ゆきのひ 

雪の毎日 ぶつぶつ日記
  こころ新たに…

お盆休み

2016年08月14日 | 日記


 あっという間にお盆になってしまった。
 早くも周囲からは、
「今年の冬は寒いのだろうか」
「豪雪になったりしないだろうか」
 という淋しい話題が漏れ出る今日この頃である。
 とはいえお盆休み。
 働いては遊び、遊んでは働く毎日ではあるが、まとまった休みはとても嬉しい。
 もちろん保育園はお盆中でも働くママさんたちのために開園しているのだが、やって来る子どもが少ないだろうということで、バイトはお休みになった。
 ああ、8日間の休日!
 1日目は美術館に行った。            
 朝、某氏がメールをくれたので、今日は美術館に行って来ると送ったら、一緒に行くと返事が来たので、美術館のロビーで待ち合わせをした。
 たまたま暇だったので「行く」と某氏は言っただけで、私が何を見に行くのかは知らなかった。
 
                     

 実は行ったのは『ぐりとぐらの原画展』である。
 美術館にやってきた某氏は、しばし呆然としていた。
「こういうの、私と一緒でないとこういうのを見ることはないでしょう?」
 と聞くと、大きく頷いた。
 某氏はなんと、『ぐりとぐら』の存在すら知らなかったのだ。
 嬉々としてぐりとぐらの人形の写真を撮ったり(私だけではない、多くのオバサンがカメラを手にしていた)、原画を見ながら
「ああ…ホットケーキが食べたいなあ」
 と呟く私の後を、某氏はとぼとぼと歩いていた。
 そして見終わった後に言った。
「友人の家で飼っている猫が、“ぐり”と“ぐら”っていうんだけど、今日その名前の意味がわかった」
 と言った。
 いやですよぉ、おじさんは…(汗)
 しかし、この年齢になって新しい知識が加わるというのは新鮮なものであろう。
 知らない世界を教え合えるというのは、友人の大きな意義である。
 ぐりとぐらの世界を教えた私は、最近読み終えたロバート・キャパの写真の本を持参して、仕事でカメラを弄ってる某氏からライカとローライフレックスについてご教示いただいた。
 某氏の話に私の知識は一瞬広がったかにみえたが、その後インド料理を食べに行き、タンドリーチキンとラッシーを口にした瞬間どこかへ行ってしまったのは全く残念なことである。

 昨日は、恒例のお墓参りに行って来た。
 他の方たちが雑巾を片手に墓石を磨いているのを横目に、ささっと周囲のクモの巣だけを払い、ざざっと水をかけて、お花とお線香を供えた。               
 がさつなことこの上ないが、娘の性格は亡くなった母親が誰よりもわかっていることである。
 片道1時間かけてお墓参りにきた、という事実が大切なのよと手を合わせながら呟いた。
 しかしその後、偶然本家の従兄家族に会ってしまい、
「これからおばさんのお墓にもお参りさせてもらいます」
 と言われ、ちと焦ってしまった。
 今年のお花はちょっとケチってしまって、やけに色気のないものになってしまったのだ。
 来年はワンランク上のものにしようと思った。

 そして今日から完全に休日だが、どこにも出かける予定がないというだけで、自宅でしなければならない作業は溜まっている。
 しかし、ゆっくり起きてのんびり過ごせるのは嬉しい。

 さて、先月の恐山旅行だが、これは周囲の友人達の間でかなり話題になった。
 そして、私も行きたかったという声が続出した。
「やだなあ、春から私は行くって言ってたじゃないですか、その時『私も行きたい!』って手を上げてもらわないと~」
 と私は言った。
 電話で話した東京の従弟嫁は
「私も『水曜どうでしょう』を見てからずっと行きたかったんですよ」
 と言った。
 皇太子妃ご学友の彼女からの思いがけない言葉に、大泉洋のファンだったのか…?と思った私。 
 前に行ったというたろみさんも、私の土産話に
「なんか私が行った時と全然雰囲気違う…雪さんの恐山楽しそう…もう一回行ってみたい」
 と言う。
 Nさんは
「次に行く時はぜひ連れて行って」
 と言うが、次はないような気がする私は、今度は津軽半島一周になると思うと答えた。
 そして恐山と同時に計画していた、夏のミステリーツアーだが、ひとり旅で座敷童子に会いに行って来た。

