como siempre 遊人庵的日常

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真田丸 第42回

2016-10-27 22:11:47 | 過去作倉庫15~
 今週は、真田丸を見終わった後に訃報が飛び込んできました。演劇界の重鎮であり、冒頭で武田勝頼を演じた平岳大さんの御父上、平幹二朗さんが急逝されたというのです。
 なんということ。たまたま再放送中の「武田信玄」で武田信虎を演じておられることもあり、武田家とは二重にゆかりの深いところからの訃報に、「武田家滅亡」から始まったドラマの終盤に重ねて、なにか時の流れの深さ重さを感じます。いや、ほんとシャレじゃなく。まじめに。
「花燃ゆ」のときも申しましたけど、名優はいつまでも生きていてくれない。年を取り、今回のように急に亡くなってしまうこともよくあるわけです。ほんと、毎年誰か亡くなってますもん。
 来年のことは誰もわからない。何が俳優さんの最後の姿になるかわからないので、駄作の大河ドラマというのはほんとに罪ですよ。特にご高齢の重鎮クラスにとっては。だって「花燃ゆ」なんぞが遺作になったら、名優の芸歴に泥を塗るじゃすまないじゃないですか。お願いですから、○○○さんがお元気なうちに、まともな大河ドラマで堂々たるトメ枠の芸歴を作って上書きしてさしあげてください。まじめにお願い。
 ところで(この流れで話題にすると、なんか縁起でもないみたいで恐縮ですが)今週から織田有楽斎役で登場された井上順さん。声をいったいどうされたんでしょう。
 井上順さんといえば、品のいいニヤケ顔とぴったりな軽い声が持ち味の、唯一無二の「感じのいい軽薄キャラ」で、昔から、それこそカックラキン大放送のころ(古いねー)から全然変わってない…かとおもったら、びっくりするような枯れた、絞り出すような声で、すごく不安になりました。大丈夫でしょうか、ご体調は。
 みなさん、繰り返しますが、名優は年を取り、いつまでも生きていないのですよ。大河ドラマは毎週を一期一会とこころえて、いつも正座の心で見なくてはいけません。。
 んでは今週、第42回「味方」です。


