はい、今週も、「史実は創作の如く、創作は史実の如く」という、大河ドラマの理想を地でゆくドラマ展開でしたね。非常にけっこうでございました。
この、「山本琢磨逃亡事件」は実話で、手元の資料本にもちゃんと書いてありました。話がいかにも出来すぎなので、これも創作してねじ込んだエピソードに見えちゃうんですが、マジメな半平太さんがことの経緯を富子夫人のお父さんに報告した手紙(龍馬とふたりで処理しようとしたけど及ばず、琢磨は逃亡したという内容)も現存する由です。
いやーやるなあ、脚本家。なにげにいい仕事してるじゃないですか、とか思いつつ、今日は超過激でバイオレントな幕末物小説(船戸与一の新作「新・雨月 戊辰戦役朧夜話」)読みふけっていたせいで、佐那女とのどーでもいいようなラブコメとかに、めちゃめちゃイラついたりもしました。ま、いいけどね…。でもまあ、こういうのは本編を侵食しない程度に、ほどほどにしといてほしいもんです。
ってなわけで、龍馬伝、第9話でございます。今回は、画面の右下にずっと日本地図が点滅していたり、画面がときどき縮小したりもしましたが、こういうのは大河ドラマの1年の間にはあることですからね。当該地域の皆様、大丈夫でしょうか。みなさん無事に大河ドラマを見られていることを祈りつつ、今週もお付き合いよろしくう!
弥太郎を牢屋に放置して、意気揚々と江戸にもどってきた龍馬は、ふたたび千葉定吉先生の門を叩きます。そしたら佐那ちゃんがなんだかヘンな態度で、龍馬と目を合わせようとしない。どーしたことかと思ったら、この2年半(そんなにたつのか…)お茶やお花や踊りやお料理を習い、龍馬との再開を待っていたのですと。そんなに待っていたのにその態度は…と重太郎お兄ちゃまに指摘されて、知らない知らない、兄上のバカバカバカ…と、まあホントにどっちでもエエけん、こんな場面。
で、半平太さん。龍馬よりさきに出府していた半平太さんは、いまや鏡新明智流・桃井道場の塾頭で、暴れ者ぞろいの士学館をマジメな道場に感化してしまったと。だけど、「ワシが江戸に出てきたがは実は剣術修行のためではないぜよ!各藩の攘夷派と顔をつないでコネをつくるがじゃ!!」と、あいかわらずオープンに(笑)、秘めた志を大声で披露してくれちゃうわけです。
そんな武市さんに引っ張られて、攘夷派の秘密会合につれていかれた龍馬ですが、会場の料亭には、薩摩の樺山三円や、水戸の住谷寅之助とかがいて、「攘夷とは…」と、マジメにレクチャーをしてくれるわけです。ああ、この当時、攘夷というのはわりと新鮮な概念で、熱心な布教活動が必要だったんですね。それにしても、いくら龍馬が無知でもレクチャーが初心者むきすぎる気がするけど…「攘夷とは、夷戎を打ち払うことですろう!」とか言って。
そこへ遅れてやってきたのが、待ってましたコゴローちゃん! 龍馬と久闊を叙したコゴローちゃん、一般的にはマジメ人間で通っている桂小五郎も、半平太さんと比べると超フレンドリーで社交的、そのうち、各藩の「オラが国での攘夷活動じまん」がはじまります。コゴローちゃんはとくとくと、うちの藩では自分らが運動してお殿様が攘夷派に肩入れしている!とか、薩摩の樺山三円が「弊藩もそうでごわす!」とか言って、武市さんのことだから土佐藩もさぞかし盛んなのでしょう、と振られてしまう。んで、劣等感のカタマリみたいになった半平太さんは、会合からの帰路、橋げたに当り散らし(よく橋に八つ当たりする人だよね。癖?)、「こんな恥ずかしい思いをしたのは始めてぜよ! ワシはお城にも上がれん身分じゃき!!」と…
まあ、半平太さんも無知ってもんで、ほかの連中も(特に薩摩)相当話を割り増ししてると思うんだけど。でも世間知らずで純情な半平太さんは、こうなったら他藩と肩を並べるためにも、なにがなんでもワシら攘夷派が発言力を持たなくてはならんぜよ!…とまあ、新たに暗いパッションを燃やしてしまうわけですね。
この、半平太さんの劣等感とその反動の上昇志向の描写は、マンガっぽいしペラいっちゃペラいんですけど、鋭いアプローチではあると思います。というのは、半平太さんのなかで攘夷思想というものが、純粋な主義や思想的なものから、ある種の処世術にスライドしていく…ようは、自分という人間が世に出るための方便という不純な方向に、屈折していく兆しが見えることなんですね。結局これが悲劇になっていくんだろうけど、まだ本人、自分でそれに気づいてないところがなんともイタい。
そして、弥太郎です。土佐で牢屋に放り込まれた弥太郎。
いやー、なんかもともと汚いところがさらに汚くなって、ものすごいことになっちゃってますけど…。とにかく、落書きの罪で投獄されたまま、なかなか釈放してもらえません。イラつく弥太郎に、「そんなにここは居心地が悪いかあ?」みたいな悠長な声を掛けてくる一人の初老が…。
あっ、誰かと思ったら中延さんではないですか!(いや、役名は単に「牢内の老人」だけど 笑)。この人はなにをやって喰らい込んだかというと、200両の盗難の罪だと。具体的には、10両で仕入れた品物を200両で売ろうとしてパクられた。そりゃボッタクリだぜよと呆れる弥太郎に、「そんなことはない。たとえば1文の饅頭があるとして、腹が一杯のもんは5文でも買わないが、腹ペコの客だと10文以上吹っかけても買おうとするだろう。ものの値段なんてそんなもんだ。それが商売っつーもんぜよ!!」と、自説をのべる中延さん(じゃないって)。これが、いくら汚くてビンボで鳥籠売りとかも経験してても、根の価値観は武士で、学問で身を立てることしか考えてなかった弥太郎の脳みそを直撃するんですね。
そうだ! そーゆー世界観もある!! ものの値段は状況と価値観で決まる、それが商売っつーもんぜよという、そういう考え方も世の中にはあるんじゃ!!と、目からうろこが落ちまくった弥太郎。さすがはハゲタカファンドの知恵袋のご託宣です。
そして弥太郎は、商魂という新たなパワーを注入し、新たなる伝説への旅立ちを…したっちゅーことでいいのかな、この場面。
龍馬ですけど、このあと重太郎先生から「坂本君、僕は君が大好きだ!」と唐突に愛の告白をされたり、佐那ちゃんに逆プロポーズされたりというラブコメが展開しますが…まあ、んなとこはフォローしなくてもいいよね別に?