                     

 なにしろ御朱印ガールの歴女なもんで、あっちこっち回ったものだから、かなりの強行軍であったがなかなか良かった。
 座敷童子さんに会えたかどうかはあえて書かないが、かなり刺激的でミステリーな旅であった。
 遊んでは働く私、お盆明けはかなり忙しい日々が待っている。

                     

 
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イタコに会う

2016年07月12日 | 日記


               

 マメに働いてる私である。
 2歳児のおんぶにも体が慣れてきた今日この頃である。
 いず子さんに、いつ電話してもいないと言われ、何時から仕事に行っているのだと尋ねられた。
「フルの日は、9時から4時までで、半日の時は1時から5時まで」
 と答えると、バイトとは思えない勤務時間の長さだと言われた。
 そうだよねぇ…最初の話では週に2回、1時から4時までだったんだけどねぇ…(遠い目)
「そんなに稼いで使う暇もないだろう、代わりに使ってやる」
 と友人に言われた。
「いえいえ、お気づかいなく」
 と私。
 たろみさんには、
「これで雪さんは出かけられなくなったんじゃない?」
 と言われたが、これも全く心配ご無用なのである。
 老後の蓄えも大切だが、やはり足腰が丈夫なうちにあっちこっちに出かけたいという気持ちの方が強い。

 下北半島に行って来た。
 下北半島といえば恐山である。
 小さい頃から“その類のハナシ”が大好きだった私にとっては、長年あこがれ続けていた場所である。
 ただ、いかんせん遠いので、なかなか腰があがらなかった。
 しかし今行かなければ、この先下北まで運転するのは無理かもしれないと思い、思い切って計画を立てた。
「恐山に行って来るよ」
 たろみさんに打ち明けると、彼女は言った。
「誰と?」
「ひとりで愛車を運転して」
「え~っ!? もしつかれたらどうするの!?」
 つかれる?
 疲れたら?
 首を捻っていると、さらに彼女は言った。
「誰に祓ってもらうのよっ!」
 ああ、疲れるじゃなくって憑かれるのほうね…と気づいた。
「そんな感じの場所?」
 するとたろみさんは、首を左右にぶんぶんと振った。
「全然そんなとこじゃないよ」
 というのも、数年前仕事で青森に行ったたろみさんは、1日休みを取ってひとりで恐山に行ったのだった。
 行くまではバスの中で
「ひとつ積んでは父のためぇ~」
 とか流れてドキドキ感がすごかったそうなのだが、いざ到着してみると、恐い話は大嫌いなたろみさんでも
「あれ?ちょっと違うかも…」
 と思うくらいの場所だったというのだ。
 だったら大丈夫でしょうと、計画通りひとりで車を走らせた。

                 
                       ↑ 途中の峠

 駐車場は車がいっぱいだった。
 観光バスも数台停まっていた。
 なんだかテーマパークにでも来たような雰囲気である。

                  

 たろみさんが言っていたように、おどろおどろしい雰囲気は全くないし、幽霊が出る雰囲気でもない。
 本堂にお参りをした後は、順路の札にしたがって歩いた。
 硫黄の臭いが漂い、ところどころでガスが吹き出ている。
 足場は悪く、ところどころで積み重なっている石を崩さないように気をつけながら歩いた。
 こんな北の端まで、みんな何を求めてやってきたんだろうと思いながら歩いた。
 ある場所までたどり着いた時、その答えが少しわかったような気がした。
 
