畑に吹く風

 春の雪消えから、初雪が降るまで夫婦二人で自然豊かな山の畑へと通います。

連載78「生まれて初めての一人旅」(その2終わり)

2016-08-28 04:48:39 | 旅行


  「生まれて初めての一人旅」

  初めて会う年長の従兄弟たちは歓迎してくれた。
父は末っ子だった事も有り、姉たちは父よりもかなりの年長。
したがって、従兄弟たちは全てかなりの年上で、もっとも年長の従姉子の娘はなんと私と同じ年齢、学年だった。

二泊し、中津川の伯母さん宅を辞し、長い道のりをバスで次の目的地白河町の切井と言うところに向かったが、
そこが父母たちが長年暮らした村だった。

 切井は長いバス旅の末、高い峠を越え下った山中に有った。
父母そして、姉たちが暮らした家にも入ることが出来た。
歓迎を受けるとともに、バス会社の営業所長をしていた叔父がお客様の招待旅行に入れてくれ、
高山市から乗鞍岳に行く旅行に便乗することになった。

バスは高山の町を外れ山道に入る。
長い長いバスの旅では有ったが、登山コースに入ると初めて見る、白樺林に見とれ、
そして標高を上げるに従って見える下界の美しさにも魅せられる。

 そして、かなり標高が上がったところで、平湯峠に到着。
道路はそこで分岐し、平湯温泉へ下る方向と、乗鞍岳に向かう方向に分かれる。
乗鞍岳にはお昼過ぎに到着し、鶴が池の近くのレストハウスで昼食の後、山頂方向へと向かう事となった。
寒さのためにカーディガンを着て、初めて見る高山植物群に見入り、霧が湧き舞い上がる様に驚きを覚えた。

 やがて元来た道を引き返し、峠で平湯温泉へと下る事となる。
一組の招待客の中に私と同い年の男の子が居たが、今はどうしているのか懐かしい。
こうして、旅の中のまた旅で初めて三千メートル級の山へ、珍しいバス旅行も経験できたのだった。

記憶はそのあたりで途切れ、帰りの記憶は無い。
あの煙くて困ったSLの記憶も無いから、高山線の白川口駅から高山線に乗り、
富山で北陸線に乗り換え、そして直江津、信越線経由で長岡へ。
長岡から再び上越線に乗り換えて帰宅したと思うのだが、記憶に薄い。
あの飯山線のSL蒸気機関車の思い出が強烈過ぎたのかも知れない。

                  (終わり)

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4 コメント

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お早うございます (meibi)
2016-08-28 09:24:44
昔の列車の長旅は、大変だったようですね。
でも色々と歓迎を受けて、バスで山の登山観光が良い思い出になったようですね。
写真も残っていたようで、良い記念になりますね。
ジャガイモ堀も終わって、秋野菜の準備も出来たようですね。
これからまた、大変かもです。ご苦労様です。
meibi様 (スベルべ)
2016-08-29 04:50:58
 一日、各駅停車の普通列車に乗っていたように思います。
もっとも、飯山線には急行なんて無かったのかな。
坊主頭だから仕方ないのでしょうが、どこに行くにも学生帽だったのも可笑しいですね。
今年はいろいろな行事が重なり、畑仕事も遅れ気味。
少し焦り気味ですが、体調を見ながら進めていこうかと思っています。
間もなく夜明けです。先ずは山の畑に行ってきましょう。
Unknown (ミケ)
2016-08-30 01:05:34
昔は蒸気機関車だったから揺れるし鼻をかむと真っ黒だし粉塵が目に入るし石炭臭いし大変でしたね。今はSLの旅、なんて言って短い所を休日だけ走ったり鉄道博物館なんていって見せたりしています。小学校の修学旅行は知多半島だったので長々と汽車に乗ってうんざりしました。秩父鉄道、真岡鉄道など観光用SLにも乗りましたがあまり乗りたくないですね。
ミケ様 (スベルべ)
2016-08-31 05:24:16
 見る分には楽しいSLですが、あの長旅の苦労を思うとねー。
観光用に少し乗るだけだったら良いのかも知れませんが、
再びあれで旅をしたいとは思いませんよ(笑)。

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