顔を隠しながら、こそこそと声を出す。

「あ‥あの‥」「ん?」



「なんだその顔は。何かあったか?泣いたのか?」

「えっ?もしかして淳さん泣いてたの?」「あらあら目が真っ赤!」



赤山家の人々はそう言って淳の顔をジロジロと覗き込んだ。

雪がなかなか越えられなかった壁が、ガラガラと音を立てて崩れて行く‥。

「なんだ?どうしたんだ」「雪と喧嘩でもしたの?」

「ちょっと顔見せてみなさい」「や‥止めてあげて‥!」



淳は(ト‥トラウマが‥)と高校時代のことを思い出して気が気じゃなかったが、

どうやら赤山家はそんなことを微塵も気にする人達では無かったようだ。

「どー見ても二人、喧嘩して別れの危機だったけど結局仲直りしたってとこだろ!」



最後は蓮にそうキレイにまとめられ、あれほど深刻だった事態は途端に平凡なものとなった。

淳は一つ深く息を吐く。

はぁー



「すみません、お父様お母様。見苦しい姿を‥」

「その様子じゃ運転は無理じゃないか?」



「明日は土曜だし、家に泊まって行ったらどうだ」

「それが良いよ淳さん」「あらそれじゃ朝ご飯の準備しとかなくちゃ」



「ほら帰るぞ」「行きましょ〜」



あれよあれよと言う間に、事態は思いもしない方向へと転げ出す運びとなった。

まだ充血している瞳を見開きながら、二人は呆然とその場に立ち尽くす。







早くおいで、と赤山家の人達が二人に手招きをしていた。

顔を見合わせていた二人はすぐに、駆け足でその後に続いたのだった‥。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<エピローグ(1)ー涙の行方ー>でした。

皆様、最終話に沢山のコメントをありがとうございました嬉しかったです

また追々お返事致しますので、気長にお待ち頂けると幸いです


さて!エピローグ編に入りました〜

何が嬉しいって、淳号泣祭りは終わらなかったってことですよ

あの続きが読めるなんて嬉し過ぎて小躍りしてましたが、まさか赤山家全員が祭りに参加することになるとは(笑)

泣いてるのめっちゃイジられてましたね


けど本当良かったですよね‥淳はようやく本当の自分を受け入れてもらえた。

雪ちゃんに菓子折り渡したいくらいです(何者)


さて二人は赤山家へと向かう運びとなりました。寛容な赤山家、良いですね〜!

三人でチキン食べに行ってるのも微笑ましいです(笑)


次回は<エピローグ(2)ー扉の中でー>です。


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10 Comments

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Unknown (りんご)
2017-05-11 05:21:04
これを読んでから前回の記事を読み返すと、純粋に青田淳がかわいいくて胸キュンです。
仮面を外した真の青田淳、安心して見られます〜。
泣きじゃくっていて若干ひいてしまった気持ちは帳消しします。

赤山ファミリーいいですね〜。
赤山ファミリーがこれほどいい関係になれたのも、亮さんがいてくれた部分大きいですよね。
うぉーん。亮さーん。
まさかの! (komeko)
2017-05-11 05:21:58
感動のフィナーレから、まさかあの時の続きが始まるとは!嬉しいです。
呆然とする淳がかわい過ぎです。ドンマイw
Unknown (なべぞう)
2017-05-11 06:19:52
本当に「淳ドンマイー!」と声をかけたくなりますね(私も何様)

で、yukkanen様もしくは精鋭のコメンテーターの皆様に質問させてください。「高校時代のトラウマ」がここで突然出てくるのが今一つしっくり来ないのですが…。
取り囲まれて、興味本意にさらされる状況が似てるから?にしても、赤山家の面々と高校時代の友人たちとの距離感も、雪と亮との出来事の違いも、なんだかギャップがありすぎて、あのときのことに結びつく淳の思考が理解できない…

ぜひ、回答をお待ちしています!(やっぱり何様笑?)
待ってましたぁぁぁ!! (ゆう)
2017-05-11 07:43:07
「もう俺の事 いやになった?」
この続きが気になって 気になって...
感動のフィナーレさえ
半分心ここにあらずな気持ちでしたが
やっと気持ちが楽になりました!!
これで「if」「最終章」を落ち着いた気持ちでもう1回 ゆっくり読んできます(笑)
それにしても 赤山家...
あんなに 父親に劣等感を持ってたとは
思えないほど アットホームな家族になりましたね!! お父さんも 仕事 なくなって結果良かったのかもですね!!
とにかく 良かった!!まだまだ 更新楽しみにしてます
Unknown (宵っぱり)
2017-05-11 08:58:12
良かった…ほんとに良かったです!
淳のズルさも情けない姿も全部見た上で改めて好きだと受け入れてくれたんですね。
それこそ淳がずっと子供の頃からだれかにしてもらいたかったこと!
大好きな雪ちゃんからそれをしてもらえたら、淳はもう黒くはならないと思えました。
ほんとに良かった…

なべぞうさん、精鋭の意見ではなく恐縮ですが私の意見です…
淳のトラウマは、父からの刷り込み「他人に弱みを見せたら、同情され見下され後ろ指をさされ笑われる」それを証明した出来事があの場面でした。
情けなく泣いたところをいじられて、一瞬あの場面がよぎったんじゃないかと思いました。
あたたかい赤山家の面々はもちろんそんな事はしませんでしたね!
淳が弱みを見せてくれた事でなんだか亮さんのポジションに近くなれる気がしました。
しぇんぱいいいい (Alice)
2017-05-11 10:55:18
思ったよりあの後もふえええって泣き続けてたのか!何回雪ちゃんに「こんな僕いや?」って聞くのですか?!(かわいい)
雪ちゃんと同じくあんなスマートで頼れる大人の先輩だと思ってたので、それはそれはびっくりしたでしょう…

しかし、2人が言葉を介して仲直りする前に
怒涛の赤山家!!笑
お家近いわけでもないのに、すごい偶然ですね!