気になるといったら佐那ちゃんのつくった手料理の煮しめを「この煮しめ絶品、こんな料理上手ならどこへだって嫁にいけますき!」とか言ってたけど、これって第2話で同じ感想を加尾ちゃん(の作ったお弁当)にも言ったんだよね…。煮しめというのはひとつのキーワードなのかもしれん。何のって、「龍馬のフタマタ」のを暗喩するキーワードですよ。そんなわけで、この場面は軽くスルーします。
さて、そんなどっちでもいいシーンと同時進行で、どっちでもよくないことが起こってました。半平太さんの義理のイトコにあたる山本琢磨という若いのが、桃井道場の先輩と夜道を歩いてるとき、酔っ払った先輩が面白半分に町人を脅し、逃げた町人が高価そうな舶来時計を落として行った。それを、面白半分で道具屋に持ち込んで売り払ってしまったんですね。
で、珍しい品物なんで足がつき、土佐藩邸にまで詮議が及んだと。例によってエバッて感じが悪くて酒乱みたいな上士A(なぜかこのドラマの上士Aって、いつも酒が入ってるみたいなのね)が、お前ら下士のクズは土佐藩の恥じゃあ! 武市い、おまんが責任とれやあ!とか行って脅かして去っていきます。
切羽詰った半平太さん。なにを切羽詰ったかというと…これから尊皇攘夷をキャッチフレーズに、自分たちの最新思想や他藩人脈とかで藩政上層に売り込もうと思ってるのに、仲間の下士がつまんない拾得物横領なんかで町人に訴えられた。こんなことでは藩政上層は自分たちの話を聞いてくれない…と、話をものすごく悲観的に膨らませた半平太さんは、自分たちの立場を正当化するため、出来心で微罪をおかした山本琢磨を「切腹して御殿様に詫びろ」というわけです。
こういうところに半平太さんの狡さというか、人間性の限界が見えるんですね。これって大人物なら「自分が代わりに腹を切る」くらいのハッタリは張ってみせるところです。が、半平太さんはそうしない。とにかく、微罪を最大に大げさに償って、自分たちを正当化することしか考えてないわけです。
そんな半平太さんを、「ちょっと待て、時計を返してあやまればエエことですろう」と、龍馬が割ってはいるんですが、うん、この、時計を返しにいって頭を下げるという、至極まっとうなことさえ、半平太さんは考えついてないんですね。龍馬はサバサバと時計をもって問題の商科に行き、謝って、琢磨が切腹させられてしまうから、人助けと思って訴えを取り下げてくれと土下座をして頼みます。これは、第2話にも出てきたけど、龍馬が武士の体裁にこだわりを持たず、必要しだいで町人に土下座もできるという、一種の特異性の表現だと思います。
で、まあビビッた町人が訴えを取り下げるんですが、半平太さんにとっては、時計を返す返さないということじゃなく、琢磨が腹を切らないと上士に顔が立たないという問題ですから、予定通り琢磨には「腹を切れ」という。この虚勢のむなしさに、呆然とする龍馬は、ひとり夜空にむかって真剣を振り、己が心をみつめるわけです。
ここしばらく、龍馬の無力さ、役に立たなさというのがリアルに立ち上がっていて、今回も無力感みたいなものが濃厚だったんですが、今週は、無力な龍馬では終わらないんですね。自分の心と対話した龍馬は、シンプルに、己の心の命じることをします。つまり、夜陰にまぎれて琢磨を逃がしてあげるんですね。「もう土佐には帰れん、けんどお前の生きる道はどっかにある!」と言って。
この、武士道にこだわらないところとか、虚勢からの開放というのが非常に爽快でよかったですね。あんまりイージーに、龍馬の手柄話みたいにもならなくて。結局上士Aに責めを負わされた半平太さんでしたが、それでも、龍馬が逃亡の手引きをしたことはそんなに責めず、琢磨が逃亡したことにちょっとホッとした感じもあったりする。そんな機微もよかったな。
でも、攘夷思想と上昇志向でゴリゴリになってる半平太さんが、どこかキツそうなのを龍馬は見て取ってます。「武市さんには、一輪の花をめでる心もある。ホントに鬼のような男は花を愛でたりできません」と、ちょっと余計なことを言ったりするんですが、それでデリケートな部分に触れられた半平太さん、「聞いたふうなこと言うな!」とか言って、サッと居合いで一輪挿しの花首を落としてしまうんですね。
この、サッと刀を一閃させる所作の美しさ。さらに、その花が椿というのも、この人の末路を暗示していてドキッとしたなあ。今週は、半平太さんのアップと赤い椿がやたらシンクロしてて、ちょっと狙いすぎ?という気はしましたけどね。
今週の半平太さん
各藩の攘夷派に圧倒されて、劣等感で荒れるところが、なんともいえずウブいわ。こんなにウブくて大丈夫なのかしら。椿の花の一連は痺れました。
今週のコゴローちゃん
お久しぶりでーす。なんか、こんなフレンドリーで陽気な人でいいのかしらと思うけど、なかなか和む桂小五郎ですね。来週からまたしばしお休み?寂しいわ。
次週。土佐にかえって、こんどは加尾ちゃんとグチャグチャ…? まあいいけど…。「引き裂かれた愛」ってサブタイからして、ちょっと萎えるんですが。もうそろそろ風雲急を告げてきてもいいですし、単純に攘夷攘夷じゃなくて、その行間もちょっとこまかくお願いします。
では、また来週!
この、「山本琢磨逃亡事件」は実話で、手元の資料本にもちゃんと書いてありました。話がいかにも出来すぎなので、これも創作してねじ込んだエピソードに見えちゃうんですが、マジメな半平太さんがことの経緯を富子夫人のお父さんに報告した手紙(龍馬とふたりで処理しようとしたけど及ばず、琢磨は逃亡したという内容)も現存する由です。
いやーやるなあ、脚本家。なにげにいい仕事してるじゃないですか、とか思いつつ、今日は超過激でバイオレントな幕末物小説(船戸与一の新作「新・雨月 戊辰戦役朧夜話」)読みふけっていたせいで、佐那女とのどーでもいいようなラブコメとかに、めちゃめちゃイラついたりもしました。ま、いいけどね…。でもまあ、こういうのは本編を侵食しない程度に、ほどほどにしといてほしいもんです。
ってなわけで、龍馬伝、第9話でございます。今回は、画面の右下にずっと日本地図が点滅していたり、画面がときどき縮小したりもしましたが、こういうのは大河ドラマの1年の間にはあることですからね。当該地域の皆様、大丈夫でしょうか。みなさん無事に大河ドラマを見られていることを祈りつつ、今週もお付き合いよろしくう!
