象の花子が息を引き取った、というのがニュースで流れている。「伊勢志摩サミットが開催されている現在、象の死がニュースになるほどの話題か、よほどニュースがないのだな」と私は思っていたが、ふと「長寿命の動物は何だろう?」と気になった。「鶴は千年、亀は万年」と言われているが、亀が長生きするのは分かるが鶴が長生きするのは理解できない」と思ったからである。
私は長生きするのは動きがゆっくりしたナマケモノのような動物であると思っているのだが鶴は空を飛ぶし、しかも渡り鳥である。激しい運動をするので、とてもそんなに長生きするとは思われなかった。
調べてみると哺乳類で長生きするのは体が大きい草食動物の象やサイ、カバなどで50から70年、次いでゴリラやオランウータン、等のサル類で30-50年だそうである。クジラもかなりの長寿命である。ゆったりした動きで体が大きい動物の寿命が長いようである。クジラの中には200歳以上のものがいるそうである。
鳥類は意外に長く、鷲、鷹、鶴のような大型の鳥類は30年くらい、インコやオームの類も同じくらい生きるらしい。肉食の哺乳類よりは寿命が長い感じである。鳥にとって空を飛ぶというのは意外に楽なことなのかもしれない。
亀は脊椎動物では一番寿命が長く、250歳のカメが観測されたことがあるらしい。他にニュージーランドのオオトカゲは200年くらい生きるらしい。
更に長寿命なのは貝類でミル貝は160年以上、アイスランド貝というハマグリのような貝は500年以上生きたものが居たそうである。もっともこれは貝殻の年輪から推定しているもので誤差があるかもしれない。
極め付きは一部のクラゲで寿命という概念がない不老不死だそうである。これは、子供が自分の体内で生まれて大きくなり親と入れ替わる、新陳代謝をすっと繰り返すということらしい。もっとも若返りが観測されているというだけで若返りの回数に限界があるかどうかはまだわかっていない、ということだと私は考えている。竹は毎年筍ができて一つの個体から次々と若返っているように見えるが百年に一度花が咲くとその後は枯れるという。こういう感じの寿命はあるのではないだろうか?
いずれにしても生命はまだまだ神秘に満ちていると改めて思った。