今週のざっくりしたあらすじ

 前回、おどろくほど美しくなった茶々(竹内結子)と幸村(堺雅人)が再会したつづきから。
 茶々のところで、幸村は亡き信長の弟・織田有楽斎(井上順)と会います。にこやかでソフトな物腰と、巧みな話術で人をヨイショする有楽斎は、真田どのさえいてくれれば大坂城は安泰と持ち上げますが、大野治長(今井朋彦)が呼びに来て幸村が中座すると、「まっ、このくらい煽てておけばね」などといって冷たい顔になります。わかりやすいですが、ようは、大坂城でだれも幸村の「戦の実力」なんかはあてにしていないわけですね。茶々もふくめて。ようは、徳川を打ち払った実績のある真田安房守の息子という、ネームバリューだけあればいいわけで、それ以上の実力を発揮するとも思ってないし、発揮されても困る。
 前回、妻の春ちゃん(松岡茉優)、きりちゃん(長澤まさみ)たちがどこに行ったのか説明しない、などと文句言いましたが、なんと驚くことに、大坂城に一緒に連れてきてたんですね。マジか。そうなると、幸村だけが特例とも思えないから、ほかにも家族同伴の人はいたとみるべきでしょうね。それは手狭になるわけだ。
 そう、今週の大きなテーマ、それは「大坂城のシェアハウス問題」でした。妻やこどもをぞろぞろ引き連れて夜逃げ同然…というか夜逃げしてきた真田一家は、幸村に個室一つ、家族にもワンルームが与えられます。が、これがほかの参加者に比べると破格の待遇。ほかの人は大部屋で雑魚寝なのに。そんなの困ります、と固辞する幸村でしたが、修理は「秀頼さまのご指示なので」、俺が決めたんじゃないよ・俺に言うな的な慇懃無礼な態度です。こういうふうに、好意を極端な好待遇や金品で表してしまい、空気は読まないところが、やっぱあの太閤の子なんだなと思っちゃいますよね。
 ただ、この手の好意をぶつけられても幸村も困る…ってか、こういうの太閤につかえてた時代にもありましたよね。それで「こっ困ります!」とか言ってすぐオロオロするあたりも、あんまり成長してねえなあって感じですけど。
 そんで、この個室問題で先住のヤンキーお兄さんたち、毛利勝永(岡本健一)と後藤又兵衛(哀川翔)に体育館の裏に呼び出され、後から来たくせにいい思いしやがって、何様のつもりだ、みたいな因縁をつけられます。この人たちの嫉妬はほとにみみっちくて、自分たちはルームシェアで我慢してるのに、と不満を言い出したらとまらず、いい大人が小学生みたいにつかみ合いのケンカを始める始末。こういうの面白いと思う方もいるんでしょうが…なんだかもう、アホか。このヤンキー二人の劣化ぶりをみせるだけで、ほかになにも描写しなくても大坂城が勝てるようには全然見えなくなるという、そういう効果はありますけどねえ。
 で、結局幸村は荷物をまとめてシェアルームに自主的に引っ越すのですが、相部屋になったのが、あの四国の覇者・長曾我部元親の息子の盛親(阿南健司)です。出自が迫力あり、みためも迫力あるんですが、つつっと側に寄ってきて「ほんとは1人部屋で寂しかったのだ」とか言うような人です。こんなのも、面白いと思う人はいるんでしょうけど……。はあ。
 大坂城がそんな状態とは知らない家康(内野聖陽)は、信繁=幸村が大坂城に入ったと知って驚愕し、パニクりまくります。一瞬あたまのボタンをかけちがい、「真田が大坂城に入ったと!それは父親か息子か!!」とか言って、周りを心配させるのですが、そうか、家康にとって真田昌幸がいる恐怖感って相当大きかったんですね…。そのたびに「もう死にましたよ」と言われてホッと脱力するのです。とりあえず、大したこともない息子の方でもネームバリューだけはあるので、意外な力を発揮しないうちにと、家康自らの出陣を前倒しします。
 これに迷惑したのがむすこの秀忠(星野源)。この人は全体的に、大坂攻めを軍事フェス的にしか考えてなく、そんな本格的な戦闘になると思ってないので、父親の焦りっぷりが理解不能。また後れを取って、関が原の時みたいにネチネチ怒られてはかなわないので、ブツクサいいながら自分も出陣を前倒しします。妻の江(新妻聖子)に、大坂には姉(茶々)も娘(千)もいるのですから危なくないようにしてくださいと念を押されますが、だいじょぶだいじょぶ、心配すんなと余裕です。ところでこの秀忠って、前はもっとこう、みてて心配になるような境界線上の感じじゃなかった? それがすごくよかったのに、なんで急にこんな、ふつーに現役で東大出ましたけど何か?みたいな、まったく自分を疑ってない人になっちゃってるのかな。
 秀忠があまりに自信満々で揺らぎがないので、憎き真田との関係はどーなってるんだろうと思っちゃいますが、べつに特別憎くはないみたいですね。というか眼中にない。
 その眼中にもない真田の方だけど、伊豆守信之(大泉洋)も、信繁=幸村の大坂入りを知ってショックを受けてます。そりゃもう、長年疎遠で連絡もとれてなかった弟がISISに志願した、くらいなショック。世間様にどう説明したらよいのだ。おれの社会的信用はどうなるのだ。って基本自分のことしか考えてないみたいですけど、この人、犬伏の陣で、負けたほうの名誉回復のために命を懸けるくらいのことを言ったんじゃなかったですかねえ。
 まあ、当の弟が「ニート生活で十分しあわせ」みたいなこと言って再就職に意欲を見せなかったから、愛想も尽きたのかもしれないですが。あれっきり、仕送りや差し入れもソバの実とか粗末なものになって、弟一家が夜逃げしていてもしばらく気づかないくらいの没交渉ぶりですか。これもどーなんですかねえ。
 体調が悪いので自分は出陣せず、息子二人を成人式代わりに戦支度させて送り出して、自分は落ち着いて縁側でお茶すすってた信之ですが、知らせを受けて驚愕。そんなことなら自分が出陣してたのにとか言って、知らせを持ってくるのが遅れた佐助(藤井隆)を責めます。まあ、佐助はわざと知らせるタイミングを調整したんでしょうが、お前も年だなとか、信之なんかに言われたくないですよね。
 じつは佐助のミッションは伊豆守なんかは全くどうでもよく、本命は作兵衛(藤本隆宏)でした。彼を大坂城の幸村の側近に迎えるため、ひそかに連れ出す特命をうけて来たんですね。これを聞いた作兵衛は武者震いし、いまこそ源次郎様のためにお役に立つ、立たいでか、と勇みたちます。アラサー娘のすへちゃんに大急ぎで仮祝言を上げさせて花嫁姿を見届けると、手荷物一つ持って家を出るのですが、なにも白昼堂々と出奔しなくても(笑)。ここは「真田太平記」の佐平次みたいに夜陰に紛れて、今生別れる家族の涙に見送られて出てきたりしてほしかったですが、そういう情緒はないわけね。
 案の定、すぐ伊豆守に見とがめられ、行くなと止められ、止めて下さるなお館様、と押し問答になります。やむを得ぬと刀を抜く伊豆守。おれに斬らせるなといいながら、ふたりはけっこうマジな、「ほんとに斬るのかも…」と手に汗握ってしまうような斬りあいになります。が、とちゅうで伊豆守の利き手が、痙攣の発作に襲われて刀を取り落とし、これを温情からの手心と誤解した作兵衛は、「殿様……かたじけのうございます」と涙を浮かべて、デカい全身で感激しつつ深々と礼して去ってゆく。これを、「ま、待て作兵衛! 違うのだ~~~」と、ものすごい不本意さに悶絶しつつ送る伊豆守、という展開に。
 いや、ここんとこは今週いちばんおもしろかった。ほんとばかみたいなんだけど、このずれっぷりが、大河ドラマのセルフパロディとしては最高です。さらに「真田太平記」の佐平次出奔のくだりのパロディとしても上等ですよ。
 もとい。大坂城の幸村は、秀頼に「総大将になってくれ」と言われ、私ごときがそんな…と固辞しながらも、全員での軍議に「秀頼さまに是非にと頼まれて総大将を務めることになりました」とシャアシャアとあいさつします。どんどん面の皮厚くなっていきますが、これで良いのです。ハッタリで世渡りしてきたお父ちゃんに似てもきましたしね
 これに圧倒的に不満なのがヤンキーお兄さんたち。ヤンキー1号・後藤又兵衛は、ここに集まったのはみんな同志で対等だ、一回ドロップアウトして浪人になったんだから昔の身分なんか関係なく平等にチャンスを与えられるべきだ、とかなんとか演説した同じ口で「真田なんか出自が下すぎる、総大将は大大名の名家ご出身の長曾我部様くらいでないと」などと矛盾したことを言います。
 結局、自分以外のだれが大将になるんでも気に食わなくて、どうせなら身分がものをいうお飾りでないと納得いかないわけなんですが、そういうのはヤンキー2号の毛利勝永とか、ほかの連中も似たり寄ったりの腹の内だったりするわけです。で、ご指名をうけた長曾我部さんのほうは、とんでもない、そんな責任とりたくないと拒否。軍議は紛糾し、秀頼はオロオロするばっかりでこの場を収める力もない。
 しょうがないので、こういう場合の唯一の選択肢を幸村は持ち出します。「五人の大将で兵を分けて『合議制』にしませんか」と。合議制。あの五大老五奉行がなにも機能せずとん挫したのも、もっと古くは上田地域の自治を有力土豪の『合議制』にしてこれも機能しなかったのも、完全に頭の中からリセットされてますけど。
 んでも、『合議制』って、その場ではなんか素晴らしいアイディアみたいに聞こえるんだね。全員異存なく、話はすぐにまとまります。なんかこのその場しのぎ感といい、並んだメンツの劣化ぶりといい、勝てるとは夢にも思えない酷い眺めなんですが、今週のラスト、幸村は「勝てる見込みはじゅうぶんある!」と、薬でラリッた妄想みたいなことを言いだします。
 なんでかというと、全員挫折から這い上がろうとして上昇志向でギラギラしてるからだと。いやいやながら駆り出されてきた徳川の兵とはハングリー精神が違うからだと。いや……それ違うだろう。ハングリー精神があればいいってメンツでもない、それ以前の問題な気がしますけど。まあ、妄想でもなんでも主人公のポジティブシンキングに40話過ぎで火が付いたら、最終回まで、多少変でも突っ走るしかないのは、過去作にも多々例があることです。
 しかし、どうもトンチンカンに見えてしまうのは……見ない振りするしかないのかねえ、というとこで、以下次回。