弥太郎を牢屋に放置して、意気揚々と江戸にもどってきた龍馬は、ふたたび千葉定吉先生の門を叩きます。そしたら佐那ちゃんがなんだかヘンな態度で、龍馬と目を合わせようとしない。どーしたことかと思ったら、この2年半(そんなにたつのか…)お茶やお花や踊りやお料理を習い、龍馬との再開を待っていたのですと。そんなに待っていたのにその態度は…と重太郎お兄ちゃまに指摘されて、知らない知らない、兄上のバカバカバカ…と、まあホントにどっちでもエエけん、こんな場面。
で、半平太さん。龍馬よりさきに出府していた半平太さんは、いまや鏡新明智流・桃井道場の塾頭で、暴れ者ぞろいの士学館をマジメな道場に感化してしまったと。だけど、「ワシが江戸に出てきたがは実は剣術修行のためではないぜよ!各藩の攘夷派と顔をつないでコネをつくるがじゃ!!」と、あいかわらずオープンに(笑)、秘めた志を大声で披露してくれちゃうわけです。
そんな武市さんに引っ張られて、攘夷派の秘密会合につれていかれた龍馬ですが、会場の料亭には、薩摩の樺山三円や、水戸の住谷寅之助とかがいて、「攘夷とは…」と、マジメにレクチャーをしてくれるわけです。ああ、この当時、攘夷というのはわりと新鮮な概念で、熱心な布教活動が必要だったんですね。それにしても、いくら龍馬が無知でもレクチャーが初心者むきすぎる気がするけど…「攘夷とは、夷戎を打ち払うことですろう!」とか言って。
そこへ遅れてやってきたのが、待ってましたコゴローちゃん! 龍馬と久闊を叙したコゴローちゃん、一般的にはマジメ人間で通っている桂小五郎も、半平太さんと比べると超フレンドリーで社交的、そのうち、各藩の「オラが国での攘夷活動じまん」がはじまります。コゴローちゃんはとくとくと、うちの藩では自分らが運動してお殿様が攘夷派に肩入れしている!とか、薩摩の樺山三円が「弊藩もそうでごわす!」とか言って、武市さんのことだから土佐藩もさぞかし盛んなのでしょう、と振られてしまう。んで、劣等感のカタマリみたいになった半平太さんは、会合からの帰路、橋げたに当り散らし(よく橋に八つ当たりする人だよね。癖?)、「こんな恥ずかしい思いをしたのは始めてぜよ! ワシはお城にも上がれん身分じゃき!!」と…
まあ、半平太さんも無知ってもんで、ほかの連中も(特に薩摩)相当話を割り増ししてると思うんだけど。でも世間知らずで純情な半平太さんは、こうなったら他藩と肩を並べるためにも、なにがなんでもワシら攘夷派が発言力を持たなくてはならんぜよ!…とまあ、新たに暗いパッションを燃やしてしまうわけですね。
この、半平太さんの劣等感とその反動の上昇志向の描写は、マンガっぽいしペラいっちゃペラいんですけど、鋭いアプローチではあると思います。というのは、半平太さんのなかで攘夷思想というものが、純粋な主義や思想的なものから、ある種の処世術にスライドしていく…ようは、自分という人間が世に出るための方便という不純な方向に、屈折していく兆しが見えることなんですね。結局これが悲劇になっていくんだろうけど、まだ本人、自分でそれに気づいてないところがなんともイタい。
そして、弥太郎です。土佐で牢屋に放り込まれた弥太郎。
いやー、なんかもともと汚いところがさらに汚くなって、ものすごいことになっちゃってますけど…。とにかく、落書きの罪で投獄されたまま、なかなか釈放してもらえません。イラつく弥太郎に、「そんなにここは居心地が悪いかあ?」みたいな悠長な声を掛けてくる一人の初老が…。
あっ、誰かと思ったら中延さんではないですか!(いや、役名は単に「牢内の老人」だけど 笑)。この人はなにをやって喰らい込んだかというと、200両の盗難の罪だと。具体的には、10両で仕入れた品物を200両で売ろうとしてパクられた。そりゃボッタクリだぜよと呆れる弥太郎に、「そんなことはない。たとえば1文の饅頭があるとして、腹が一杯のもんは5文でも買わないが、腹ペコの客だと10文以上吹っかけても買おうとするだろう。ものの値段なんてそんなもんだ。それが商売っつーもんぜよ!!」と、自説をのべる中延さん(じゃないって)。これが、いくら汚くてビンボで鳥籠売りとかも経験してても、根の価値観は武士で、学問で身を立てることしか考えてなかった弥太郎の脳みそを直撃するんですね。
そうだ! そーゆー世界観もある!! ものの値段は状況と価値観で決まる、それが商売っつーもんぜよという、そういう考え方も世の中にはあるんじゃ!!と、目からうろこが落ちまくった弥太郎。さすがはハゲタカファンドの知恵袋のご託宣です。
そして弥太郎は、商魂という新たなパワーを注入し、新たなる伝説への旅立ちを…したっちゅーことでいいのかな、この場面。
龍馬ですけど、このあと重太郎先生から「坂本君、僕は君が大好きだ!」と唐突に愛の告白をされたり、佐那ちゃんに逆プロポーズされたりというラブコメが展開しますが…まあ、んなとこはフォローしなくてもいいよね別に?
