1月21日 朝のこと
ビル三階『木の博物館』に杉丸太運んだひとの腕の太さよ
合板の風合いたしかに違ってるマレーシア産インドネシア産
かっしりと組まれた木造住宅の木組みの妙におののくばかり
キリ材とタガヤサン材水槽に浮かべ沈めてすこしよろこぶ
木でできた直径一メートルほどの地球儀ひとつ世界はひとつ
昼のこと
約束の三十分前に着いたので丸井の周りをまあるく回る
やわらかな言葉をつかうひとたちよれんげの園に集うみつばち
流鏑馬の馬駆けぬけてゆきそうな雨ふりしきる公園通り
どこからかご起立くださいと言われればご起立をする素直なわたし
そういえば双眼鏡を持ってたなそれは自宅の引き出しのなか
夜のこと
ぎっしりとならんだ赤いかざぐるまガラスケースのなかに風なし
女子たちは抱き合っている男子だって抱き合ったっていいのだけれど
オクムラの歌の三つをそらんじてああ酔っている今宵のわれは
十五人の歌詠みびとがすきまなくエレベーターのひとつの箱に
夢だって言われたならばそうだろういつまでもいつまでも忘れない夢