 で、恐山といったらイタコなわけだが、なんと思いがけずイタコさんに会ってしまった。
 しかも目と目があってしまい
「どうぞ」
 と言われ、そんな気は全くなかったのだが、母の霊を降ろしてもらうことになってしまった(汗)
 これもご縁である。
 結果は…ここでは書かないことにする。
 帰宅してすぐ、およ子さんに届けなければならないものがあったので、おみやげを持って行った。
「恐山行ってきたの~」
 と言う私に、およ子さんは、自分も行った方がいいものかどうか、ずっと悩んでいたと言った。
「どうだった?」
 聞かれたので私は言った。
「イタコはさておき、恐山に行くことを悩んでいるなら行ってみたらいいと思う」
 結局恐山に行くということは、亡くなった人を思い出すということだと思う。
 戦争で亡くなった人、津波で亡くなった人の霊を慰めるのではなく、ごくごく身近で個人的な人の死を哀悼することだと思う。
 そこに幽霊がいるとしたら、それは全く知らない人ではなくて自分の知っている人だろう。
 私などと違っておよ子さんは毎日ご主人のことを想いながら生きているに違いないのだけれど、また場所を変えてご主人やご両親のことを想ったら、これまで聞こえなかった言葉が聞けるかもしれない。
 だから、迷っているなら行ってもいいと思うと私は言った。
 私は今回、ずっと憧れていた場所に立つことができてよかったと思った。
 しかも結構歩くので、歩けるうちに来れてよかったぁ~と思った。

                     
                          ↑『霊場アイス』なるものを売っていた。もちろん食べた。


 今回のドライブは、恐山以外にもいろいろあって、下北半島をぐるり一周してきた。

                      
                           ↑大間 本州最北端

                      
 
 三沢の寺山修司記念館が思いの外良かった。
 入館すると、受付の方に館内の説明をしてもらったのだが、館内の常設展と特別展の他に、正面のドアを出て文学碑まで行くようにと言われた。
「一周10分ぐらいです」
 え~っ、歩くんですかぁぁぁ…と声には出さなかったが、胸の中でぶうぶう言った。
 言われた通りドアを開け外に出ると、紫陽花の花が咲く林の小道を標識に沿って歩いた。
 そしてたどり着いたのは沼を見下ろす小高い丘の上で、文学碑はものすごく大きな本の形をしていた。
 本のタイトルは『田園に死す』、開かれたページには寺山修司の短歌が三首刻まれている。
 その下にはわんこが!
 寺山修司が好きだったというビクター犬だ!
 このデザインが本当によくって、私はわんこの隣りに座ってずーっと文学碑を眺めていた。

                       

 2泊3日で走行距離は1200キロ。
 たぶんこの先、私はこれ以上遠いドライブをすることはないような気がする。
 憑かれはしなかったが疲れた。
 でも今回もたくさんいろいろなモノを見て、たくさんの人に出会って、美味しいものを食べて楽しい旅だった。
 旅の充実感が仕事への活力となる。
 明日も子どもをおんぶしてやるぞ!という気力も湧いてくる。
 そして次の旅は実はもう計画済みで、ミステリーツアー第2弾になる。
 今度はどんなものや人に出会えるだろうかと今から楽しみ。 
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園児はまちがってない…

2016年06月23日 | 日記


 なかなか生活パターンに馴染めず、しかも年齢的に疲労感が半端なく、毎日くたくただ。
 これは新しく生活に入ってきた保育園だけでなく、夏から秋にかけてはこれまでの仕事も忙しくなる。
 毎日壁に貼った勤務表とスケジュール表を確認しながらの生活で、慣れない私はそれだけでぐったりしてしまう。
 しかも保育園では、アルバイトなので、その日お休みや研修でいない先生のクラスに入るので、毎回仕事の内容が変わる。
 たとえば、朝9時1歳児クラスに「おはよーございまーす」と入ると、どどっと子どもたちが絵本を片手にやってくる。
 ひとりを膝に乗せ、前にふたりを座らせ、
「あ~これはすいかだね、種はぺっぺっって出すんだよ~、これはかばさんだね、がおーって大きな口をあけるんだよ~、あ~おかさんが電話でもしもししているよ~」
 と同時に3冊読み聞かせ。
 おやつを食べさせた後は2歳児クラスとはだしでお外遊び。
 足を洗って泥だらけの服を着替えさせたら再び1歳児クラスに戻り、給食の時間。
 食べ終わったら一人をおんぶひもで背中にくくりつけながら、お布団の準備をし、みなを寝かせつけたら今度は0歳児クラスに行って、お昼寝の見守りアンド寝ない子と遊ぶ。
 お昼寝が終わったらまたまた1歳児クラスに戻っておやつタイム…。
 もう、ぜいぜい肩で息しながら動き回っている。