気になるといったら佐那ちゃんのつくった手料理の煮しめを「この煮しめ絶品、こんな料理上手ならどこへだって嫁にいけますき!」とか言ってたけど、これって第2話で同じ感想を加尾ちゃん(の作ったお弁当)にも言ったんだよね…。煮しめというのはひとつのキーワードなのかもしれん。何のって、「龍馬のフタマタ」のを暗喩するキーワードですよ。そんなわけで、この場面は軽くスルーします。
さて、そんなどっちでもいいシーンと同時進行で、どっちでもよくないことが起こってました。半平太さんの義理のイトコにあたる山本琢磨という若いのが、桃井道場の先輩と夜道を歩いてるとき、酔っ払った先輩が面白半分に町人を脅し、逃げた町人が高価そうな舶来時計を落として行った。それを、面白半分で道具屋に持ち込んで売り払ってしまったんですね。
で、珍しい品物なんで足がつき、土佐藩邸にまで詮議が及んだと。例によってエバッて感じが悪くて酒乱みたいな上士A(なぜかこのドラマの上士Aって、いつも酒が入ってるみたいなのね)が、お前ら下士のクズは土佐藩の恥じゃあ! 武市い、おまんが責任とれやあ!とか行って脅かして去っていきます。
切羽詰った半平太さん。なにを切羽詰ったかというと…これから尊皇攘夷をキャッチフレーズに、自分たちの最新思想や他藩人脈とかで藩政上層に売り込もうと思ってるのに、仲間の下士がつまんない拾得物横領なんかで町人に訴えられた。こんなことでは藩政上層は自分たちの話を聞いてくれない…と、話をものすごく悲観的に膨らませた半平太さんは、自分たちの立場を正当化するため、出来心で微罪をおかした山本琢磨を「切腹して御殿様に詫びろ」というわけです。
こういうところに半平太さんの狡さというか、人間性の限界が見えるんですね。これって大人物なら「自分が代わりに腹を切る」くらいのハッタリは張ってみせるところです。が、半平太さんはそうしない。とにかく、微罪を最大に大げさに償って、自分たちを正当化することしか考えてないわけです。
そんな半平太さんを、「ちょっと待て、時計を返してあやまればエエことですろう」と、龍馬が割ってはいるんですが、うん、この、時計を返しにいって頭を下げるという、至極まっとうなことさえ、半平太さんは考えついてないんですね。龍馬はサバサバと時計をもって問題の商科に行き、謝って、琢磨が切腹させられてしまうから、人助けと思って訴えを取り下げてくれと土下座をして頼みます。これは、第2話にも出てきたけど、龍馬が武士の体裁にこだわりを持たず、必要しだいで町人に土下座もできるという、一種の特異性の表現だと思います。
で、まあビビッた町人が訴えを取り下げるんですが、半平太さんにとっては、時計を返す返さないということじゃなく、琢磨が腹を切らないと上士に顔が立たないという問題ですから、予定通り琢磨には「腹を切れ」という。この虚勢のむなしさに、呆然とする龍馬は、ひとり夜空にむかって真剣を振り、己が心をみつめるわけです。
ここしばらく、龍馬の無力さ、役に立たなさというのがリアルに立ち上がっていて、今回も無力感みたいなものが濃厚だったんですが、今週は、無力な龍馬では終わらないんですね。自分の心と対話した龍馬は、シンプルに、己の心の命じることをします。つまり、夜陰にまぎれて琢磨を逃がしてあげるんですね。「もう土佐には帰れん、けんどお前の生きる道はどっかにある!」と言って。
この、武士道にこだわらないところとか、虚勢からの開放というのが非常に爽快でよかったですね。あんまりイージーに、龍馬の手柄話みたいにもならなくて。結局上士Aに責めを負わされた半平太さんでしたが、それでも、龍馬が逃亡の手引きをしたことはそんなに責めず、琢磨が逃亡したことにちょっとホッとした感じもあったりする。そんな機微もよかったな。
でも、攘夷思想と上昇志向でゴリゴリになってる半平太さんが、どこかキツそうなのを龍馬は見て取ってます。「武市さんには、一輪の花をめでる心もある。ホントに鬼のような男は花を愛でたりできません」と、ちょっと余計なことを言ったりするんですが、それでデリケートな部分に触れられた半平太さん、「聞いたふうなこと言うな!」とか言って、サッと居合いで一輪挿しの花首を落としてしまうんですね。
この、サッと刀を一閃させる所作の美しさ。さらに、その花が椿というのも、この人の末路を暗示していてドキッとしたなあ。今週は、半平太さんのアップと赤い椿がやたらシンクロしてて、ちょっと狙いすぎ?という気はしましたけどね。
今週の半平太さん
各藩の攘夷派に圧倒されて、劣等感で荒れるところが、なんともいえずウブいわ。こんなにウブくて大丈夫なのかしら。椿の花の一連は痺れました。
今週のコゴローちゃん
お久しぶりでーす。なんか、こんなフレンドリーで陽気な人でいいのかしらと思うけど、なかなか和む桂小五郎ですね。来週からまたしばしお休み?寂しいわ。
次週。土佐にかえって、こんどは加尾ちゃんとグチャグチャ…? まあいいけど…。「引き裂かれた愛」ってサブタイからして、ちょっと萎えるんですが。もうそろそろ風雲急を告げてきてもいいですし、単純に攘夷攘夷じゃなくて、その行間もちょっとこまかくお願いします。
では、また来週!












この人、龍馬とも半平太とも親戚筋になる人なんですね。
半平太もなまじ江戸で成功したのと、局地的なカリスマになっているのとで、引っ込みがつかない訳ですが、もう少し器が大きければ「いや〜土佐では身分制度に問題があって、私など殿様にも会えない状況です。そこから直していかないといけないんです。」という不幸自慢?というか、こっちはもっと難しい状況の中にいるぜよ〜という形で、逆に存在感を示そうとすることも出来たのにね(どうせ反体制集団なんだもん)。
でもこういう半平太的状況、庵主様の書いておられるように「主義主張を処世術にすりかえる」というのは、現在でも非常に多くあることだと思うんですね。でもそれをやり過ぎると、結局自分で自分を追い込んでいくことになるわけで、すりかえも何もなく、ただただ「処世術」をつかもうとあがいている弥太郎のほうが最終的に成功するんだなぁ。
「中延さん」は全く気付きませんでした。激ウケです♪
土佐藩が攘夷に出遅れている事に
自分達がもっと率先して動かなければならないという
焦りの中で起きた山本琢磨の事件は半平太を更に
焦らせたんでしょうね。
そうした中で琢磨に彼の命でもって償ってもらおうと
考えたのに対して
龍馬は命は使い切る事に値打ちがあると
それが亡き父母の教えでしたからねぇ。
武士ではあるものの
武士としては革新的な龍馬の考え方と
武士としての対面を重んじる保守的な半平太の考え方
その確執がまんま日本での
現在の確執になっているというトコロなんでしょうね。
そうそう、牢の人はYahoo!のギャラリーで見たんですが
写真では誰か分からなかったんですが
喋った途端、ああ志賀さんだって分かりました ̄▽ ̄b
それと半平太が一閃を見せる所作
