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つれづれなるままに・・・・

嫁をやめる日/垣谷美雨

2017-07-24 | 読書

図書館で数カ月待ってやっと順番が回ってきました

脳溢血で夫に先立たれた主人公の高瀬夏葉子

18代続く長崎の旧家、堅太郎は、東京出張と偽って市内のホテルで死亡していた

何故か態度がおかしい発見者の同級生白川。夫には隠された秘密が・・

その秘密とは・・・ネタバレになりますが、いろいろ事情があって毎月にように5万とか10万を

サオリという女性に振り込んでた・・・このサオリは夫の元カノで親に反対されて結婚はできなかったらしい

夫婦関係は冷え切っていたので、晴れて自由かと思いきや義実家の人や周囲の人に監視されるような生活・・

 

うわ~田舎ならでは・・・の人間関係っていうかそんな感じでした

松居一代の話よりももっと怖いと感じたのは私だけではないと思う

なんていうのかとてもリアルで読んでいて背筋が寒くなった

読む人の立場っていうか誰の立場に立って考えるかによって思いは変わってくるのかもしれないけど

どうしても嫁としての立場で読んだ・・年齢も近かったので^^;

信頼されていると感じるのは、相手からつぶしてもいい人間と思われているのと同じ

という夏菜子の父が娘に言った言葉だけどなるほど・・・突き刺さりました

そういうとらえ方もあるんだ・・・でもこれ娘を心配するからですよね

あと信じられなかったのが姻族関係終了届を知らない役所の人・・・

結局、姻族関係終了届を知ってる人が変わって対応してたけどそういうことってどうなのでしょう??

主人公もただのヒモの男に引っかかるなんて・・・(笑)

自分の経験上、嫁を人間ではなく「嫁」という生き物だと思っている人は田舎なのでたくさんいます

嫁である前に一人の人間です

とてもリアルで私にはホラーサスペンスでした(笑)

ただ、今と昔の自分と変わったと思うことは

本を読んだり、大切な友達が自分の考えを柔軟にしてくれ、いろいろな考え方があることや

物事を見る目線を少し変えるだけで見方が変わることを学んでるように思います

ブックカバーの絵が鳥かごの中に一戸建てが入っていて、物語を読んでこの絵の意味がよくわかりました(笑)