主婦&薬剤師ゆうこの ワガママにっき

主婦&薬剤師のふたつの顔を持つ
変なおばちゃんの日常を気の向くままに綴ります。 

人それぞれってか

2017年11月03日 06時53分27秒 | できごと

今日は木曜日、しかも祭日前でめちゃくちゃ混んでいた。

走る、走る、みんな走る。

それぞれが自分は今何をすべきかを考えて次々と処方箋をさばいてゆく。

どんどんピッチが上がり、時々息切れがしたり限界を感じたりしながら、それでもやるしかない状況。

待合室は人であふれ、待ちきれなくなった人がまだかと催促。

昼が近づき、ジュースちゃんが1班で休憩に。いつもは3班なのに一番忙しい時間帯に休憩に入るようシフトが組まれている。

休憩から戻ってきても優雅に薬歴を入力してるようにしか見えなくて、イラっとして…。

おっといけない。世俗的な戯言に囚われていては「いい仕事」ができないじゃん。

くだらないことでいちいち動揺せずに道を極めるにはとにかく集中しないと。
忙しいときこそ深呼吸、深呼吸。
同い年の助手さんが後ろから声をかける。ありがたいことだ。

お互いがお互いを思いやる。
ミスを責めるのではなくフォローしあう。
チームワークは大切だ。

ジュースちゃんがつぶやく。
「タイミングがつかめなくてごめんなさい。」
彼女は彼女なりに参戦したいのだが、ピッチが早すぎてどのタイミングで手を出せばいいのかがわからない様子。

車を運転していて高速道路に合流しようとするときに、流れに乗れずに合流できないことってある。
ゆうこは合流のタイミングがつかめないので高速道路は避けてる。
それと同じなんじゃないだろうか。

仕事熱心で積極的な人が多いから、トレーが来ると次々と人が押し寄せる状況。その中で手を出すには周りの様子を伺い、状況を判断しないといけない。しかも薬歴を入れながら、なのだから、キーボードから目を離せない(ブラインドタッチができない)ジュースちゃんにはかなりハードルが高いのかもしれない。

木曜日は近隣の医療機関が休診なので混雑する。
処方箋が次々と流れてきて、入力待ちが山積みになり、トレーも山積みになる。
大勢でさばいてゆくからリズムがつかめないと辛いかもしれない。
リズムがつかめてもさすがに疲れてくるし、魔がさしたりする。

調剤過誤システムが役に立ち、先発とジェネリックの取り間違いや規格違いがほとんどなくなった。
が、しかし、処方箋入力の時点で間違えたり、スキャンを忘れたらNG。
だからこそ監査は落ち着いて慎重に、なおかつ迅速に。(←これがプロとしての使命なんだけど、かなり高度なごとだったりする。)

ココヤクのままさんのコメントをみてハッとした。
「薬剤師はみな自分と同じであることを求めたがる。」
あんなに嫌がっていたのにいつしか自分も教師のように画一的なものを求め、自分の考えを押し付けようとしていたのだ。
母親が陥りやすいパターン。
視野が狭くなるとろくなことはない。
もう、引退間近のベテラン薬剤師なのに、他の人の苦悩を理解しようとしてないじゃないか。
患者様や家族に対してだけではなく、一緒に働いてるみんなにも同じようにお互いのことを尊重し、困ったときは助け合い、気がついたことはやんわりと伝えるべきじゃないだろうか。

バタバタしてる最中にもよおしてダッシュでトイレにゆき、頭のなかで猛スピードで考える。
ソニーのトイレには研究者のメモ書きがたくさんあると何かで読んだが、よい発想はトイレで浮かぶし、受験生のとき、元素の周期律表とかトイレに貼って覚えた。

他人のことを悪く言うのは簡単だ。
他人のアラは気付きやすい。
でも、それじゃ世の中ギスギスしちゃってうまくいかない。

相手を思いやるって難しい。
子育てをすると、自分本意ではうまくいかないことだらけで人間として自分の未熟さに気がつき、無力さを知る。
他人事だとスルーする人も多いけど、助けてくれたり励ましてくれる人もいて、子供が苦手なゆうこでもそれなりにふたりの子供を育ててきた。