ああいう狭い部屋で剣を振るう動きは見事でございました。
相当練習されたんでしょうね。
(避難されている方達がご無事で早く帰宅できると良いですね)
前回同様、今週も実話エピソードだったんですね!予告後の紀行を見て驚きました。
軽妙なレビューに吹き出しつつも、武市半平太の描写について詳しく鋭く見られていて、自分一人だけで見ているよりもドラマを深く掘り下げられました。
彼は純粋に理想を追っていただけではなかったのですね。
私は『武市に代わって龍馬がうまく解決してくれて良かったな』と思った程度でした…(軽過ぎる感想でお恥ずかしいです…)。
ドラマで一度おいしく、庵主様のレビューや皆様のコメントで二度、三度おいしく観られる気分です♪
男性のドラマ部分は充分な見応えが出て来たので、最近は毎週真面目に観ています。
なのでラブコメ的なシーンは何だか居心地が悪いですね(苦笑)
女性視聴者への配慮かも知れませんが、無理してる感が漂ってるような気がします。
でもドラマ自体は本当に今後も楽しみです♪♪
弥太郎にはワクワク、半平太や以蔵にはハラハラ…(龍馬は両方?)。
津波警報が出ていてNHKは一日中
このネタばかりでしたが大河はしっかり放送してくれました。
しかし、画面の片隅に日本地図がチカチカしているのはあまりいいものではないですね。
確かに毎年一度はこういうことがありますし、被害にあわれた方もいますから何とも言えませんが、せっかく地デジなんで表示するかしないか選択できればいいんですが。
私も庵主さんと同じような海なし県に住んでますから津波は本当に縁がなくて、もっとも私が住む県に津波が来るようなら日本沈没なんですが。
津波はさておき本題に。今回も緩急が効いていて良かったと思います。
千葉兄妹と龍馬のラブコメも楽しいですし、役者の持ち味をよく出しています(特にいっけい氏)。ちょうどいい箸休めです。
こういう大河でのコミカルなシーンは脚本家や演出家のセンスが問われるわけですが、ひたすら滑りまくっていた昨年とは違っていい塩梅だと思います。
山本琢磨の一件はかつて「おーい!竜馬」を読んでいたので琢磨のその後も含めて知っていました。
龍馬と半平太の価値観の違い、それでも友情は深い点、
以蔵が両者とも慕っているからひたすらオロオロしてしまう点、
収二郎が半平太にひたすら傾倒している点をそれぞれしっかり浮かび上げていたのは見事だと思います。
あと、弥太郎覚醒も志賀氏を使うあたりはさすが大友Dですね。分かる人だけが分かるという。
次回もラブストーリーもさることながら物語も激動するようなので楽しみです。
それでは失礼します。
レビュー読んでますよー。
『天地人』のときは、放送を見るより、レビューを読むほうが面白かった。
今回は、レビューのお陰で、理解
が深まって、面白いです。(『天地人』の後遺症、ひどいな)
2週続けての「実は史実」ネタ、なかなか良かったですよね!
私も、うまのすけさん同様に武田鉄也氏原作の漫画から今回の元ネタを知りました。そういえばこの漫画、N○Kでアニメ化もしてました。
今回は、一応、龍馬の実行が実を結ぶ話だったわけですが、「あんまりイージーに、龍馬の手柄話みたいにもならなくて」という庵主様の書かれた文の通り、龍馬が全然手柄顔をしていなかったのが良かったです。自分のしたことが武市さんへの「背信」に直結することが、龍馬にも分かっていたからなんでしょうけど。龍馬は龍馬で「武市さん、そんな人じゃなかったのに」とか思ってるのかな、と後の二人の行末がちらついて、切ない気持ちにもなったり。そういうところも軽視されなくてホントに良かった・・・。こういうとこが、次の展開に生きてくるんだろうな〜と、楽しみになってきました。
驚きました。
しかも、龍馬や半平太は若くして亡くなりましたが、80歳まで長生きされたとは!
人生の奥深さというものを感じましたね・・・。
いままで最後の紀行はほとんど注目してなかったのに、先週から連続して釘付けでした。
今回は半平太よりも、彼を盲信する収二郎がやばい感じ・・・いつのまに。
以蔵の今後もハラハラ。そして弥太郎は!?
ずっしり重く、見ごたえのある回でしたねぇ。ふー。
目がチカチカしたせいかもしれませんが(笑)見終わってしばらく放心してしまったくらい・・。
今回は主人公が、彼に生まれつき備わっているバランス感覚や優しさでなんとなく事にあたったのではなく、
いろんな人と出会って自分を発見し、見いだした信念や自分なりの考えに従って行動した(そして、結果もよい方向に運んだ)、たぶんはじめての事件だったのに、気持ちがアガらず(日曜夜なのにすっかりヘリクチュはクラくなりました・・・)、
見終わってやりきれなさや胸が詰まる感じがしたのはなんでだろうと考え込んでしまいました。
このあとコゴローちゃんをのぞき、ほとんど全員が死んでいくからでしょうが、今回は事実上ハッピーエンドだったのにこんなふうに感じさせてしまうくらい、悲劇の足音をしっかりと響かせてきた点は、なかなかたいしたもんだと(去年来、上から目線なんです・・)お見それしましたッ!て感じです。
最後の半平太との対峙も見ごたえあったと思います。
主人公の薄っぺらだった白さに、半平太の陰と対決できる強さが通った感じがしました。
半平太についても黒さだけじゃなく、ここへきて(とくに今回)思い込んだらまわりが見えなくなる融通のきかなさ(コゴローちゃんにお酒のませないし〜笑)や、他藩へのうぶいような見栄など、半平太の弱さや可愛い部分をしつこいくらい丹念に描いてあってよかったです。
そして、ふがいない女子陣はっ。
今年は息抜き担当なんだと理解いたしました(笑)。さなこなんか完全にコメディエンヌですもんね。向いてないと思うけど!
塾生皆様のコメントを読みますと、むしろその点女子のほうが明らかに閉口していて、わりと温かいのは男子なんじゃないでしょうか? 可愛いさなちゃんかおちゃん、みたいな(苦笑)
今年の大河は、しっかり男子対策してるんだなーと思ってます。
これって多分「(そんなにおいしいんだったら、私と一緒になって、これからもずっと私の料理を)食べて下さい!」の意なんでしょうけど、
一瞬、貫地谷が「ちりとてちん」のヒロインに戻ったかと錯覚……。
龍馬がとっとと逃げ出して操を守り通したのにはホッとしました(笑)。
先週、加尾に「迎えに行くからちっくと待っててくれ」と言ったそばから佐那にデレデレしちゃったら、目も当てられませんからねえ。
どうするんだろう?と心配だったので、納得できる展開になって良かったです。
こうしたところはちゃんと筋が通った脚本なのがいいですね。
重太郎に「僕は君が大好きだ!」と言われた時の龍馬の豪快な噴きっぷりもウケました。
庵主様含め女性陣はそうでもないみたいですけど、大目に見て下さいよう(笑)。
ただ、この兄妹の話し方ってあまり武家らしくなく、まるで現代人だと思うんですが、どうなんでしょう?
