como siempre 遊人庵的日常

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真田丸 第45回

2016-11-18 22:31:44 | 過去作倉庫15~
 前日の土曜日の「ブラタモリ」で、真田丸の実在した場所を地形的に検証するという応援企画をやったせいもあり、いい具合に脳内補完されて今週は面白く見られました。そりゃまあ、あんだけテコ入れして、面白くなきゃ困るよね。
 ここ近年の駄作例は、最終盤に、まわりから声も枯れんばかりに応援してもらっても、それでもグダグダでしたというのが少なくないので、ここでちゃんと必要なことやって面白くみせたというのは、ほめてよいところだろうとは思います。
 っつっても、あくまで比較の問題なんでね。ここ何年もどうしようもないのが続いたこと、それに先週がテレビにもの投げたくなるくらい酷い虚仮脅かしだったことで、満足レベルが下がっていて、まともにできてりゃなんでも合格ラインに達するのかもしれません。
 だけどねえ、最後の6回まできて、「まあ面白かった、ふつうに」程度の感慨ってのは、1年もやってきたドラマとしては、あきらかにに失敗してますよね。構成的に。大河ドラマ的ツボは外さずに盛り上げてはいるけど、1回こっきりのイベント的な面白さに終始して、ここまで生きてきた主人公の生き方の集大成としては、たいした感慨ないですもんね。
 というわけで、全50回のドラマとしては、たぶんここが一番やりたかったのでしょう、第45回「完封」です。