我が子が他人に迷惑をかけてるんじゃないかなあ、と思うから、罪滅ぼしとして幼稚園や学校のPTA役員を引き受けたり、スクールボランティアや本読みボランティアに参加した。

こどもたちはそれぞれ別々の幼稚園に行ったけど(←娘は息子の小学校の真ん前にある幼稚園に。息子は破天荒なのでカトリックの自由を重んじる幼稚園に。)それぞれ親身になっていろいろ教えていただいたし、インテリで多才なおかあさまたちに助けられたり、一緒にコーラスやテニスやお茶の時間を楽しんだり。

でも中にはひどい人もいて、誹謗中傷とかも。
他人になにかを任せるならば協力すべきで、文句があるなら自分でやらなきゃ。
娘の幼稚園時代、くだらないグループ争いを辞めさせたくてPTA会長を引き受けたり。一番上にたてば言いたいことを言えるかな、と。
会長就任挨拶で同じ幼稚園に通うもの同士ここにいる間だけでも仲良くしませんか、とアピール。
深く付き合うとろくなことはないけど、母親同士がもめてしまうと、こども同士もうまくいかないんだよね。

ええかっこしいかもしれないけど、誰かが言わないとわかってもらえないし、2年間(←うち2年保育を選んだ )楽しく暮らすか、寂しく暮らすかの差は大きいから。

年中さんのときはキャンディキャンディのようなドレスがよく似合ううめちゃんが会長を勤めてくれたけど、年長さんのときに「あとは任せた」と、バトンを渡された。

息子の時も娘の時も周りの人に恵まれて、楽しい幼稚園生活を送った。
でもいろいろ嫌なこともあって…。

社宅なのに同じ社宅の人に「ボロやけ貧乏っ。こっち来んでっ!」と拒否られたのにはビックリだよお。

官営八幡製鐵の名残が色濃く残る社宅。北九州市では一番かもしれないけど、他の地域では新日鐵と言ったって知らない人がほとんどだし、大学時代に知ってるって言った人いなかったし。なんせ作ってるものが「鉄」でテレビCM流れてないし。
しかもインドの製鉄会社に買収されそうになって住金に助けてもらって…。

ばばの家は会社の分譲住宅だからまるで社宅みたいで、いろいろあって面倒なんだけど、視点を変えたら永年住んでるし、知らない人いないし、会社組織で動いてきた人ばかりだから協力的だし。

会社勤務の経験のない人は組織で動くことのルールとかしきたりとか様々なことを知らないから、周りからみたら傍若無人ぶりを発揮してるかのように見えてしまう。

専業主婦として生きてきた人がパートに出ると、トラブルメーカーとして嫌がられたりする。

なぜ日本人は新しく来た人を歓迎し、いろいろ教えてあげないのだろうか。
教えたとしてもわかる人が教えるからわからない人にはさっぱりわからない。
料理本とか編み物の本とか裁縫の本みたいなものだ。

動画サイトはよくできている。
わからない人がわかるようになって、他の人にも伝えるからわかりやすい。

ブレイン君は「わかりきったことをこと細かく説明するのはナンセンスだ。やめたまえ。」と言うけど、確かにブレイン君には必要ないけど、一般の人々は目薬の箱を見て目薬だ、とは思わないし、目薬の使い方すら知らなかったりする。

調剤薬局にはローカルルールが多い。
たとえば水剤をメートグラス(←メートルグラスじゃないんだよ。ココヤクの話題であがってた。何十年もメートルグラスって思ってた。)で測って希釈してボトルの目盛りで飲ませる方法もあるけど、総量プラスアルファ入れて、カップで測って飲んでもらう方法もある。
勤務先では処方日数が少ないときはメートグラスで測って希釈してボトルの目盛りで、他は大雑把に入れてカップで。
アルロイドGとか、Dソルビトールが多いのでその方が効率的。
ブロコデも処方日数が多いときはその方法。
患者様にとって、カップで測って飲むほうが飲みやすい。渡すときに目盛りに線を引いてあげればいいのだから。