江戸時代と言っても幕末だからいいのかなあ?
私も今回の半平太がひたすらダークなだけではなく、迷いや恥じらいを見せる人間らしい描写だったのには何だかホッとしました。
江戸にまであの「攘夷」の掛け軸を持ってきていたのにはまたクスッと来てしまいましたが。
山本琢磨を龍馬が逃がした時は、琢磨役の俳優さんが上手で感情移入してしまい、「どうやって生きていくんだろう……」と暗い気持ちになったのですが、
龍馬伝紀行でニコライ堂建設にかかわり80歳まで生きたと知り、救われた気分になりました。
ドラマのストーリーを紀行で更に膨らませるやり方、うまいですね。
あと、攘夷派の会合で龍馬が小五郎と再会した時、
「羽田で一緒に黒船を見た」と言っていませんでした?
江戸から下田まで見に行くのは遠いけど、羽田なら……と思ったのですが、勘違い?
そもそも黒船って羽田まで来てないんだっけ……?
このブログで「踊り子号」と突っ込まれて、つじつま合わせようとしたのかなあ(笑)。
下田は松陰先生の黒船乗船を止めに行った場所だったのですね。
龍馬と小五郎が最初に黒船を見に行ったのはまた別の場所だったようで。
失礼しました。
>先日、タモリがニコライ堂のてっぺんにのぼったり内部を見せていたのは、このためだったのか?
「紀行」のロケとタモリの番組を抱き合わせで撮ったんですかね(笑)。たぶんそうだろうな…経費節約になるし。
これからはタモリの番組も要チェックなんでしょうか。
>もう少し器が大きければ「いや〜土佐では身分制度に問題があって、私など殿様にも会えない状況です。そこから直していかないといけないんです。」という不幸自慢?
それが出来なかったのは、薩摩とかも同じなんじゃないでしょうか。
結局、水戸に引きずられるような形で薩摩が桜田門外の変にかかわることになったのって、そういう劣等感というか、辺境で置いていかれてはならない!みたいな妙な焦りがあったんだと思います。
そのあたりをもうちょっと掘り下げてくれると面白いと思うのですがね。実は、水戸・長州・薩摩の人たちもそれぞれの理由で少しずつ焦っていた…ようなことを。
>すりかえも何もなく、ただただ「処世術」をつかもうとあがいている弥太郎のほうが最終的に成功するんだなぁ。
弥太郎が、当初の予想に反してぜんぜん屈折してなく、前向きな上昇志向の人になりつつあるのは面白いですね。
ベクトルは違うけど、彼も、坂の上の一朶の白い雲をひたむきに目指した人だった…みたいな(爆)
鷲津ファンドの番頭・中延さんは、今週の白眉だと思います。なんせあの役柄が…。
弥太郎はいいから、半平太さんを助けてあげて〜とか思ってしまった(笑)
>琢磨に彼の命でもって償ってもらおうと
考えたのに対して
龍馬は命は使い切る事に値打ちがあると
それが亡き父母の教えでしたからねぇ。
こういうふうに、若い武士が徒党を組んで、自治もするし、主義主張のために内部粛清のようなこともする…というのが、この時代かなり新しいことだったんではないでしょうか。
そういう集団ヒステリーのようなものに乗らない龍馬の性格も的確に出ていて、あの対比はなかなか含みがあったように思います。
>喋った途端、ああ志賀さんだって分かりました ̄▽ ̄b
さすがですね! あのかた、いい声なんですもん〜。「篤姫」にも老中久世広周の役でちょっとだけご出演でしたけど、老中から牢人ってすごい(笑)。でも、今回のほうがシャレがきいてて素晴らしかったですよね。また出てくださらないかなあ。
>相当練習されたんでしょうね
こういう、目の覚めるような殺陣というのは「風林火山」以来みていないので、久しぶりにゾクッとしました〜。
>今日も無事に大河を見られて
ほんとですね。一時は、大河の時間も予告なく変更になるのかなと思いました。
>彼は純粋に理想を追っていただけではなかったのですね。
そうですね〜、わたしもかなり思い込みで書いてるかもしれないですけども。武市半平太って人はすごく不運な人だった、生まれるところを間違えてしまった人だったというふうに思ってたんですが、今回のドラマを見て、彼の微妙な劣等感とか、微妙な狭量さとか…なんか微妙に「残念な感じ」がすごく上手く出てて、それが悲劇を誘引していく感じがし、どんどん目が離せなくなっています。
毎回武市分析がエスカレートしそう…(笑)
>女性視聴者への配慮かも知れませんが、無理してる感が漂ってるような気がします。
そう思います。やっぱり、篤姫や天地人でつかんだファン層は離したくないのかな…みたいな。脚本家さんもちょっと不本意かもしれないですね。そういうのって、匂ってきちゃいますよね(笑)。
あんまり無理なラブコメとかやるより、「坂・雲」の菅野美穂ちゃんのような、香り立つように健気で美しい日本女性の佇まい、みたいな描き方もありますのにねえ…。
>画面の片隅に日本地図がチカチカしているのはあまりいいものではないですね。
まあ、ああいうのはNHKの風物詩ですよね(笑)…って笑い事にしてはいけないんですが。
地方首長選挙の速報テロップと、台風・津波関係。
今回は、龍馬伝のテーマと微妙にシンクロしているような感じが、ちょっと面白かったかも。
>こういう大河でのコミカルなシーンは脚本家や演出家のセンスが問われるわけですが、ひたすら滑りまくっていた昨年とは違っていい塩梅だと思います。
もちろんですよ! 一昨年と比べても良い具合だと思います。
去年はもう、論外の世界としても、一昨年だって「こんな調子で1年続くんじゃないよね…?」とか不安におもったらこんな調子で1年続いてしまった、ということもありました(笑)。おかげでラブコメ的幕間劇に、必要以上にキビシクなってしまい、やけにイラついたりするのでしょうが…。
上の淳子さんもおっしゃってますが、なんとなくNHKに言われて書いている、というような匂いはちょっとしますが…ね。
>以蔵が両者とも慕っているからひたすらオロオロしてしまう点、
収二郎が半平太にひたすら傾倒している点
そうそう、そこ書こうと思って忘れちゃってたんですが、上手いと思いました。
収二郎の役割は、司馬さんの「人斬り以蔵」の以蔵そのものですよね。で、以蔵のほうがとってもナイーブで、価値観が混乱している感じが非常に生き生きと出てる。
狙ってるわけでもないでしょうが、定番の幕末ドラマや小説で植えつけられた概念が覆されるのも面白いです。
