ユキだるまのつぶやき

歌う仕事の日常とインディーズならではの話あれこれ

2017-06-10 14:50:09 | 音楽

大都市は、どこへ行っても駅前が同じように見えて、どうも印象が薄い気がするのですが、この頃気になる「街」関係2つ。

三戸亜耶ちゃんから借りた「ロワイヤル・ドゥ・リュクス」のDVD
https://matome.naver.jp/odai/2140577621630243601
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南仏から発信している大道芸劇団です。

巨人が空から街に落ちて来た・・・というニュースが新聞で流れ、鉄製の巨大なサンダルが落ちていたり、バスがナイフで真っ二つに切られていたり(という巨大オブジェが)、ある日街の中のあちこちに見られるわけです。

宣伝カーのバンパーから首だけ出した大道芸人が、町中の人たちに「東西、東西」的な呼び声で、「巨人が空から落ちて来たぞ~!。見にお出で~!」 と知らせます。

呼びかけにつられて見に行くと、そこには気を失った巨人が横たわり、制服を着た劇団の人たち(小人に見える)が大勢で力を合わせ助け起こし、座らせ、水をやり、巨人を目覚めさせます。

悲しい目をした巨人は疲れ切ってため息をついたり、まばたきをしたりしながら、周囲を見回し、ソプラノ歌手の歌を聞いたり、色々と世話をされ、やがては街の中を歩き始めます。

これは、飽くまで仕組まれたパフォーマンスで、巨人は木材と鋼鉄類でできた巨大マペット。それを人力で動かしているのですが、その巧みなチームワークと操縦で、そこに大勢の人間が働いていることが全く気にならなくなります。

巨人の周囲に群がる街の人々は、いつの間にか巨人に同情し、一挙手一投足を見守り、この不思議な空間に同化していきます。

そしてこのパフォーマンスは期間限定の「祭」とも「サーカス」とも違い、ある日突然始まって、巨人は「さよなら」も言わずに去って行ってしまう。

わずか数日間そこに居て、夜になれば眠り、朝が来ると不思議な光景が現れ、街の人たちの心に忘れられない思い出を残していく。

それから次に彼が現れるのは、何年も経ってから。それもいきなりです。

このパフォーマンスはいくら言葉で説明しようとしても、どうにもならない。

映像を見て頂きたい。それよりも、実物を体験してみたいと思う。

何より心を揺さぶられるのは、街の人たちの反応です。

フランス人というのは、その言葉の使い方がすごい。

ごくごく一般の人たちが、まるで映画のセリフみたいな会話をしている。

巨人に対する恋心を語る女性も続出。

「体が震えて鳥肌が立ったわ。バカげてるけど本当よ。彼が目を開けた時は泣きそうになった。ため息もすごかった。具合が悪いみたいだった。同情じゃない。愛さずにいられないの。」

どう自然に翻訳しようとしても、やっぱりこういう映画のセリフ的になっちゃうんだろうな。

巨人が立ち去る時には、涙を流す人が続出。

子供も、女性たちも、そしてお爺さんも。「去ってほしくない」と。

街の人たちが、その数日間、巨人を気にかけ、話題にし、すっかりその時間の中に入り込んでいる。

全ての人の子供時代を思い出させ、忘れていた何かを思い出させるのかもしれない。


小さな冴えないカフェでビールを飲んでいる普通のおっさんが言う。

「美しさには抵抗できない。学んだり理解する必要はない。そうだろ? 美とは難しいもんだ。ただ感じればいい。」

ははっ!!

街ごと巨大なファンタジーに巻き込まれて、みんなが放心状態になっている・・・ということか。

ところで、現実問題、このパフォーマンスをライブでやってしまうには、ものすごい技術と頭脳の集団が居るということです。

一歩間違えれば危険極まりない巨大オブジェを水で洗い、ものを食べさせ(時には拒否される)、ため息をつかせ、眠らせ、感情を表現させ、本当に生きた巨人として生活させるには、綿密な設計と訓練が必要で、いったいいつどこで、そんな練習してるんだろう・・・と、頭がくらくらする。

皆さまも是非まずはyoutubeなどで、ご覧になることをお勧めします。

過去には横浜にもこの劇団はやって来たそうですよ。

お金かかりそうですね。



それから読んだのはこれ。
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丁度日本でいえば江戸~明治時代のヴィクトリア朝時代のロンドンの街。

それも、露店やら靴磨きやら、怪しげな商売も含めて、ストリートで小銭を稼ぐ人々の貴重な写真と共に、彼らの生活がルポされています。

子供のころに読んだ「クリスマス・キャロル」だとか「オリバー・ツイスト」だとかの背景が写真で見られる楽しさ。と、同時にちょっとブキミ。

この街頭生活を撮った写真家は、のちにヴィクトリア女王のお抱えカメラマンになったそうですから、人生とは面白いものです。


今日はヒルトン1F「セントジョージバー」で歌っています。

19:45からです。








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