アルゼンチン政府が債務(借金)をめぐり米投資ファンドと対立している問題は、7月30日の支払期限までに和解できなかった。一部投資家への利払いができず、米格付け会社が債務不履行(デフォルト)とみなした。両者の主張は大きく食い違い、解決の糸口は見えない。
事の発端は、アルゼンチンが2001年に破綻(はたん)した際に借りていた約1千億ドル(約10兆円)の借金だ。金額ベースで93%の投資家と返済額の約7割減額で合意し、新たな国債を発行して利子を払ってきた。
米最高裁は6月、この減額に応じなかった米ファンドにアルゼンチンが借金を返さない限り、新たな国債への利払いを認めないとする判断を追認した。アルゼンチンは、利払いのために米国の銀行に約5億ドル入金したが、裁判所の命令で支払いが止まっている。