 園庭では他の組の子ども達と一緒になることも多い。
 女の子は小さくてもしっかり井戸端会議予備軍になっているので、挨拶の仕方もわかっている。
「先生は何組のなんていう先生?」
 と聞いてくるので
「○○組の雪先生です、どうぞよろしくね」
 と言うと、自分の名札を見せて
「わたしはねえ、△△組の××…こっちは××ちゃん」
 などと自己紹介をしてくる。
 そしてその後は
「雪せんせ~い」
 と呼びかけてくる。
 まあ、かわいい♪
 そんなことに気を良くしながら2歳児とお山で木の枝などで遊んでいると、どこかで
「ばーちゃーん」
 の声が聞こえる。
 気にせず、2歳児とカエル探しなどしていると、
「ばーちゃーん、ばーちゃーん」
 となおも叫び声が聞こえる。
 なんだろうと声のする方を見ると、プールで水遊びをしている年中児(たぶん)の男の子が、金網の向こうでこっちに向って叫んでいるのであった。
 あたりを見回すと、大人は私しかいない。
「もしかしてわたくしのことですか…」
 眉間にしわを寄せつつ近づいて行くと
「ばあちゃん、ぼく泳げるようになったんだぜ」
 と得意げに私に言うのだった。
「そ…それはよかった…」
 強張った笑みで私は男の子に声をかけると、彼は満足げにうなずいて皆の方へかけて行った。
 ばあちゃんって…(汗)
 年齢的には決して間違っていない、たしかに彼のおばあさんと私は同世代かもしれない。
 しかしアルバイトとはいえ一応エプロンしているのだから、園の中では先生と言ってもらえないだろうか(--;

 ちゃんと先生という子もいる。
 給食の時間は、3人の先生が交代で食事をする。
 最初に食べ終わった先生が
「じゃあ次は雪先生、食べちゃってください」
 と私の分のおかずをテーブルに並べてくれる。
 すると隣りにすわった男の子が、私のおかずとごはんを指さしながら、ずーっと
「これ、ちぇんちぇいの? これ、ちぇんちぇいの?」
 と聞いてくる。
「そうです、これは先生のです」
 かわいい口ぶりに気を許している場合ではない。
 私のお皿に乗っているバナナ(当然子ども達よりは大きめ)を狙っているのだ。 
 刺激的な毎日ではあるが、体力的にはなかなか大変だ。
 1歳児をおんぶしては腰が痛くなり、0歳時にミルクをあげては翌日左腕があがらなくなる。
 せめて10歳若かったら…と思うこの頃である。
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おめめがさめたら

2016年06月07日 | 日記


 毎週月曜日は、これまでどおりホスピスでティールームの“ママもどき”である。
 最近の楽しみはわんこ。
 ある患者さんのご家族が、いつもわんこを連れてやってくる。
 ドアが閉まっているので姿は見えないが、首輪につけた鈴がリンリンと鳴っているので、「あ~今日も来てるな」とわかる。
 帰る時、ご家族が私にわんこの顔をわざわざ見せに来てくれる。
「あ~ワンちゃぁぁぁ~ん!」
 私は駆け寄って頭を撫でてあげる。
 毎日病院に来て、患者さんを癒すという仕事を立派に果たしているのだ。
「今日もお疲れ様だったねぇぇ」
 そう声をかけてあげる。