ところ変わればやり方かわる。
たかが調剤、されど調剤。
勤務先では端数が1錠にならないように厳しく言われる。
1錠は行方不明になりやすい。
処方が1錠の場合は例外で、洗濯ばさみではさんでトレーに入れるならわしになってる。薬袋に入れるときは薬袋の口をしっかり折り、中身が落ちないように配慮する。
他にもいろいろ調剤内規で定められている。

複数で作業するには内規とか作業標準書が必要だ。
やり方が決まっていれば新人が配属されてもオタオタしないと思う。
伝言ゲームみたいに口から口へと伝えるから伝わらない事もあるかもしれない。

年齢に関係なく新人は新人なのだから教えてもらう姿勢がないといけないし、必要事項はメモしないと。
でも残念なことに人それぞれ考え方や感じ方は異なるので…。

仕事がデキる人は和を乱すから他で頑張りなさいと大学病院の研修生時代に薬局長から告げられたときは意味が理解できなかった。

それはまさにままさんが言っていた「薬剤師は自分と同じであることを他の人に求めたがる」だ。

仕事がデキるとうぬぼれていた時期があった。
まだまだ調剤がメインで服薬指導なんて概念もなく、薬歴もなかった時代。

得意技は袋書きと薬とり。

袋書きはコンピューターが、薬とりは助手さんがやってくれる。
私の仕事は監査と投薬と服薬指導と薬歴記入。
在庫管理は担当者がいる。
事務仕事は社員さんがいる。

もはや過去の栄光でしかなく、今はむしろ修行中。
やればやるほど奥が深いのが投薬。
服薬指導はそれほど求められてはいなくて、医師に言えなかったこととか素朴な疑問とか相談事とか…。

気軽に話せる専門家としてのニーズが高まりつつあるようだ。
検査値や栄養管理も精通してるともっといいと思うから、






いいものみつけたのにまだ読んでいません。はよ、読めや。と、自分にツッコミ。

最近薬の変更時に堪えられないことが多くて、使い分けが知りたいっ。

こ、こ、これはっ。
まさに求めていた情報満載。
羊土社の本はRINさんも絶賛していました。

来年の法改正に向けて、健康相談のセクションが新しくできる予定なので栄養学の勉強もしようかと。

腎臓食と糖尿病の食事療法の本も買いましたが我が家のジャングルに埋もれたようで…。

糖尿病も腎臓病も明日は我が身ですから。

外見が汚ならしいとかキモイとか言う人は薬剤師としてどうかと。
具合が悪いとお風呂はいれないし、身だしなみとか整えられないし。

患者様の悪口を言う人がいますが、お客様に対して失礼かと。

そう思いながら、自分もいろいろ思っちゃったり。
まだまだ修行が足りないようで。

だからとっとと定時であがるジュースちゃんにジェラシーの炎を燃やし、たまりにたまった薬歴をブリブリ入力。

でも、タイムアウトで土曜日への宿題に。
「休み前は混雑するから仕方ないよね。」とみんなで励まし合ったけど、忙しいときにはずされて楽するのがいいのか、それともあてにされて大変なのがいいのか。

薬歴記入がなかなか終わらないとジュースちゃんが羨ましいけど、第一線からはずされるのは嫌だなーと。

頼まれると断れないけど、頼まれないと虚しい…。

とどのつまりがめんどくさいのは、私自身。

え?結論がそれ?