今週のざっくりしたあらすじ

 徳川との決戦がせまり、最終兵器の真田丸は完成しました、幸村(堺雅人)は牢人衆をあつめて軍議を開きます。それぞれの持ち場も決まり、「おのおの、抜かりなく」と亡き昌幸のキメゼリフを決めたりしたものの、大坂城の上の方では、どうも動きが不穏です。
 なんかわかんないけど、手薄な城の西と北が、人の入れ替えをやっているとかのタイミングで敵に襲撃され、あれよあれよという間に落ちてしまいます。城の西と北は裸同然。どーするんだ、と責める織田有楽斎(井上順)や大蔵卿(峯村リエ)たち。
 毛利勝長(岡本健一)が、なんかおかしい、中の動きがばれてるんじゃねえか、と言ったことで、有楽斎に疑いの目を向けた源次郎は、さっそく有楽斎を一杯飲みに誘います。差しつ差されつしながら、実を言うと大坂城の守りは穴だらけで、特に城の裏がいちばんヤバい気がするんです、博労口砦とかが。とても勝てると思えませんなどと言ってさりげなくブラフをかまし、そんでその次の日に博労口砦が奇襲されてあっというまに落ちてしまい、「やはりあの男か…」とか。わかりやすすぎ(笑)。
 こんだけ広い大坂城で、有象無象がゴロゴロいて、内通者が有楽斎ひとりだけってこともないと思うよね。もちろん此方からあちらへの間者もいてあたりまえで、忍びとか草の者とか登場させるのがいやなのはわかりましたから、そのあたりの諜報戦をもーちょっとまじめにやっとけば、ドラマとしてずっと大人っぽくなったのになー、と残念に思いますね。(真田太平記では、大坂城の獅子身中の虫三匹を殺しまする、とか言ってかっこよかった…)。
 城の西と北はやぶられてしまったけど、敵の本命は南です。なぜなら、そこに徳川の身内と、スター級の大大名を布陣させているから!…ってなことは得意そーにどや顔でプレゼンしなくても誰でもわかりますよね。そしてその本命軍団を迎え撃ちます、真田丸で!
 とゆーことで、あちこちに分けて布陣したはずの牢人衆が、みんな持ち場そっちのけで真田丸に集まってきちゃう。そっちのほーが面白そうだもん。テレビにも映るし。というわけですね。面白いところにいってテレビに映りたいのは秀頼王子も同じで、わたしも言ってみんなと勝鬨揚げたりしたい、というのを、周りがみんなで止めます。総大将が現場をうろうろして声をかけて歩いたりしたら、みんなこの戦はヤバいんじゃないかと思います、と。
 そのかわりに、私が行きますといって茶々様(竹内結子)が手を上げ、実際に現場をまわって激励してあるきます。それはいいんですが、亡き秀吉デザインの羽根つき甲冑なんか着ちゃって完全にコスプレ感覚、浅草サンバカーニバルとか、わたしのラバさん酋長のむすめ状態。負けることは決してありません!とかいって。それをきりちゃん(長澤まさみ)が、「おかみ様ひとりがはしゃいでるんですよ。みんなドン引きですよ」とはっきり言います。この人、大坂城内でウロウロしてたところを茶々様の目に留まって、ごーいんに侍女にスカウトされてしまったんですね。
 さて、徳川軍のほーですが、家康が上杉景勝(遠藤憲一)と直江兼続(村上新悟)主従を呼び、真田丸を攻めて落とせと命じます。例の直江状のことなどたっぷりとイヤミをかまし、30万石への大減封で食うや食わずの窮状を、脱出できるかもよ…と甘言を弄しながら。そんで、前線にでてきた信之のふたりのむすこも上杉の下に付き、叔父の出城を攻めるように命じられます。
 そんなことで、上杉主従も真田兄弟も心を痛めるんだけど、いやがらせといったって、華やかな一番手柄をそんな関ヶ原の懲罰組とか零細大名の子供たちなんかに譲ってくれるわけじゃないので、最前線には大大名の前田家や家康の身内たちが配置されます。こういう動きは、徳川軍にいる矢沢三十郎が佐助をつかってしっかり大坂城内と、こっちはこっちでちゃんと内通してるので、いち早く幸村の知るところとなります。ようはじぶんも内通してるわけなので有楽のことも深くつっこまないんですね。裏でごたごたするよりも、さっと仕掛けて敵を引き込むというフェイント作戦が素早く実行に移されるのでした。
 かくして大坂冬の陣はどさくさまぎれ的に開戦されるのですが、開戦をする大役は、幸村の息子の大助が務めます。敵の鼻先までいって六文銭旗を振り、踊りをおどって挑発し、敵に追わせて自軍のテリトリーまで引いてくるという役ですね。いうまでもなく、第一次上田合戦のときにこれは十代の源次郎がつとめた大役でした。そうか、当時の源次郎ってこの大助程度の立ち位置だったのね…と思ったり、当時は六文銭旗が手書きで甲冑もバラバラと適当だったのが、スタイリッシュな赤旗・赤ヘル軍団に見た目も完成されていて、終末にむかって完成されていくスタイルだったんだなあと感慨を覚えるものがあったり、ことしのカープの躍進は真田の赤備えとリンクしてたんかなあとか思ったり、なにより上田の時に続いてそこにいる作兵衛の存在に時の流れというものを感じたり、このシーンはなにげにいろいろ去来するものがあって良かったです。まあ、敵陣の井伊家の赤備え軍団をみた幸村が、「あれは井伊の赤備え、あっちはあっちで物語があるのだろう。聞いてみたいものだが…」とかなんとか言い、来年の大河ドラマのなんちゃって番宣なんかサービスでいれたりしてましたけどね。
 そして大助は、前田軍を引っ張って自軍に戻ってきます。縦列状態で押し寄せてきた前田勢は、真田丸に仕込まれた空堀にどんどん落ちてしまい、将棋倒し状態になり、這い出ようとすると砦の上からの一斉射撃をくらって…と、このドラマ始まって以来の大殺戮シーンがしばらく展開されます。なんかもう海は死にますか~山は死にますか~の二百三高地状態で。
 ここまで合戦シーンがほんとに不完全燃焼だったので、惜しげもなく殺戮解禁したシーンはカタルシス感があって、不謹慎を承知で言いますが楽しかったですよ。まあ、人馬の数などは少ないのですが、それもあまり気にならない程度に隠せました。
 こうして、一方的にやられまくった前田軍はどんどん退却していきます。その頃合いに、幸村はカーテンコールの役者みたいに前線にでていき、われこそは真田左衛門佐幸村ア!!と派手に名乗りを上げます。パンパカパーン。一世一代の大見得ですね。
 これを後方から見守っていた景勝様は、「日の本一の兵、真田左衛門佐!」と掛け声を飛ばすのでありますが、これが幸村の勝ち名乗りに遠慮してか、日の本一のつわものホ!真田さえもんのすけヘ!みたいに語尾が裏返っていたのは、こまかく芸達者だと思いました(笑)。まあ、そのあとの微妙に目じりを下げて口元を緩めた直江様にほとんど持っていかれたんだけどね。直江様の愛の兜もう一回みたかったなあ。
 こうして幸村は凱旋。大盛り上がりで盛大な勝鬨が上がり、もう完勝したような騒ぎなんでありますが、これが最初で最後の明るい戦勝シーンなので、心に刻みましょうね。上杉主従の味のありすぎる表情も含めて。
 大負けした徳川軍の方は呆然として、というか家康と本多佐渡(近藤正臣)にしてみれば上田で経験済みのことで、それを学習せずにまたやらかしたわけなので、悔しさも倍ですよね。何気にいつも「また真田にしてやられました」とか言って、あんたどっちの味方なの状態の本多佐渡ですが、年取って超然としてきたので真田びいきを隠さなくなって、それがいい味で笑えます。
 それよりじわじわくるのが秀忠(星野源)。「大敗じゃ…」と口に出してしまって、そんなことは言わんでもわかっている!とパパに怒鳴られるんだけど、なんかわかってきましたが、このドラマでは真田太平記の逆なんですね。家康のほうが真田を粘着質に恨んでて秀忠はそうでもない。この家康・秀忠の逆転は、まあ、なにかにつけて真田太平記の裏をやろうとして滑ってしまっている本作の痛々しい一面ではあるんですが、内野さんも上手だし、なんでそんなに真田にこだわるのかわかってない秀忠とのボケツッコミがすみずみに配されてて、じんわりおかしいです。
 とにかく星野さんのずれっぷりが妙に良い味で、やっぱり違うよね、勢いのある(いわゆる旬の)人ってのは。この、ときの勢いばっかりは主役でもどーにもならんのよね、と妙なところで感心しつつ、以下次回。