 昨日もわんこにお疲れさまの挨拶をしてると、男の子がひとりやってきた。
 今日は学校は休みだったのかと聞くと、もう終わって帰ってきたと言う。
 かき氷でも食べる?と尋ねると、お母さんに聞いてくると言って部屋を出て行き、すぐに
「ふたつ!」
 と注文した。
 シロップは何にするか訊いたら
「おばあちゃんはいちごにミルクをかけたの。ぼくは青いのにミルクをかける」
 おおっ、若者しか注文しない『ブルーハワイ』ですな。
 ふたつを注文どおりに作って、部屋まで届けた。
 しばらくすると、再び男の子がやってきて、私がアイスコーヒーを作るのを
「そうやって作るのかあ」
 などと言いながら見ていた。
 どこの学校なのかと聞くと、なんとわが家の学区の小学校の1年生だった。
 学校はおもしろいかと聞いたら、男の子は言った。
「今日初めてようやく学校がおもしろいと思ったよ」
 その言い方がおかしくて、私はぷっと吹き出してしまった。
「それはなによりでした」
 なにがおもしろかったのかと聞くと、算数と言う。
 どんな勉強だったのかと聞くと、男の子は言った。
「1たす1は2 2たす2は4」
 なるほど…1年生の1学期はひとけたの足し算を習うのねとわかった。
 さらに男の子は仕事をする私の後ろで
「あとは国語と社会があって、でも図工はなくって、でも明日の1時間目は体育」
 といろいろ語ってくれたのであった。
 ティールームにやってくる子どももけっこういるが、圧倒的に話は男の子の方がおもしろい。
 これが女の子になると、あれこれ私が見知らぬ小道具などを持参するので、話に付いていけなくなるのだ。
「これプリキュア」
「ほほお、どれがプリキュア?」
 すると女の子は一瞬、この人何言ってるのという顔をして、それからしかたないなあという顔で私に言うのだ。
「全部プリキュアでしょ」
「えーそうなの? そうだったの? でもおばちゃんがテレビで見た時はこんなにいなかったけど…」
 そうすると女の子はシリーズ名とひとりひとりの名前を教えてくれるのであった。
 覚えられない…というか、その前に違いが全く分からない…というかプリキュアがシリーズ物だったことすら知らない。
 そんなわけで、私はへらへらと学校の話などしてくれる男の子の方が話を聞いていて楽なのである。

 幼稚園も行く度に子どもの名前と顔を覚えてきた。
 ありがたいことに、持ち物に書いてる名前が全部ひらがななので私にも読める。
 こども園ではプリキュアの違いに悩まされることはないが、決して安心はできない。
 お昼寝時は2歳児と一緒なのだが、2歳児になると女の子は早くもキャラクターに詳しくなってくる。
 今日も、早々と目を覚ました2歳の女の子が、私のエプロンを指さして
「くま~」
 と言った。
 私は彼女のシーツについているアップリケを指して
「これもくまさんね」
 と言ったら、彼女はきっぱり言った。
「これはじゃっきー」
 は?
 そして彼女はシーツの下の布団を見せて
「これもじゃっきー」
 と言った。
 なるほど、アップリケと同じ熊の絵にアルファベットでジャッキーと書いてあった。
 そこでようやく、絵本の『くまのがっこう』を思い出した。
 1歳の女の子が自分のトレーナーのイラストを指さしてきたが、ドキンちゃんはわかったがその妹の名前が出てこなくて頭を抱えた。
 仕方がないので、脇に小さく描いてあるメロンパンナちゃんでごまかした。
 早くも女の子の話についていけなくなっている。

 さて、お昼寝の途中で目を覚ましてしまった2歳の子に、お腹をポンポンしながら言った。
「もうちょっとねんねしようね、起きたらおやつの時間だよ」
「おやちゅ」
 おめめが覚めたらごちそうするぞ~♪の金魚と同じだ。
 しかしこども以上におやつの時間が楽しみなのは、私なのであった。
 きょうの『麩のラスク』もおいしかった。
 帰る時に、玄関のところに貼ってある献立表を確認した。
 それによると、明日のおやつは『フル―チェ』である。
 あ~久しくフル―チェ食べてないなあ…と今からわくわくのおやつの時間なのであった。
 
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先生のたまごはじめました

2016年06月05日 | 日記


 雪が溶けて、雪が降るまで、毎月第1日曜日は町内清掃。
 せっかくの日曜日なのに朝6時集合で、町内の道路に落ちているごみを拾ったり、道端の雑草を取ったりする。
 いやいや、道路の草をむしっている場合じゃないのだ、本当なら庭の草むしりをしなければならないのだ…とぶつぶつ言いながら参加する。
 独り者は代わりに参加してくれる者もいないので、仕方がない。
 よその町内には不参加世帯は罰金を払うシステムのところもあるが、私の町内は欠席しても厳しくないので助かる。

 今日は朝食を食べて後片づけをすると、美容室に行って髪を切ってきた。
 帰宅すると、ぐたっと倒れて昼寝をしてしまった。
 なんだか疲れてしまった。
 というのも、新しい仕事を始めたからだ。
 縁あって、幼稚園でアルバイトをすることになった。
 お仕事の内容は、保育士助手で雑用係。
 ま、雑用だったらだいじょうぶかなあ…と思いつつも不安な気持ちで初日を迎えたのであった。
 