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3 コメント

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お疲れ様です (ぽみー)
2017-11-03 14:48:36
お疲れ様です。

でも、人それぞれ違っているし、説明のしかたもバラバラですしね。

薬剤師でも、患者さんの心に寄り添える方もいるけど、そういう方ばかりでないと思います。

結局は人に対する心の通い合いがあるかどうかで信頼関係を構築できるかにかかって来るといえます。

私は常に親に言われていることがあります。
それは、自分がどうであっても、相手になることは一生懸命してあげなさい。ということです。

私の両親は、人のために何かをすることに嫌味を言わず一生懸命する人です。

人が困っている時には、必ず手を差し伸べています。

でも、それができるだけの心の余裕もあります。

私の母は、自分がどんな時でも、笑顔を絶やさない方です。それが大変なときもあると思いますが…。

でも、人のためには精一杯してあげます。
人のためにしてあげれば、どこかで自分に返ってくるからねって。

その一言を今、ものすごくかみ締めています。
結局、その一言が言えるだけの性格になるために、どれだけの苦労をしたのか…。

そのために、人のために一生懸命することができることに感謝することも大事であると感じます。
ぽみーさんへ (ゆうこ)
2017-11-07 06:59:05
コメントありがとうございます。
あなたの両親は素敵な方々なのですね。でも、お仕事をされていたからいろいろと大変だったことでしょう。あなたもご両親も。
今はまだ理想通りにはいかなくても、信念を貫き通せばきっといつかは花開くときが来るから、焦らないことです。
今この年になって思うことは、どんなことでも自分の糧になり、役立ってるな、と。
辛ければ辛いほど様々なことを考え、様々なことに気がつきます。
幸せは求めるものではなく、自分で築き上げていくものかもしれません。
あなたのブログも毎回読んでは、なるほどー、とか、そうだったんだー、とか、あ、このテーマもっと知りたいから本読もう!とか、刺激を受けて楽しませていただいております。
緩和ケア医のブログはたまたま出会い、父が悪性リンパ腫、主人の父が肝臓癌、叔父が肺癌で亡くなってるので、コメントを書かせていただいたり。丁寧な返事をいただき感動しました。
大学病院でブロンプトンミクスチャー(モルヒネを好きな飲み物に混ぜたもの)の話を聞いてから、ホスピスや緩和ケアに興味を持っています。
病院勤務時代にガンセンターから天下りしてきた乳ガン専門医の横暴さに腹をたて、患者をモルモットとしかみないそのやり方にプッツン来て調剤封印、一般企業に転職したものの、成り行きでまた調剤をすることに。「さだめ」ですかね。
大学時代に「より多くの人に薬の正しい使い方を教えてあげられたら」と、思いましたが、現場は理想通りにはいかなくて。
今の勤務先はそれが実現できるところ。でも医師には逆らえないのが調剤薬局の掟。
ドラッグストアこそが薬剤師の職能をフルに発揮できるところではないかと。
以前実務実習のOTCを担当していましたが、学生さんがドラッグストアで活躍してるのを見てたくましく感じました。
でも人それぞれ適材適所だから…。
ぽみーさんにも居場所がみつかりますように。
これからも仲良くしてくださいね。
そうですね… (ぽみー)
2017-11-07 09:33:28
はい、こちらこそよろしくお願いします。
でも、ひとつ言わせてください。

医師に逆らえない…それはある種の逃げではないかと私は思います。医師でも、ちゃんと理解ある先生はいますし、低頭ばかりする薬剤師はいらないって思われているかもしれませんよ。

私の父は医師ですが、薬剤師以下他の医療スタッフに対して、大変理解のある人間ですし、患者さんに対する説明も的確に行えている人です。

現場は医師だけで回ると思っているのは、はっきり言えば人間として馬鹿なんですよ。薬剤師や、他の医療スタッフがいなかったらまず回らないのが現場ですよ。

それをきちんと教え諭すことができない医療スタッフが多いから余計に医師が偉そうにするんですよね、きっと。

薬剤師も一緒ですよね。特に薬局の薬剤師の方でもそういう方はいくらでもいます。

だれかの犠牲の上で、現場が成り立っているんだってことを知ることが一番であるということを理解し、それを
承知の上で、仕事をすることが求められていると感じます。

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