今週のざっくりした感想


 はい、最初で最後だったとしても、モブでの合戦シーンをお金も手間もかけてがっつりやったことは、保留なく褒めたいと思います。
とにかくよかった、これが見られて。戦はいやでございますうとか、小娘主演のスイーツ大河みたいなこと脚本家が言うもんだから、不安になったじゃないですか。まさかこのまますっとぼけて最後まで通す気じゃないよね、冗談じゃないよ、と。
 でもまあ、あれですね、必要な時に必要な手間をかけていないということは、1年にわたる長いドラマの最終盤にふさわしい重さにならない。これはほんとに残念だなあと思いました。いろいろふざけてフェイントをかまし、大河ドラマらしい直球な表現をさけてきたのがあだになり、最後の最後にきて、これこそが大河ドラマの醍醐味という、壮大な物語がたたまれていくスペクタクル感や、深い愛惜のようなものに結実していかないんですよね。
 ほんとうに大河ドラマというものには、大河ドラマにしかない、ほかの短いドラマには絶対だせない終盤の空気というものがある。これはほんとにそう思います。それは1年かけてほぼ一生を生きてきた主人公の人生の重さであったり、かかわった人たちそれぞれの生きざまの重さであったり。なにかこう、ずっしりとした重量感があるべきで、昔は11月も3週目とかには、そういう濃厚さにひたって大河ドラマを見ていたのですが。そんなの味わったのはいつが最後かねえ、ってなもんです。
 こればかりは11月になってみないとわからないもので、真田丸も最初の1月2月くらいは、これは久しぶりに11月ごろには、深い満足感に導いてくれそうだと信じかけていたのですがねえ。やっぱり今年もだめでしたね、とあらためて残念に思いました。
 まあ、先週あたりでほんとにさじを投げ切って、あとは消化試合だとおもって見てますんで。べつに腹もたちませんけどね。あともう一息です。やっとラス5。ふう。なんとか完走目指してがんばりたいと思います。
今週はもうこんなもんだ。そんじゃ。
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