2人もぽかーんとして
謝ったり許したりのタイミングが
宙に浮いちゃった感じでした笑

いや、でもあ大号泣祭りの続きが見れて
とても嬉しいです〜〜
ここなくしてはいくら卒業式でラブラブしてても安心できません(もう物語は大団円で終幕したのに)!笑

次のお泊まり編?も楽しみです(o^^o)
も、最高っすーっっ! (くーまま)
2017-05-11 23:39:32
皆様方と同じく、感無量…!あの淳が、淳パイセンがっしゃくりあげて雪ちゃんの前で泣き、そして雪ちゃんが先輩の頬を包み込む手、その手にすがる様に雪ちゃんに甘える淳…!…!…!夢に見てたよーっ!この絵面最高っすーっ!そして赤山一家の素晴らしさ(笑)淳のトラウマなんかなんてことない事のように扱い(笑)そして包み込むんだなぁ~あぁ素晴らしきチートラ
Yuccanenさん本当にありがとうございますーっ
淳かわいい・・・ (かりんとう)
2017-05-12 13:39:10
仮面を外した淳がかわいすぎて、私なら今すぐ抱きしめてあげるのに!!とジリジリしていましたが・・・雪ちゃんが手を差し伸べてくれて安心しました~
雪ちゃんがいきなり卒業して淳不在という展開に置いてきぼりくらってましたが、これでスッキリ(笑)

前回のコメント数すごいですね!チートラもこのブログもこんなに多くの人に読まれてるんだなあとびっくり( ˇωˇ )
質の高いコメントとyukkanenさんのマメで面白い返信にも楽しませてもらっていたので、このブログファンとしても嬉しかったです
ありがとうございます! (なべぞう)
2017-05-13 22:15:46
宵っぱり様

私にとっては宵っぱり様は立派な大御所コメンテーター様です!そんな方からのご返答ありがとうございます!すぐにお返事したかったのですが、関連場面を読み直して熟考していて遅くなりました。すみません。

そうか、淳は「人に弱味を見せること」にすごく抵抗があったのか…その象徴が、あの高校時代の亮との衝突だった、と。
確かに淳が弱味を見せたのは、秀紀兄さんに笑顔を勧められたお人形事件の時が最後なのですね、雪に会うまでは。
その中でも高校時代の亮との事件では、弱みとまでは言えないまでも、怒りを溢れさせていた。感情をむき出しにすることの無い淳にとって、予測もしない相手に自分の感情を見られる場面と言う点では今回も同じなのか…。

何となくですが、咀嚼できそうな気がします!ありがとうございました!
Unknown (Yukkanen)
2017-05-31 22:42:50
りんごさん
それな!!
亮さんが赤山家をここまで導いてくれたんだと思うと、本当胸熱うおーんですよ‥(なんだか標語みたいですね‥)

komekoさん
ここにこのエピソードを持ってくるとこがニクイですよね〜!スンキさん、恐ろしい子‥!(白目)
黒淳が吹っ飛んでまるでピュア淳ですよね。
しかしドンマイww

なべぞうさん
お返事遅くなりまして五体投地土下座!!
すみませんでした
淳の「トラウマが‥」は私も精鋭宵っぱりさんと同じ意見ですよ〜
淳にとって弱みを見せることはご法度だったでしょうからね‥そりゃ抵抗ありますよね。
高校時代のあの時は案の定「変な奴」として見られて引かれたわけですし‥。

しかし散々雪ちゃんにして来た「泣いてる?泣いてる?」攻撃をよもや赤山家全員から受けるとは‥w
そしてその結果心配されて泊まってけと言われるとは‥w
なんともほっこりブーメランですよね

ゆうさん
ホントホント、ようやく落ち着いてもう一度最終章を読めますよね!
スンキさんにはまったく驚かされっぱなしでした
赤山家、良い家族になりましたよね。
やっぱりお父さんの環境と心境の変化が大きいですよね。
人生無駄なことは何一つ無い、チートラの大テーマが如実に表れていますよね〜。

宵っぱりさん
黒淳が浄化されていく姿が見えるようですよね‥
彼が小さい頃からずっと望んでいたことは、こうやってただ抱きしめてもらうことだったんだなぁと思い、胸熱です。
黒淳好きとしては少し残念な気もしますが‥w

Aliceさん
思ったより泣いてましたよね、淳w
雪も若干引いちゃってるという‥
けどそれがかえって赤山家の面々には良かったんでしょうね。本心が見えづらかった淳の弱さを知って、ぐっと距離が近付いた。
裏目氏の言う「人に弱みを見せれば‥」の呪いが解けて、本当に良かったと思いますよ‥

くーままさん
おお‥!Yuccanen‥!なんだか新鮮です
淳の号泣&赤山家とのやり取り、待ちに待った展開ですよね〜!奥歯に挟まったものがスポーンと取れるような爽快感がありますw

かりんとうさん
かりんとうさんのジリジリが解消されて本当に良かった!スッキリですよね〜
最終話のコメント、すごい数になってましたよね普段はロム専の方々も勇気を出してコメント下さって‥。
いやも〜ありがたい限りです

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