 
今週のざっくりした感想。

 作兵衛の「殿様ありがとう!」の爆笑以外は、これといってみるところのない回でした。いくならんでもヤンキー兄ちゃんたちのルームシェアをめぐるケンカは、見るに堪えないレベルでしたし、こういうのを面白がるだろうと思われても困ります。
 まあ、ここまで人間関係のからみをほとんど何も作ってきていないので、どうしたって寂しくなる終盤をそれなりに盛り上げるためには、その場しのぎの寒いギャグも致し方ないのかもしれません。もう10話ないので、これがゆくゆく何かにつながるってもんでもなく、純粋に思い付きのその場しのぎと割り切ってスルーできるので、楽ではあります。
 それでもまあ、近年の駄作例みたいに、40話すぎたらほんとにやることがなくてダラダラ尺稼ぎだけしてたのとは違い、最後の10話に物語のメインのイベントが詰め込まれているので、見どころに事欠かないのが救いです。べつに面白くなくても退屈はしないでしょうしね。
 とはいえ、とっとと10話おわってくれないか…という気がどうしてもする。ここへきてこんなに冗長になるって、どういうことなんだろう。伊豆守信之が完全に弟のことを失念してて、自分の立場しか考えてないスケールの小さい男になっていたのもガッカリでしたし、秀忠との確執もなく、そもそも秀忠がキャラ変わって面白くなくなってたのも残念でしたし。
 まあ、今さらいろいろ文句言ってもしょうがないので、あとは回を指折り数えつつ、耐久レースで、最終回を待つことにします。

 また来週。
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