薬

由紀子は普段からたくさんの薬を使っています。

痙攣の薬　
痙攣の薬の副作用を抑える薬
安定剤２種類
アレルギー性鼻炎の薬
糖の吸収を遅らせる薬

ドライアイからのびらんを防ぐ目薬
眼圧を下げる目薬２種類


そして、今は
ＰＭＳ期の不眠時なので
追加の安定剤１種類
鼻炎がひどいので去痰剤と点鼻薬


なんと、１日に１4種類の薬を
使っていることになります。

肝臓が弱るのは当たり前ですよね…。



時々、
由紀子に薬を飲ませることが怖くなります。


薬はもろ刃の剣です。
飲み合わせでは、ひどい副作用が出ます。


現に痙攣の薬と抗ヒスタミン剤の
飲み合わせで、
由紀子は痙攣を起こしたことがあります。

めったに起こらない飲み合わせの
副作用らしいのですが
由紀子はそれにぴったりはまってしまいました。

以後、抗ヒスタミン剤は禁止です。



今夜もたくさんの薬を
由紀子に手渡しながら
ふと怖くなりました。

私が手渡す薬を
何の疑いもなく飲む由紀子。

私の責任は重大だと
つくづく思うのです。



薬は手帳で管理して
どのドクターにも薬剤師にも
確認してもらっているけれど
本当に体に害はないのだろうか…


薬を減らしたい・・・
でも、ほとんどの薬は
一生使うことになるでしょう。



早く鼻炎が治って
一種類でも薬が減ることを
祈るばかりなのです。


由紀子の寝息を聞きながら
穏やかでよかったと
しみじみ思う夜です。

＝ＥＮＤ＝