>分かる人だけが分かるという。
ハゲタカを見ていた人は拍手したでしょうね。
これからもっと色々でてきてくれると嬉しい。ホライズン社のアランとか(爆)。
お久振りでーす♪
ありがとうございます。おかげで、去年の後遺症からなんとか立ち直りつつある庵主です。
「坂・雲」で立ち直ったかと思ってたんですが、傷は思った以上に深かったですね。
ドラマを楽しめるのはなによりですが、適度な突っ込みどころも楽しくて、おかげさまで、ことしはなかなかいい具合だわいと思ってます。
>2週続けての「実は史実」ネタ
そうそう、わたしも知らなかったんで、「紀行」と、手元の本でも確かめて、へえ〜って思いました。
史実の扱いがうまい…というのとちょっと違って、史実もあたかもフィクションのように見せてしまう?というのに、新種の味を感じます(笑)
>龍馬が全然手柄顔をしていなかったのが良かったです。
去年の主人公が(いつまでも引きずっててごめんなさい)あまりにも手柄顔ばっかりの人だったんで、このての美談ぽいエピソードに警戒心が動いてしまうわけですが、そのあたりの扱いはなかなか節度がありますし、いいと思いますね。
たぶん…武市さんの最後のほうでは、ものすごく辛い思いをするんだろうとか、いまから予想できてわたしも一瞬切なくなりましたね。
そういう、人間関係の行間の機微みたいなのは、去年には絶対なかったことなので、あらためて、そういう情感がでてくる大河ドラマって、いいもんだな〜と思ったりして。
>しかも、龍馬や半平太は若くして亡くなりましたが、80歳まで長生きされたとは!
人生の奥深さというものを感じましたね・・・。
ほんとそうですね。しかも、キリスト教に帰依したというのが、なんとも。
なんかすごい話になってきますけど、龍馬を斬った男(ということになってる)見廻組の今井信郎も、晩年キリスト教に帰依し、祈りの生涯を送ってるんですよね。
なにか、生き残った人の心のなかには、若くして逝った仲間への思いに、計り知れない重さがあるのでしょうね。
>今回は半平太よりも、彼を盲信する収二郎がやばい感じ・・・いつのまに。
以蔵の今後もハラハラ。
収二郎が、一般的に流通している以蔵のキャラを踏襲してて、以蔵が、すごくナイーブな感じなのが新鮮で、目が離せないですね。以蔵はどうなるんだろう。
ってどうなるかは分かってるんですが、そこにいたるまでの過程を想像すると…(早くも涙)。
庵主様はご存知でしょうか? 先日友人が「銀座で見たよ〜」というので検索したら出てきた「高知県後援龍馬伝着ぐるみ列伝」。「貸出要綱」もあるのが笑え、じゃなかった行き届いております。
http://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/020401/kigurumi-kansei.html
友人から「岩崎弥太郎の着ぐるみを見た」と聞いた時は、てっきり鳥かご背負いの汚い着ぐるみかと思ったんですが(だってGoogleで「岩崎弥太郎」と入力すると、自動的に「汚い」という文字列も表示される)、髭をはやして恰幅のよいエラくなってからの姿のようです。
写真の中では、正面向きのよりも、下のほうにある横一列の行進姿が私的にはウケています。
まず、龍馬とコゴローちゃんが一緒に黒船を見た地点について。
このとき、土佐藩の持ち場は品川台場付近、長州藩の持ち場は大森でした。ですので、ふたりが会ったのは、たぶん羽田でいいのかな?と思います。
…ってわたしも「羽田で一緒に…」のくだりは聞き逃してましたが(笑)。踊り子号じゃなく、京浜急行だったのね。
で、このときふたりが目撃した黒船は、無断測量のために江戸湾に侵入し、威嚇的に巡航して軍艦ミシシッピーだったですね。
>龍馬がとっとと逃げ出して操を守り通したのにはホッとしました(笑)。
ゆびきりゲンマンまでしたのに、なんつーひどい男なんだと思いましたが(笑)、押し倒さんばかりの佐那ちゃんの求愛行動も濃かったですね。こういうところも、体育会系なのね。
これから龍馬は何人の女性に押し倒されるのでしょうか〜〜。
>重太郎に「僕は君が大好きだ!」と言われた時の龍馬の豪快な噴きっぷり
いえ、あそこは私も吹きましたよ。家族中で。
そのあと、龍馬がいっしょうけんめい重さんの着物を拭いてあげてるのもツボでした。
「兄上のバカバカ…」はちょっとね、と思いましたけど。
まあ、佐那女がなみの女離れしてて、ちょっとほかにいない特異なキャラクターということはあると思いますが…やっぱり現代っぽく見えてしまいますね。
>江戸にまであの「攘夷」の掛け軸を持ってきていた。
あれは、もう半平太さんの純情さとイタさの象徴ですね。椿の花と「攘夷」の掛け軸。小物使いもうまかったですね。
>ドラマのストーリーを紀行で更に膨らませるやり方、うまいですね。
紀行は、去年なんかぜんぜんまともに見てなかったんですが(あまりにもドラマの内容と乖離してましたからね)、ことしは、ちょっと目が離せなくなりつつあります。
アバンタイトルで時代説明をしないぶん、ここが充実しているのはいいですね。去年なんか、アバンも紀行もぜんぜん不要!と思ってましたから(笑)
ありがとうございます…。なんか、ドッと脱力して、すごく癒される感じがします。この着ぐるみたち……。
ところで半平太さん?それとも中岡慎太郎?かの隣にいるディキシーランドジャズのような外人キャラは、一体誰なんでしょうかね。
汚い弥太郎の着ぐるみでなかったのは、やっぱり某スリーダイヤモンドの会社からの抗議を恐れてのことと……。
ってなんか大人の事情見え見えなかんじ(笑)
(ごめんなさい、ちょっと投稿しくじりまして、順番狂いました。お許しください)
>彼に生まれつき備わっているバランス感覚や優しさでなんとなく事にあたったのではなく、
いろんな人と出会って自分を発見し、見いだした信念や自分なりの考えに従って行動した(そして、結果もよい方向に運んだ)、たぶんはじめての事件
これは大事なことだと思いますね!そうやって、着実に段階を踏んで、実力をつけている課程が見えるので、大変好感がもてます(ってワタシも上から目線だし 笑)。
しかも、史実はみんな知っていますから、今後のことを考えると素直にノリノリにもなれない…というところに持ってくるのは、実はすごいことなんじゃないですか?