 受け持ちは1歳児クラスだったが、いきなり初日からお部屋を間違えて0歳児クラスに入ってしまった。
 あらあら…と頭をかきつつ担当の部屋に出勤。
 初日のシフトは午後だったので、お部屋では子どもたちがお昼寝の最中だった。
 まずはお昼寝中の子どもを見守り、途中で目を覚ました子どもの傍に行ってお腹をポンポンして寝かせつける。
 お昼寝が終わると布団を片付け、おむつの交換。
 それから手を洗わせておやつの時間。
 その後それぞれの鞄に、その日使ったタオルや連絡帳を入れて、帰りの支度をする。
 書くとこれだけのことだが、なにしろ初めてのことなので、まだこどもの持ち物がわからないので、ひとつひとつ書いてある名前を確認しながらの作業なので時間がかかって大変だった。
 最後に子どもたちのトイレを掃除して終わり。
「おむつ交換って、今時の紙おむつはどんななのっ!?」
 とどきどきしていたが、今は1歳児のおむつもパンツ式だった。
 そんなことは今時あたりまえのことだったのかもしれないが、1歳児のおむつは腰に巻きつけるタイプのものしか知らなかったので驚いた。
 そして
「これなら私でもできるのです!」
 と安心した。
 そのかわり、今時の1歳児の下着はロンパースタイプなのにびっくりした。
 もしかしたらこれも今時は当たり前なのかもしれないが、なにしろ1歳児の肌着など長いこと見たことがなかったので驚きであった。
 しかし何よりも驚いたのは、こどもたちであった。
 なんの説明も無く、幼稚園に足を踏み入れた時からいきなり私は“雪先生”と呼ばれるようになった。
 アルバイトでパートのオバチャンなんですが~…と思っている私には、なんとも面映ゆい呼び名である。
 お昼寝から目を覚ました子どもたちは、私をどう見るのだろうと緊張した。
 ところが、子どもたちは、なんの抵抗も無く私を受け入れたのである。
 幼稚園に来た時にも、給食を食べている時にも、お昼寝をする時にもいなかった人間が、目を覚まして目の前にいたら、普通ならぎょっとしないだろうか?
「この人だれ?」
 と思わないのだろうか?
 1歳児はまだそこまで考えは及ばないのだろうか?
 それとも1歳で保育園に預けられた子どもは、たった2ヶ月の園生活で見知らぬ人に対する警戒心を解く術を覚えたのだろうか?
 私は布団を片付けつつあれこれ考えた。
 子どもたちはその後も、おとなしく私におむつ交換をされ、隣りでおやつを食べながら私に手を差し出し、先生が絵本を読むのを私の膝に座って聞いていた。
 私の勤務終了時間になり、先生からそろそろ時間ですと声をかけられ
「はい、雪先生が帰りますから皆でバイバイしましょうね」 
 と先生が子ども達に言うと、ある女の子が私の指をぎゅっと掴んだ。
 たった数時間で、私が“雪先生”だということを、その子は認識したのだ。
 初日にして、1歳児ってすごいなあと感心することばかりであった。
 
 私は赤ちゃんが好きだ。
 でもおもしろいという意味では、私は4歳児が一番好きだ。
 会話が成り立つからだ。
 でも早くもクラスの子どもたちが可愛いくなっている。
 10人の名前と顔がまだ半分しか一致していないのだけれど。

 仕事を引き受ける時に、何をしたらいいのですかと私をスカウトに来た先生に尋ねたら、お昼寝の見守りと、おむつ交換と、トイレ掃除ということだったので、それならできると引き受けたのだが、その後シフトを決める時になって、
「誕生会で何かして欲しい」
 と言われてしまった。
「何かって…たとえばパネルシアターとか、エプロンシアターとか?」
「それそれ!じゃあ演目に雪先生入れておきますね」
 あ、なんか最初の話と違ってないですか…と汗が出る私である。
 私は絵本を読むのは得意だが、歌ったりお芝居したりするのは得意ではないのだ…本当は。
 ぶつぶつ言いながらも、毎晩こっそりエプロンとパネルの歌とおしばいの練習を始めている“雪たまご先生”である。 
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