きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「ボーダーライン」

2016年04月09日 | 映画
前半は細かい話がブツ切れで続き、
広い荒野の風景に睡魔到来で話が掴み辛かったけど、
結局は一人の男の復讐物語だった。
復讐の風が熱く吹き、追って追って追いつめて。
不気味な存在の彼に
「そんな事情があったとは!」が、わかってからは
一気に引き込まれた。

復讐の鬼はベニチオ・デル・トロで、精悍な雰囲気。
最近見た麻薬王のふくよかぶりは役作りだったのか。
荒々しくはないのに、容赦無く人を殺す凄みが怖くもあり、
そうなってしまった悲しさもあった。

エミリー・ブラントはCIAの銃撃部隊のリーダーみたいなかんじで、
身体的な実力も指揮力もある。
そんな歴戦の捜査官など木っ端にしかすぎない世界の争いに巻き込まれてしまう。
そういう深い闇の世界は実在するんだろうな。

「向こう側」にも愛する家族はいる。
その末端は平凡な家庭。
それでも銃撃戦の音に動じない世界があるんだな。

食えない男ブローリンがかっこよく見えた。

原題は「暗殺者」らしいんだけど、
「ボーダーライン」は言い得て妙。
メキシコの麻薬組織が米国に浸透して来たので、
管理しやすいコロンビアの組織を後押しする米国上層部。
超法規的な戦略でも、結果的には米国内の安全安定に繋がると思われる。
正義と正しさは一致しない時があるよね。

そんなシリアスなことを考えつつ、
この監督さん「灼熱の魂」の人らしいね、
キツイ顔立ちの細っこい美女が銃を撃つのが萌えポイントなんだろうなあ、
とか思っていました。

映画館は土曜日の昼間なので、
子供向けアニメ映画に入る家族連れ多し。
その中で「ボーダーライン」に入る人たちは濃い空気に包まれていたよ!
亀有にしては入っていたかも。
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