「新選組!」にもそういう感じがあって…あれってどんなに陽気な軽いノリのエピソードでも、ずっと最後の悲劇の予感が、通奏低音のように漂っていました。強烈な切ない印象が、いまとなっては一番大きいです。
明治を見ることがなかった幕末の若者の物語は、切ないです。そういうのをしっかり見られるのは、嬉しいことだと思います。
>その点女子のほうが明らかに閉口していて、わりと温かいのは男子なんじゃないでしょうか?
うっ、確かに……(笑)。婦女子を大河に引き入れるという点では、その点逆効果やってるかも。まあ、当塾の女子塾生はみなさん見巧者ぞろいなので、一般的な女性視聴者の感想とちょっと違うかもしれませんけども。
ここまで毎週議論してて、誰ひとり、福山さん素敵すぎ〜、みたいな感想があがってこないのがスゴイし。
いちばん萌え萌えで騒がれたのが松陰先生っていうのもスゴイし…。
佐那ちゃん加尾ちゃんについては、まあ、生温かく見守っていたいとおもいます。はい。
ここまで毎週議論してて、誰ひとり、福山さん素敵すぎ〜、みたいな感想があがってこないのがスゴイし。
いちばん萌え萌えで騒がれたのが松陰先生っていうのもスゴイし…。
庵主さま
日々の投稿&コメントに、多数の共感を覚えておりますが
これは、特筆すべき共感・・・で、またもや、コメントせずにはられなくなりました
そうそう、この塾に通ってしまう点はこれです
変に出演者の見た目だけに傾倒するでもなく
かといって斜に構えて苦言ばかりを言うでもなく
中心に流れるのは「本物の大河を見たい」という想いと言うか・・・
愛情があるからこその、温かい&厳しい目でみる視聴者の集まりという感じが
新参者ですが、大変居心地がよく、つい通ってしまいます。
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余談ですが、先日、日曜19時頃、某電車に乗っていたとき
隣に座られた女性(たぶん年金もらえる直前世代?)3人組の会話
「急いで帰らなきゃ、龍馬が始まっちゃう」
「あ!みてる?私も」
「福山君かっこいいよね〜」
「そうそう、ついみちゃうよね〜」
・・・そっか、やっぱり、そういう視点で見ている人もいるのね
ま、いろんな視聴者を巻き込めるところが
今年は去年と違うところかな?と思いました
しかし一方で、昨年の庵主さまや皆さまの厳しいツッコミがつい懐かしくなって、若干物足りなく感じてしまう自分がいますが(笑)
それはそうと、私もラブコメパートはそんなにいらないと思ってます。ラブコメは嫌いじゃないんですが、龍馬伝においてはラブコメよりも半平太さんの葛藤や弥太郎の屈折した部分といったところをじっくり見たいな〜と。
女剣士のお佐那さんが、ただのラブコメ要員で終わってしまわないよう願うばかりです。
ついでに、是非、嶋田久作さんの登場も、希望します。
幕末・明治の「経済」と平成の「経済」は、確かに、つながっています。
ありがとうございます。
いやもうホントに。居心地が良いといっていただけるのは何より嬉しいことです。それはぜんぜん私の手柄なんかじゃなくて、集まってくださってる皆さんに、作っていただいてる空気なので…。ホントに皆様に感謝感謝です。
そうそう、わたしの周り(リアル生活の)も、実はみんな龍馬伝を欠かさず見ているようなのです。もっぱら福山目線で…。
でも、「福山みんながいいって言うから、べつに私が入れ込まなくてもいいじゃない?」というスタンスで、大森南朋さん中心目線で見ている方もけっこういらっしゃいますよ。
男性はもっぱら香川さんですね。
まあ、そーやっていろんな客層に対応できてるあたり、すでにドラマは軌道に乗ったと見てよいのでしょうね。それは素直に良いことだと思いますよ。ドラマも、良いふうに盛り上がればよい流れを生んで、良いドラマになっていきますものね。
去年の停滞した空気とは違う風が吹いているのは確かなようですね!それだけでも、今はいいです。
>昨年の庵主さまや皆さまの厳しいツッコミがつい懐かしくなって、若干物足りなく感じてしまう自分がいますが(笑)
うっ…確かに。
実はそれ自分でも思っていて(爆)。でも、去年のノリをドラマに求めるわけにもいかず…。まあ、あれは1年限りのお祭りだったと割り切りつつも、今年のドラマにもついつい、突っ込みどころを探してしまう自分がおります。
>龍馬伝においてはラブコメよりも半平太さんの葛藤や弥太郎の屈折した部分といったところをじっくり見たいな〜と
いがいと弥太郎はそんなに屈折した男ではないんじゃないかと(笑)、先週あたりから思い始めてますが、半平太さんは、やっとキャラが立ってきた感じで嬉しいですね。
あんまり無理なラブコメ部分は要らないから、そのあたり、しっかり描きこんでほしいんですが。
佐那ちゃんの存在も、和ませ要員として必要なのかもしれませんけど、あんまり無意味に和ませることもないんじゃないかなあ…。
弥太郎を開眼させたのが中延さんなのもニクかったですし、ちょっと前、半平太に火をつけたのが青空電気のレンズ職人だったのも、相当ニクイ演出だったのではないでしょうか。
もちろん島田久作さんにも出ていただきたいですが、そうなったらアランも出てもらわないといけませんね。なんか外人の役ないでしょうか。グラバー役って決まってないですよね?
あと、大浦お慶は富士真奈美さんで決まりでしょう!(←完全にその気)。
白石正二郎 ― 嶋田久作
アーネスト・サトウ ― アラン
で、どうでしょうか。
考えてみれば、白石正二郎、トーマス・グラバー、大浦お慶…といった重要どころは、まだ配役が決まっていません。
問題は、高杉晋作を出してくるかということですが、出すとすれば、誰を持ってくるのでしょうか。
大友監督作品で考えると、伊勢谷友介とか玉山鉄二辺りでもいいでしょうが、主人公格でもない限り、そういう使い方は、もったいないかもしれません。意表をついて、松山ケンイチとか…。
加えて、「龍馬を切った男」は、誰になリますか。まだまだ、このドラマには、楽しみがあります。